映画評「あなたの顔の前に」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2021年韓国映画 監督ホン・サンス ネタバレあり ホン・サンスは一人合点的なところを感じ☆★は多くしていないのだが、結構興味深く観ている。  ひと月前に「イントロダクション」の映画評を書く時に、かなり前に初めて彼に触れた「アバンチュールはパリで」の拙評を読んでエリック・ロメールに言及したこと…
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映画評「ウォーターボーイズ」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2001年日本映画 監督・矢口史靖 ネタバレあり 21年ぶりの再鑑賞。 僕は、この作品を邦画青春映画の一ジャンルの嚆矢ではないかと思っている。ダメ少年たちが何かをやり遂げるという点では新しくはないものの、マイナーな競技(もしくはジャンル)において競技の伸張と共に自己改革をしていくという青少…
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映画評「ミセス・ハリス、パリへ行く」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2022年イギリス=フランス合作映画 監督アンソニー・ファビアン ネタバレあり 小説「スノー・グース」で僕を感激させた、お馴染み「ポセイドン・アドベンチャー」(1972年)の原作者ポール・ギャリコの小説の映画化。ヒューマン・ドラマであるが、彼らしい寓意性があるような気がする。 終戦から10…
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映画評「ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY」

☆☆★(5点/10点満点中) 2022年アメリカ映画 監督ケイシー・レモンズ ネタバレあり ダイアナ妃とマイケル・ジャクスンは変な死に方をするのではないかという予感があったが、ホイットニー・ヒューストンの死には本当にびっくりした。本作ではデビュー直前から亡くなる2012年までの人生を描く、正統的な伝記映画。 母である有名…
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映画評「とんび」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2022年日本映画 監督・瀬々敬久 ネタバレあり 昨日の「疾走」は重松清の原作にしては重すぎる内容だったが、こちらは実に穏当な親子ドラマである。息子の旭は、恐らく重松自身が投影されてい、最終的には直木賞受賞作家となる。 広島県備後市(これまた架空)、昭和37年に彼は生まれる。母親美佐子(麻生…
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映画評「疾走」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2005年日本映画 監督SABU ネタバレあり 重松清は映画でしかその世界を知らないが、ヒューマニスティックという印象が強い。しかし、本作はいかにも重い。 最初の舞台は岡山県(岡山県警が出て来る)。元々浜があった地を“浜”、埋め立てで出来た地を“沖”と呼ぶ地域の話で、“浜”の人々は“沖”を…
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画像問題:Who is she/he? No. 20

今回は少し難問かも(しかも画像が彼女の典型的な顔を見せていない)。 ということで、いつもより解りやすいヒントを。 ボンド・ガールの一人(見当がつかない人はここから調べてみてください)。ボンド・ガールになる前には、画像のような富豪令嬢役が目立ちました。実際に石油会社の一族出身のようです。1970年代半ばから後半にかけてそう…
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映画評「ドライビング・バニー」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2021年ニュージーランド映画 監督ゲイソーン・サヴァット ネタバレあり 児童福祉局の残酷にやるせない気持ちになったケン・ローチの「レディバード・レディバード」(1994年)をちょっと想起させる。 子供たちと守る為に夫を殺し服役した後公道でゲリラ的に洗車をして稼いでいた中年女性エシー・デー…
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映画評「魂のまなざし」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2022年フィンランド映画 監督アンティ・J・ヨキネン ネタバレあり 不勉強で知らなかったが、フィンランドのヘレン・シャルフベックという女流画家の後半生を描いた伝記映画である。  女性の画家が主人公なので同じくフィンランドの「TOVE/トーベ」のようなポリ・コレ的と言うかフェミニズムに傾く作品に…
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映画評「別れる決心」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2022年韓国映画 監督パク・チャヌク ネタバレあり パク・チャヌク監督作品だから、こちらも構えて観たい。しかし、残念ながら、それに応えるだけの自分の精神状態・体調ではなかった。 初老男性が崖からの墜落死体で発見される。殺人課チーフ刑事パク・ヘイルは、その死を知っても全く動じない中国出身の…
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映画評「東京2020オリンピック SIDE:B」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2022年日本映画 監督・河瀬直美 ネタバレあり 実は、東京とイスタンブールとで2020年五輪の開催地を争っていた時、僕はイスタンブールを応援していた。何故なら、当時東京は在特会(在日特権を許さない会)なる連中が大した事実に則らずに在日朝鮮韓国人排除のデモをやっていて、英国大使館などが “連中と…
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