映画評「ヴェロニカ・ゲリン」

☆☆☆(6点/10点満点中)
2003年アメリカ映画 監督ジョエル・シューマカー
ネタバレあり

アイルランドの実在の女性記者ヴェロニカ・ゲリンが麻薬組織と闘う姿を描き出したドラマ。

1994年当時のダブリンは子供が麻薬に漬かっている悲惨な状態が続いていて、ヴェロニカ(ケイト・ブランシェット)は記者としてより人間として義憤に駆られて組織の核を洗い出そうと調査を進めるが、自宅への銃弾の撃ち込み、本人の足への狙撃と組織の抵抗がエスカレートするが、屈せずに立ち向かった結果、96年に信号待ちの時に暗殺されてしまう。しかし、その結果麻薬を巡るアイルランドの法整備が進み、犯罪発生率の減少に繋がっていくのである。

彼女の人生とその結果を評価するなら満点である。しかし、映画は与えられた題材をいかに調理できているかが全体評価の中でも高いパーセンテージを占めるもので、その点でこの作品は余り感心できなかった。
 監督はハリウッドのジョエル・シューマカーで、観照的なタッチというより社会派エンタテインメント寄りの演出を披露しているが、その割にはヴェロニカに迫る危機感を徐々に高めていく為のサスペンス醸成が足りない。さらにプロローグの内容を繰り返すエピローグ前半の扱いがスローモーションを多用するなどくどい。人によって印象は違うだろうが、僕はいらいらした。
 あっさり断裁的に処理して事件の結末に行ったほうが寧ろ強い印象と余韻を残したのではないか。

この記事へのコメント

kobitopenguin
2005年10月21日 19:12
初めまして。TBありがとうございます!私もTBさせていただきました。ブログ少しですが見させて頂きました。すっごい沢山の映画をご覧になっているんですね。また見に来ま~す。
オカピー
2005年10月22日 01:49
kobitobenguinさん、TB&コメント有難うございました。
確かにたくさん観ていますが、勿論ここに取り上げたペースで観ているわけではなく、それ以前に観たものも随分入っております。堅苦しくてつまらないでしょうが、感想文ではなく映画評というスタンスは守りたいと思いますので、今後とも宜しくお願い致します。

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