映画評「マネーボーイズ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2021年フランス=ベルギー=オーストリア=台湾合作映画 監督C・B・リー ネタバレあり 同性愛者の、特に男性同性愛者の肉体的絡みが出て来る映画は苦手なので近年避けて来たが、中国が舞台というので観てみた。舞台は本土かもしれないが、撮影は恐らく監督C・B・リーの出身地にちがいない台湾で行われたのだろ…
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映画評「海底軍艦」

☆☆★(5点/10点満点中) 1963年日本映画 監督・本多猪四郎 ネタバレあり WOWOWによる東宝特撮映画シリーズが続きます。ご興味のない方々、もう少し我慢をお願いします。 題名から想像されるように、6,7年前に僕も読んだ押川春浪の児童小説「海島冒険奇譚 海底軍艦」に着想を得た。押川作は明治時代に書かれた、ロシアを敵…
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映画評「サイド バイ サイド 隣にいる人」

☆☆★(5点/10点満点中) 2023年日本映画 監督・伊藤ちひろ ネタバレあり 伊藤ちひろなる監督の作品を観るのは初めて。女性監督は尽く映画作家であると思うが、本作は川瀬直美とテレンス・マリックを合わせたような、少々形而上的な内容である。 坂口健太郎は現在、4歳くらい娘・磯村アメリを抱えたシングル・マザーの看護婦・市川…
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映画評「マンダレイ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2005年デンマーク=スウェーデン=フランス=ドイツ=イタリア=アメリカ=イギリス合作映画 監督ラース・フォン・トリアー ネタバレあり WOWOWによるラース・フォン・トリアー特集のうち未鑑賞の6本を観た。その最後の一編。 アメリカ三部作の第2作、というより「ドッグヴィル」の続編といった方…
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映画評「妖星ゴラス」

☆☆(4点/10点満点中) 1962年日本映画 監督・本多猪四郎 ネタバレあり 1998年製作の「アルマゲドン」「ディープ・インパクト」より35年も前に星による地球衝突危機SFを作ったとは、日本映画もなかなかやるわいとごキゲンになっていたが、よく考えると本作より10年前に「地球最後の日」というそもそもの発想が同種のアメリカ映画…
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映画評「宇宙大戦争」

☆☆(4点/10点満点中) 1959年日本映画 監督・本多猪四郎 ネタバレあり 東宝特撮シリーズ。「地球防衛軍」に続いて今回もまた本多猪四郎が監督した宇宙SFである。題名は知っていたが、初鑑賞。 地上では物体が冷却され軽量化されて浮かび上がる珍現象が発生、宇宙では宇宙ステーションが破壊される事件が起こる。いずれも人類より…
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映画評「ヒトラーのための虐殺会議」

☆☆★(5点/10点満点中) 2022年ドイツ映画 監督マッティ・ゲショネック ネタバレあり イスラエルがハマスのテロへの報復としてガザを激しく攻撃している現在、1942年に開催されたユダヤ人問題の最終的解決をめぐる会議の議事録をそのまま映像化した本作を観るのは、それ以前とはまた違った意味を成すであろう。 1942年1月…
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映画評「ニンフォマニアック Vol. 2」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2013年デンマーク=ドイツ=フランス=ベルギー=スウェーデン=アメリカ=イギリス=イタリア合作映画 監督ラース・フォン・トリアー ネタバレあり ラース・フォン・トリアーの問題作後編である。 相変わらずジョー(シャーロット・ゲンスブール)は、セリグマン(ステラン・スカルスガルド)に自らの性遍…
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映画評「ニンフォマニアック Vol. 1」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2013年デンマーク=ドイツ=フランス=ベルギー=スウェーデン=アメリカ=イギリス=イタリア合作映画 監督ラース・フォン・トリアー ネタバレあり 間断的に観ているラース・フォン・トリアー監督作品再び。今回は二部作の第一作で、明日も続く。 中年紳士セリグマン(ステラン・スカルスガルド)が、路…
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映画評「地球防衛軍」

☆☆(4点/10点満点中) 1957年日本映画 監督・本多猪四郎 ネタバレあり 僕は少年時代から洋画派で、東宝特撮映画には甚だ不熱心。本作は多分前世紀の終わりくらいに観たような記憶があり、時期ははっきりしないものの、IMDbに星を投じている。年を食って甘くなったか、あるいは昨今の娯楽映画が全体的に低調のせいか、★一つ増えました…
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映画評「ベネデッタ」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2021年フランス=ベルギー=オランダ合作映画 監督ポール・ヴァーホーヴェン ネタバレあり 17世紀イタリアを舞台にした宗教実話もの。フランス語圏での映画化なので、話される言語はフランス語。 6歳で小都市ペシアの修道院に入り尼僧になったベネデッタ(青年期:ヴィルジニー・エフィラ)は手足に聖痕…
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映画評「映画 イチケイのカラス」

☆☆★(5点/10点満点中) 2023年日本映画 監督・田中亮 ネタバレあり 今月2本目のTVドラマの劇場版。TV版は勿論知りません。裁判官が主人公のドラマである。 舞台は、岡山の秋名市(例によって架空)とその界隈。  地方裁判所裁判長・入間みちお(竹野内豊)が、イージス艦と貨物船が衝突事件の後、船長の妻が防衛大臣(向…
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映画評「イディオッツ」

☆☆(4点/10点満点中) 1998年デンマーク=フランス=ドイツ=オランダ=スウェーデン=イタリア合作映画 監督ラース・フォン・トリアー ネタバレあり 映画作りにおいてあらゆる人工的なものを排することを方針としたドグマ95の一員としてラース・フォン・トリアーが作った作品。広い意味でコメディーである。  いかに巧い嘘を付くか…
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映画評「不良青年」

☆☆★(5点/10点満点中) 1936年フランス=ドイツ合作映画 監督ジャン・ボワイエ ネタバレあり フランス流のセミ・ミュージカル。 大学の法科を卒業して弁護士になることを希望する令嬢ダニエル・ダリューが、どうしても自分を結婚させたがっている父親アンドレ・アレルムと、1年半後に成功しなければ結婚すると、約す。  父親…
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映画評「ガラスの城」

☆☆☆(6点/10点満点中) 1950年フランス映画 監督ルネ・クレマン ネタバレあり 戦前から1950年代まで映画界に人気のあった女流作家ヴィッキー・バウムの「誰も知らない」をルネ・クレマンが映画化。  秀作の多いクレマンの中では最も無名に近い作品で、僕もそう面白く見たとは言えないが、つぶさに見ていけば女性側の恋愛心理映画…
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映画評「西部無法伝」

☆☆★(5点/10点満点中) 1971年アメリカ映画 監督ポール・ボガート ネタバレあり リー・ヴァン・クリーフ主演のマカロニ・ウェスタンに「西部悪人伝」(1970年)という似た邦題の作品がある。これは先年ブログにも上げたし、保存版も作ってあるので、それと混同して今回うっかり見損なうところだった。危ない危ない。後年の為にこうい…
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映画評「私が棄てた女」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1969年日本映画 監督・浦山桐郎 ネタバレあり 遠藤周作の「私が・棄てた・女」を浦山桐郎が映画化した苦い人間劇。  しかし、相当重要なポイントを二か所変えているので、プロットの一部を借りた映画化というのが正しい理解だろう。とは言え、原作者の遠藤周作は、婦人科医として登場しているので、山内久の…
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映画評「犬は食わねどチャーリーは笑う」

☆☆★(5点/10点満点中) 2022年日本映画 監督・市井昌秀 ネタバレあり ホーム・コメディー。もっと細かく言えば夫婦コメディー。 ホームセンターで副店長をしている香取慎吾が、お客だった妙齢女性・岸井ゆきのと意気投合して結婚する。  4年後、コールセンターに勤務している彼女はこっそりSNS【旦那デスノート】に投稿す…
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映画評「Dr. コトー診療所」

☆☆★(5点/10点満点中) 2022年日本映画 監督・中江功 ネタバレあり 20年くらい前に放映されたこの題名のTVドラマの存在は知っていたが、中学時代以降殆どドラマを見たことがない僕は見なかった。2006年の第2期以来16年ぶりの続編に当たる劇場版。余分なものを付けなかったタイトルが実に潔い。 この映画がWOWOWが…
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映画評「お嬢さん探偵 ときめき連発!」

☆★(3点/10点満点中) 1987年日本映画 監督・黒沢直輔 ネタバレあり 胡桃沢耕史の「お嬢さん探偵」をロマン・ポルノ化。 当時の話題性としては香港クンフー映画「大福星」に出演して映画女優としてデビューしたボディビルの百恵ちゃんこと西脇美智子の主演であったと思われる。記憶があるようなないような感じです。 見合い…
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