映画評「カーサ・エスペランサ~赤ちゃんたちの家~」
☆☆☆★(7点/10点満点中)
2003年アメリカ=メキシコ映画 監督ジョン・セイルズ
ネタバレあり
一般的には勿論批評家の間でも余り評判を呼ばなかった地味な作品だが、完成度はなかなか高い。見終わってジョン・セールズの監督と気づいたが、相変わらず良い仕事をする。
メキシコのホテル、6人の女性ダリル・ハナー(ハンナ)、リリー・テイラー、マギー・ギレンホール、マーシア・ゲイ・ハーデン、スーザン・リンチ、メアリー・スティーバージェンは楽しくヴァカンスを過ごしているように見えるが、実は同じ目的でメキシコを訪れている。メキシコ政府が実施している父なし子などとの養子縁組の成立を待っているのである。
この6人の群像劇の趣きで映画は進んでいくが、彼女たちの人生のみならず、交錯する現地の人々の点出を通してメキシコという国が持つ社会的問題が浮き彫りにされてもいく。子供を提供する施設の名は【赤ちゃんたちの家】というのだが、ここに子供を提供せざるを得ない若い娘たちや、車拭きのストリート・チルドレン、アメリカへ行くことを夢見てガイドをする男性も群像劇の成員だ。
一見展開は雑然としているのだが、実はよく計算されていることを見逃してはならない。アメリカのご婦人たちは各々悩みを抱えながらも、生きるのに精一杯のメキシコ人に比べれば対照的であり、二つの対照的なグループが群像劇として綾を成していく一方で、対照的な存在でありながら希望という枠の中でまとめられていくなど、実に巧妙に作られているのである。
子供を欲しがっている女性たちだけに理解できる物語と解釈すればつまらない作品であるし、表面的には感動的な要素がないので評判にならないのも無理からぬが、余り評判にならなかったのは残念ではあります。
2003年アメリカ=メキシコ映画 監督ジョン・セイルズ
ネタバレあり
一般的には勿論批評家の間でも余り評判を呼ばなかった地味な作品だが、完成度はなかなか高い。見終わってジョン・セールズの監督と気づいたが、相変わらず良い仕事をする。
メキシコのホテル、6人の女性ダリル・ハナー(ハンナ)、リリー・テイラー、マギー・ギレンホール、マーシア・ゲイ・ハーデン、スーザン・リンチ、メアリー・スティーバージェンは楽しくヴァカンスを過ごしているように見えるが、実は同じ目的でメキシコを訪れている。メキシコ政府が実施している父なし子などとの養子縁組の成立を待っているのである。
この6人の群像劇の趣きで映画は進んでいくが、彼女たちの人生のみならず、交錯する現地の人々の点出を通してメキシコという国が持つ社会的問題が浮き彫りにされてもいく。子供を提供する施設の名は【赤ちゃんたちの家】というのだが、ここに子供を提供せざるを得ない若い娘たちや、車拭きのストリート・チルドレン、アメリカへ行くことを夢見てガイドをする男性も群像劇の成員だ。
一見展開は雑然としているのだが、実はよく計算されていることを見逃してはならない。アメリカのご婦人たちは各々悩みを抱えながらも、生きるのに精一杯のメキシコ人に比べれば対照的であり、二つの対照的なグループが群像劇として綾を成していく一方で、対照的な存在でありながら希望という枠の中でまとめられていくなど、実に巧妙に作られているのである。
子供を欲しがっている女性たちだけに理解できる物語と解釈すればつまらない作品であるし、表面的には感動的な要素がないので評判にならないのも無理からぬが、余り評判にならなかったのは残念ではあります。
この記事へのコメント
家柄も良いしね。インテリでもあるし(笑)
すけべな大学教授みたいなもんかな?(笑)
ええっ、どこからの情報ですか?
役者もやっているので当たり前かもしれませんが、写真を見たら結構格好良いです。確かにすけべな大学教授風情です(笑)。
身長は193cmですって。持てそうだなあ。