映画評「自来也 忍術三妖傳」
☆☆★(5点/10点満点中)
1937年日本映画 監督マキノ正博
ネタバレあり
日本映画黎明期の大スターである<目玉のまっちゃん>こと尾上松之助も主演したという同名の作品のリメイクで、特殊撮影が見どころである。
信州黒姫の地頭・更科一族が野武士の佐久間により滅びるが、命を救われた一子・太郎丸が成長(片岡千恵蔵)して仙人に忍術を学び、佐久間ら野武士の一味を次々と倒していく。途中から同じような立場の女性が彼と行動を共にするようになるが、滅ぼされた藩主の娘である。彼女も忍術を使い、最後には共に敵に立ち向かう。
単純至極なお話は何ということもないが、姿を消すトリック撮影は当時の観客には受けたであろう。しかし、殆どがこればかりでは当時の客としても途中から不満が出てきたのではないか。相手の持ち出した杖を蛇に変える場面は良いが、水の上を歩く場面は可もなく不可もない。横からのロングである為どうやって撮影したかが想像できてしまうからで、恐らく二人の歩く部分だけ土を盛り、追っ手が追う他の部分はそのままにしてあったはずである。真正面から捉えて撮影したならぐっと盛り上がるが、当時の技術では無理だったのであろう。
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1937年日本映画 監督マキノ正博
ネタバレあり
日本映画黎明期の大スターである<目玉のまっちゃん>こと尾上松之助も主演したという同名の作品のリメイクで、特殊撮影が見どころである。
信州黒姫の地頭・更科一族が野武士の佐久間により滅びるが、命を救われた一子・太郎丸が成長(片岡千恵蔵)して仙人に忍術を学び、佐久間ら野武士の一味を次々と倒していく。途中から同じような立場の女性が彼と行動を共にするようになるが、滅ぼされた藩主の娘である。彼女も忍術を使い、最後には共に敵に立ち向かう。
単純至極なお話は何ということもないが、姿を消すトリック撮影は当時の観客には受けたであろう。しかし、殆どがこればかりでは当時の客としても途中から不満が出てきたのではないか。相手の持ち出した杖を蛇に変える場面は良いが、水の上を歩く場面は可もなく不可もない。横からのロングである為どうやって撮影したかが想像できてしまうからで、恐らく二人の歩く部分だけ土を盛り、追っ手が追う他の部分はそのままにしてあったはずである。真正面から捉えて撮影したならぐっと盛り上がるが、当時の技術では無理だったのであろう。
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