映画評「The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2017年アメリカ映画 監督ソフィア・コッポラ ネタバレあり ホームページ(この4月にプロバイダーがサーヴィスを止めた。その前からアップロードができず更新は中断していた)を持っていた時リメイク映画リストを懸命に作っていた。  その際にドン・シーゲル監督、クリント・イーストウッド主演の「白い肌の異…
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映画評「SOMEWHERE」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2010年アメリカ=イギリス=フランス=イタリア=日本合作映画 監督ソフィア・コッポラ ネタバレあり 昨日の映画評で、ソフィア・コッポラのような観照的即実的な作風は、実話ものには合わないと間接的に述べたが、彼女自身のオリジナル脚本による本作がそれをある程度裏付けているように思う。続けて観た実録もの…
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映画評「ブリングリング」

☆☆★(5点/10点満点中) 2013年アメリカ=イギリス=フランス=ドイツ=日本合作映画 監督ソフィア・コッポラ ネタバレあり いくらソフィア・コッポラが観照的かつ即実的な作風であると言っても新作「プリシラ」もこちらも無気力と受け取られても仕方がないのではないかいな?  作家としてのメッセージは要らないが、このタイプでも映…
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映画評「プリシラ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2023年アメリカ=イギリス=イタリア合作映画 監督ソフィア・コッポラ ネタバレあり 「チャイコフスキーの妻」ならで「プレスリーの妻」である。 離婚後大分経ってから映画出演もあるが、プリシラ・プレスリーは基本的には一般人。  1959年兵役に就いてドイツにいたエルヴィス(ジェイコブ・エロル…
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映画評「ミンナのウタ」

☆☆(4点/10点満点中) 2023年日本映画 監督・清水崇 ネタバレあり 村と島というローカル・ホラーから清水崇監督が原点に帰って来た。  ビデオ版「呪怨」が2本で一つの話を構成するという体であった為に単独で評価するととんでもない低評価になった記憶があるので、原点に戻ったことは必ずしも喜べない。ローカル・ホラーものでも「呪…
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映画評「はるか、ノスタルジィ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 1992年日本映画 監督・大林宣彦 ネタバレあり 30年ほど前に恐らくWOWOWで観てなかなか感動してここの評価で☆☆☆☆に相当する採点をしたと思う。今回も昨日の「姉妹坂」に比べるとぐっと純文学的で充実していると感じたが、ちょっと照れてしまうところもあり、★一つ分下げた。 恐らく1970年…
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映画評「姉妹坂」

☆☆★(5点/10点満点中) 1985年日本映画 監督・大林宣彦 ネタバレあり 大山和栄なる女性漫画家のコミックを、当時人気のあったアイドル女優4人を揃えて、大林宣彦が映像に移した。映画作家としての大林監督が全面的な参加したという感じではないらしい。40年ぶりの再鑑賞。 京都で喫茶店を営む喜多沢家の四人姉妹の、ロマンスを…
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映画評「香港パラダイス」

☆☆★(5点/10点満点中) 1990年日本映画 監督・金子修介 ネタバレあり 「ガメラ」シリーズで名前が一般映画ファンに定着する前の金子修介のロマンティック・コメディー。  僕は恋愛要素を含みハッピー・エンドで終わるジャンル映画をこう呼ぶので、正にそのものだ。オードリー・ヘプバーンの「おしゃれ泥棒」(1966年)がその典型…
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映画評「ゴールド・ボーイ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2024年日本映画 監督・金子修介 ネタバレあり 近年金子修介監督は僕の目には余りパッとしなかったが、これはなかなか楽しめる。  楽しめるのは、監督より原作(中国の紫金陳。中国で映像化されていて、本作はリメイクに当たる)とそれをうまく脚色した港岳彦によるところが大きいように思われるが、監督がダ…
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映画評「ぐるりのこと。」

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2008年日本映画 監督・橋口亮輔 ネタバレあり 橋口亮輔監督の旧作。やはり移動撮影を併用しながらも固定を基本とする監督者と確認できた。 1993年、出版社に勤めるしっかり者の木村多江は、画家志望で女性にちとだらしないリリー・フランキーの子供を妊娠して結婚し、その間に彼は法廷画家の仕事を得…
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映画評「お母さんが一緒」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2024年日本映画 監督・橋口亮輔 ネタバレあり ペヤンヌマキなる劇作家による同名舞台劇が一旦TVドラマ化され、それを更に映画に移したものらしい。  監督が忘れかけていた橋口亮輔であることのほうが僕にはもっと重要だが、もうこの監督のタッチその他をすっかり忘れているので、旧作と比較してどうのこうの…
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映画評「フィリップ」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2022年ポーランド映画 監督ミハウ・クフィェチンスキ ネタバレあり ポーランドの作家レオポルド・ティアマンドの自伝的小説を、地元の製作者出身ミハウ・クフィェチンスキが映像に移した。 1941年のワルシャワはゲットー、若者フィリップ(エリック・クルム)はパーティーの会場で家族と恋人をナチス…
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映画評「マンティコア 怪物」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2022年スペイン=エストニア合作映画 監督カルロス・ベルムト ネタバレあり スペインのカルロス・ベルムト監督を観るのは二作品目。製作にエストニアが絡んでいるのが珍しい。 コンピューター・ゲーム・デザイナーのフリアン(ナチョ・サンチェス)がゲームに使うモンスターの造形を考えているある日、同じ…
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映画評「コンセント/同意」

☆☆☆(6点/10点満点中) 2023年フランス=ベルギー合作映画 監督ヴァネッサ・フィロ ネタバレあり ヴァネッサ・スプリンゴラなる閨秀作家のスキャンダラスな自伝の映画化。日本なら実名で映画などにはならない。その辺が欧米はやはり違う。基本的に僕はこうしたスタンスを評価する。 1985年、13歳の文学少女ヴァネッサ(キム…
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映画評「チャイコフスキーの妻」

☆☆★(5点/10点満点中) 2022年ロシア=フランス=スイス合作映画 監督キリル・セレブレンニコフ ネタバレあり チャイコフスキーの伝記映画ではケン・ラッセル監督「恋人たちの曲/悲愴」が面白いが、こちらはその妻アントニーナの伝記的映画である。  翻せば、チャイコフスキーの通常の伝記映画が余り扱わないようなもっとネガティヴ…
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映画評「リアリティ」

☆☆★(5点/10点満点中) 2023年アメリカ映画 監督ティナ・サッター ネタバレあり 2017年頃第1次トランプ政権の誕生はロシアによるハッカーが主因という説が世間で沙汰されたが、どうもこの映画のヒロイン、実在するリアリティ・ウィナーなるアメリカ国家安全保障局(NSA)契約社員のリークが発端らしい。 トランプはよく民…
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映画評「もしも徳川家康が総理大臣になったら」

☆☆★(5点/10点満点中) 2024年日本映画 監督・武内英樹 ネタバレあり 眞邊明人によるSF小説の映画化。 監督をした武内英樹の作品は「テルマエ・ロマエ」二本が楽しめただけで、他はだらしない。結果から判断すると、「テルマエ・ロマエ」が楽しめたのは脚色と主演の阿部寛のおかげだと思う。  本作は、作品傾向としてはかの…
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映画評「ぼくのお日さま」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2024年日本映画 監督・奥山大士 ネタバレあり 奥山大士なる監督者は初めて観るが、画面が非常にしっかりしていると思う。脚本だけでなく撮影を自ら担当し撮影監督を介していないので、100%奥山監督の感覚と言い切れるのが、画面で見ることが多い僕には有難い。 舞台はどこか解らなかったが、北海道だ…
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映画評「危険な関係」(1959年)

☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1959年フランス映画 監督ロジェ・ヴァディム ネタバレあり 18世紀フランスの文学者ピエール・コデルロス・ド・ラクロの古典「危険な関係」は何度も映画化されている。  1988年にスティーヴン・フリアーズが邦題「危険な関係」、1989年にミロシュ・フォアマンが邦題「恋の掟」という本格派を作って…
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映画評「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」

☆☆☆★(7点/10点満点中) 2023年日本映画 監督・井上淳一 ネタバレあり 2012年に交通事故で急死した若松孝二監督周辺の映画製作をめぐる実話を映画化した「止められるか、俺たちを」の続編で、舞台は1982年に移し、今度のテーマは映画館経営である。 若松監督(井浦新)は名古屋に小さな名画座を作り、シネマシコーレと名…
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