映画評「ジョゼと虎と魚たち」
☆☆☆★(7点/10点満点中)
2003年日本映画 監督・犬童一心
ネタバレあり
田辺聖子の同名短編小説を犬童一心が映画化した恋愛映画。
マージャン店でバイトをしている大学4回生・妻夫木聡が、祖母と二人暮しの足に障害を持った少女・池脇千鶴と知り合う。本を通してのみ外の世界を知るしかない彼女は、サガンの大好きな小説のヒロインの名前からジョゼと名乗る風変わりな少女で、青年は自然な感覚でその生活に入っていく。少女も突っ張りながら自然体の青年に惹かれ同棲生活が始まるが、やがて別れが訪れる。
僕には必然的な別れという感覚はよく分らないが、この二人が添い遂げないことが必然であることが心の中に入ってくるのは犬童監督のタッチの良さに依るところが大きい。
能天気と言ってもよいのびやかな青年を演じた妻夫木も好演だが、初ヌードを披露した池脇が抜群。本から得た知識は無限大にあり老成した印象を与える一方で、カーナビに感動してみたり、強気の向こうに見える孤独に惹かれた。祖母亡き後身体障害者の彼女が味わっているであろう孤独を感じさせる部分など演技以上の演技と言いたいほどである。
「金髪の草原」では内容と演出タッチがチグハグだった犬童監督にも進歩の跡が伺え、自然なタッチが優れている。必要なのかもしれぬが、僕の趣味ではラブシーンはもっと少ないほうが望ましい。
2003年日本映画 監督・犬童一心
ネタバレあり
田辺聖子の同名短編小説を犬童一心が映画化した恋愛映画。
マージャン店でバイトをしている大学4回生・妻夫木聡が、祖母と二人暮しの足に障害を持った少女・池脇千鶴と知り合う。本を通してのみ外の世界を知るしかない彼女は、サガンの大好きな小説のヒロインの名前からジョゼと名乗る風変わりな少女で、青年は自然な感覚でその生活に入っていく。少女も突っ張りながら自然体の青年に惹かれ同棲生活が始まるが、やがて別れが訪れる。
僕には必然的な別れという感覚はよく分らないが、この二人が添い遂げないことが必然であることが心の中に入ってくるのは犬童監督のタッチの良さに依るところが大きい。
能天気と言ってもよいのびやかな青年を演じた妻夫木も好演だが、初ヌードを披露した池脇が抜群。本から得た知識は無限大にあり老成した印象を与える一方で、カーナビに感動してみたり、強気の向こうに見える孤独に惹かれた。祖母亡き後身体障害者の彼女が味わっているであろう孤独を感じさせる部分など演技以上の演技と言いたいほどである。
「金髪の草原」では内容と演出タッチがチグハグだった犬童監督にも進歩の跡が伺え、自然なタッチが優れている。必要なのかもしれぬが、僕の趣味ではラブシーンはもっと少ないほうが望ましい。
この記事へのコメント
全く仰るとおりでございます。
ラブシーンなんて言葉自体が古い、ということをviva jijiさんの括弧により理解致しました。
池脇千鶴は素晴らしかったですねえ。
彼女も宮崎あおいもNHKの「朝ドラ」ではそのスケールを発揮できなくて、却って芸を狭めてしまわないか心配になりますが、映画では良いですね。
☆☆☆★ですが、孤独に胸が締め付けられる良い映画でしたね。