映画評「28日後・・・」
☆☆★(5点/10点満点中)
2002年イギリス映画 監督ダニー・ボイル
ネタバレあり
英国の注目監督ダニー・ボイルの最新作だが、評価は微妙なところである。
凶暴性のウィルスを保菌しているチンパンジーを折に閉じ込めた研究所に動物愛護の連中が乗り込んで檻を開けてしまう。途端に噛み付かれた彼らは間もなく菌を移され発病する。
28日後このウィルスの影響で人の姿の殆ど消えた英国の町を交通事故で昏睡していた青年キリアン・マーフィーが目覚め、周囲の激変に驚き、やがて数少ない健常者ナオミ・ハリスなど二人に出会う。菌を移されたら20秒以内に殺せという彼女の言葉通りに襲い掛かる保菌者を殺し逃れ、彼とナオミの二人になった後健常者の父娘と出会う。この4人でラジオから聞こえてきた軍の基地を目指し、燃え続けるマンチェスターを越えて、やがて辿り着く。
現象から見ればゾンビものや最近の吸血鬼ものと何ら変わるところはない。その意味では全くがっかりさせられる。襲ってくる保菌者同士は何故殺し合わないのか、いっそのこと感染してしまえば楽になるのにと思うこともしばしばである。
そうした理由で観ていて力の入らない個所も多いが、「答えがある」と言っていた基地内部も外と変わりのない狂気が巣食っていたという皮肉めいたものが終盤ちらりほらりと出てくる。
さらに人間本来の凶暴性とウィルスによる凶暴性に違いがあるのかという疑問を呈している印象もあり、脚本家が一生懸命頭をひねっているなと努力の跡は認めたい。とりあえず印象には残るメッセージと言ってよい。
さらに28日後の未来に希望を残すエンディングも最近では珍しい清清しさ、ストレートさがあり、評価できる。
2002年イギリス映画 監督ダニー・ボイル
ネタバレあり
英国の注目監督ダニー・ボイルの最新作だが、評価は微妙なところである。
凶暴性のウィルスを保菌しているチンパンジーを折に閉じ込めた研究所に動物愛護の連中が乗り込んで檻を開けてしまう。途端に噛み付かれた彼らは間もなく菌を移され発病する。
28日後このウィルスの影響で人の姿の殆ど消えた英国の町を交通事故で昏睡していた青年キリアン・マーフィーが目覚め、周囲の激変に驚き、やがて数少ない健常者ナオミ・ハリスなど二人に出会う。菌を移されたら20秒以内に殺せという彼女の言葉通りに襲い掛かる保菌者を殺し逃れ、彼とナオミの二人になった後健常者の父娘と出会う。この4人でラジオから聞こえてきた軍の基地を目指し、燃え続けるマンチェスターを越えて、やがて辿り着く。
現象から見ればゾンビものや最近の吸血鬼ものと何ら変わるところはない。その意味では全くがっかりさせられる。襲ってくる保菌者同士は何故殺し合わないのか、いっそのこと感染してしまえば楽になるのにと思うこともしばしばである。
そうした理由で観ていて力の入らない個所も多いが、「答えがある」と言っていた基地内部も外と変わりのない狂気が巣食っていたという皮肉めいたものが終盤ちらりほらりと出てくる。
さらに人間本来の凶暴性とウィルスによる凶暴性に違いがあるのかという疑問を呈している印象もあり、脚本家が一生懸命頭をひねっているなと努力の跡は認めたい。とりあえず印象には残るメッセージと言ってよい。
さらに28日後の未来に希望を残すエンディングも最近では珍しい清清しさ、ストレートさがあり、評価できる。
この記事へのコメント
kobitobenguinさんは=ミケさんですね。ちょっとややこしい(笑)。
保菌者同士は何故襲い合わないのでしょうか? 血の匂いが違うとか。それは吸血鬼か? ゾンビ映画を観ていても、どうせ皆感染するのだからいっそ感染してしまえばといつも思ってしまいます。抵抗するのが人間の本性? そう言えば、そうなんですけど。