映画評「スーパーマン」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1978年アメリカ映画 監督リチャード・ドナー ネタバレあり 45年前に映画館で観、その後衛星放送でも観たと思う。都合3回目。 CGの発達・普及によってSF/ファンタジーやアメコミ映画版が大安売りになってしまい、誠に有難くない。優れた作品が数々生れている一方、本数が少なければもっと感動でき…
コメント:4

続きを読むread more

映画評「幸福なる種族」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1944年イギリス映画 監督デーヴィッド・リーン ネタバレあり デーヴィッド・リーンは僕の好きな監督ベスト10に入って来る監督だから、大概の作品は観ている。これも1980年代に一度観ているので再鑑賞だ。 戦時中1944年製作なのにカラー映画というのだからビックリ。気分は成瀬己喜男か小津安二…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「パスト ライブス/再会」 

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2023年カナダ=アメリカ合作映画 監督セリーヌ・ソン ネタバレあり ソウル。12歳のノラ(ムン・スナ)が家族と共にカナダへ渡る。  12年後彼女を初恋の人としていたヘソン(少年時リン・スンミン、青年期ユ・テオ)がネットで彼女の行方を探すうち、NYで劇作家をしていたノラ(グレタ・リー)がそれに…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「アクアマン/失われた王国」

☆☆★(5点/10点満点中) 2023年アメリカ映画 監督ジェームズ・ワン ネタバレあり 正編(2018年)もアーサー王伝説のアトランティス版でロートルには大して面白くなかったが、続編はさらに大味で、日本の諸映画サイトでの平均点より、IMDbの5.6という評価(最高点10と最低点1のほぼ中間点)のほうがぐっと実力に相応している…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「水深ゼロメートルから」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2024年日本映画 監督・山下敦弘 ネタバレあり 「アルプススタンドのはしの方」に続く高校演劇の映画化第2弾。徳島市立高校演劇部の作品で、今回の監督は山下敦弘。 徳島市立高校。体育授業の水泳を休んだことから、女生徒ミク(仲吉玲亜)とココロ(濱尾咲綺)は、補習として水のないプールにたまった砂を…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「碁盤斬り」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2024年日本映画 監督・白石和彌 ネタバレあり 落語人情噺を基に作られた正統派時代劇。現代劇のイメージが強い白石和彌が監督を務めるが、おちゃらけた演出はしないタイプなので、全く問題ない。 妙齢の娘お絹(清原果耶)と長屋で二人暮らしをしている浪人・柳田格之進(草彅剛)が、囲碁を通して、けち…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「ひきしお」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1971年イタリア=フランス合作映画 監督マルコ・フェレーリ ネタバレあり 映画ファンになってさほど経たない頃、本作の封切紹介(1972年)を見て、本作のマルコ・フェレーリと、フェデリコ・フェリーニとの間で混乱したのを懐かしく思い出す。  本作は映画館では観ず、数年後紹介時のことを思い出しつつ…
コメント:6

続きを読むread more

映画評「SAND LAND」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2023年日本映画 監督・横嶋俊久 ネタバレあり 7か月前に亡くなった漫画家鳥山明は、40年程前実家に帰った時に、まだ家にいた兄貴が夕飯時TVで「Dr.スランプ」を観ているのに付き合った程度。  鳥山はこの後「ドラゴンボール」で世界的になるわけだが、その「ドラゴンボール」もいかにも出来の悪いアメ…
コメント:2

続きを読むread more

映画評「オペレーション・フォーチュン」

☆☆★(5点/10点満点中) 2023年アメリカ=イギリス=中国=インドネシア=トルコ合作映画 監督ガイ・リッチー ネタバレあり ガイ・リッチーは「スウェプト・アウェイ」で正攻法の映画を作れない才能があることを世に知らしめ、結局時間軸をいじくり面白いように見せかける映画に戻ってきて、程々うまく行っている。 ウクライナのギ…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「隣人X 疑惑の彼女」

☆☆★(5点/10点満点中) 2023年日本映画 監督・熊澤尚人 ネタバレあり 解りやすすぎる風刺劇。 宇宙人が最初に接触した人間にそっくりになって、人間として生活しているSF的な設定である。本格的なSFに「盗まれた街」(「ボディ・スナッチャー/恐怖の街」等何度か映画化されている)という似た設定の作品があるが、本作は接触…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「ビヨンド・ユートピア 脱北」

☆☆☆☆★(9点/10点満点中) 2023年アメリカ=イギリス合作映画 監督マドレーヌ・ギャヴィン ネタバレあり 3年近く前に「トゥルーノース」という北朝鮮の実態をテーマにした日本製アニメ映画を観たが、このドキュメンタリーは、なかなかよく出来たあのアニメ映画をいとも簡単に凌駕してしまっている。逆に、ドキュメンタリーには劇映画ほ…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「ふたりのマエストロ」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2022年フランス=ベルギー合作映画 監督ブリューノ・シシュ ネタバレあり オーケストラものは日本でもなかなか人気で、邦画を含めると2年に一度くらい観られる感じである。本作のマエストロも指揮者の意味で、ふたりのマエストロとは父と息子のこと。 指揮者歴40年の父フランソワ・デュマール(ピエール…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「アウシュヴィッツの生還者」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2021年アメリカ=カナダ=ハンガリー合作映画 監督バリー・レヴィンスン ネタバレあり ホロコーストものは余りに作られ過ぎ、映画ファンとしてはそのこと自体は余り良くないことと思うが、色々な素材があるものだと感心することしきり、観ているうちにそういうマイナス面をすっかり忘れてさせてしまう佳作・秀作…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「父は憶えている」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2022年キルギス=日本合作映画 監督アクタン・アリム・クバト ネタバレあり キルギスの家には土間があって靴を脱いで上がる日本と同じ習慣があるのを、キルギス映画「あの娘と自転車に乗って」で見て、キルギス人はトルコ系なのに興味深いと思ったことがある。全地帯がそういうわけではないのかもしれないが。 …
コメント:0

続きを読むread more

映画評「弟は僕のヒーロー」

☆☆★(5点/10点満点中) 2019年イタリア=スペイン合作映画 監督ステファノ・チパーニ ネタバレあり 近年ダウン症の人を主人公ないしは重要な脇役として扱う作品がぐっと増えて来た。果たして良いことなのかどうか。 主人公の少年ジャコモ=ジャック(フランチェスコ・ゲギ)が8歳くらいの時、一家に4番目の子供にして弟が出来る…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「ヒッチコックの映画術」

☆☆☆☆☆(10点/10点満点中) 2022年イギリス映画 監督マーク・カズンズ ネタバレあり 「ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行」で僕を唸らせたマーク・カズンズが、アルフレッド・ヒッチコックを映像で論じて見せた。ヒッチコックを愛する僕が喜ばないわけがない。しかし、余りにも情報が多すぎてどうまとめて良いものか解らな…
コメント:6

続きを読むread more

映画評「唄う六人の女」

☆☆★(5点/10点満点中) 2023年日本映画 監督・石橋義正 ネタバレあり 市川崑に「黒い十人の女」という作品がありましたな。 急死した父親の不動産を相続した写真家・竹野内豊は早速山奥にある現地に赴き、不動産屋・竹中直人を介して、開発業者・山田孝之に売る。山田の先には大手開発業者・津田寛治がいる。  山田が駅まで送…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「ゴールデンカムイ」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2024年日本映画 監督・久保茂明 ネタバレあり 野田サトルなる漫画家の同名コミックの映画化。大ベストセラーらしく、既にTVアニメ版が作られている。 Wikipedia によれば第一部の第4巻くらいまでのお話で、以降はWOWOWにより何シリーズかとして随時放映されていくらしい。そちらはとても観てい…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「宇宙人のあいつ」

☆☆(4点/10点満点中) 2023年日本映画 監督・飯塚健 ネタバレあり 飯塚健監督を見るのはこれが4本目(プラス共同監督)で、及第点を与えられたのは「ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~」だけ。これとて出来栄えは大して良くないが、個人的な思い入れのある長野オリンピックの実話として敢えてマイナスを付ける点がなかったという程度な…
コメント:0

続きを読むread more

映画評「激流」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1994年アメリカ映画 監督カーティス・ハンスン ネタバレあり 映画を見始めて50年以上になるが、今年くらいアメリカ映画を観ていない年はない。そこで再鑑賞の旧作でも良いからと、本作を選んだ。 夏休みの季節。仕事男の夫デーヴィッド・ストラザーンを置いて、元川下りガイドの主婦メリル・ストリープ…
コメント:0

続きを読むread more