映画評「少女の髪どめ」
☆☆☆★(7点/10点満点中)
2001年イラン映画 監督マジッド・マジディ
ネタバレあり
「運動靴と赤い金魚」でほのぼのとした感動を与えてくれたイランの監督マジッド・マジディの作品。
17歳のイラン人少年ラティフ(ホセイン・アベディニ)は、働けなくなったアフガン人の息子ラーマト(ザーラ・バーラミ)が楽な仕事を彼から奪い取る結果になった為冷たく当たるが、料理の得意な彼が実は少女であることを知ると態度を豹変させて、労働者や調査官から彼女を守ろうと獅子奮迅の活躍、怒った調査員はアフガン人を無条件に解雇させてしまう。
淡い恋心を抱いた彼は、自分の1年分の給料を彼女の一家に渡そうとするが、その金は他の一家に渡ってしまう。それでもめげない少年は身分証を売って一家に渡す、それも他人の名で。豈計らんや一家はその金でアフガニスタンに帰ってしまうのだが、それでも彼の顔には笑顔が浮かぶのだ。
男性の無償の愛を描いた作品は幾つかあるが、その中でも記憶に留めたい作品になっている。というのも、男性が17歳とごく若く、また男女の不平等感の強いイスラム文化の話だからである。少年の態度ががらっと変わるあたりは調子の良さに苦笑させられるが、そのひたむきさを目にすれば苦笑から微笑へ、微笑から感嘆へと変わる。
開巻直後少年が若い男女の戯れを眺め微笑むカットがある。少年の恋への憧れをチラッと示し効果的だった。
2001年イラン映画 監督マジッド・マジディ
ネタバレあり
「運動靴と赤い金魚」でほのぼのとした感動を与えてくれたイランの監督マジッド・マジディの作品。
17歳のイラン人少年ラティフ(ホセイン・アベディニ)は、働けなくなったアフガン人の息子ラーマト(ザーラ・バーラミ)が楽な仕事を彼から奪い取る結果になった為冷たく当たるが、料理の得意な彼が実は少女であることを知ると態度を豹変させて、労働者や調査官から彼女を守ろうと獅子奮迅の活躍、怒った調査員はアフガン人を無条件に解雇させてしまう。
淡い恋心を抱いた彼は、自分の1年分の給料を彼女の一家に渡そうとするが、その金は他の一家に渡ってしまう。それでもめげない少年は身分証を売って一家に渡す、それも他人の名で。豈計らんや一家はその金でアフガニスタンに帰ってしまうのだが、それでも彼の顔には笑顔が浮かぶのだ。
男性の無償の愛を描いた作品は幾つかあるが、その中でも記憶に留めたい作品になっている。というのも、男性が17歳とごく若く、また男女の不平等感の強いイスラム文化の話だからである。少年の態度ががらっと変わるあたりは調子の良さに苦笑させられるが、そのひたむきさを目にすれば苦笑から微笑へ、微笑から感嘆へと変わる。
開巻直後少年が若い男女の戯れを眺め微笑むカットがある。少年の恋への憧れをチラッと示し効果的だった。
この記事へのコメント
「運動靴と赤い金魚」のオカピーさんの採点が知りたくて検索しましたが、見つからなかったので、同監督のこちらの作品の方にTBしてしまって恐縮です。
ちなみに「運動靴~」はわたし的には8点でした!
危なかったですねえ。
これが滑り込みセーフというやつですねえ。
実は本日01:00からウェブリのメンテで、書き込みやTBができなかったんですよ。1分違い!
>「運動靴と赤い金魚」
もう8年くらい前の鑑賞になりますが、僕も大変ほのぼとして感動した記憶がありますね。
少年が走るだけでも僕はじ~んとしてしまうほうですし、兄妹愛も良く、一等にならないように走るというのが面白いですよね。
確か僕も☆4つを進呈したような気があります。