映画評「ターンレフト ターンライト」
☆(2点/10点満点中)
2003年香港=シンガポール映画 監督ジョニー・トー、ワイ・カーファイ
ネタバレあり
無名バイオリニストの金城武と女性翻訳家ジジ・リョンはアパートの隣同士。学生時代お互いに好感を抱きながら音信不通になった二人が13年ぶりに再会、運命的なものを感じて電話番号を交換するが、雨に濡れて文字がかすれてお互いに連絡が取れず、そこへ夫々を慕う出前の店員テリー・クワンと医師エドマンド・チェンが割り込んでくる。
原作の絵本がどういう構成になっているか知らないが、四人がかりで作り上げた脚本は立ち上がれなくなるほどひどい。ストーリーがひどいのではなく、構成がお粗末なのである。
本編99分中80分くらいは簡単に半分に出来る。つまりストーリーを変えることなくエピソードを削ることもなく60分強で見せられるものに99分も掛けているのである。
金城とジジに起こることは100%同じで、彼に起きることは彼女にも起こる。最初のエピソードの二つ三つくらいに留めて、後はマルチ画面で同時に描いたり、金城のエピソードからジジを想像させ、ジジのエピソードから金城を想像させるといった手法を取れば洒落た映画くらいの印象も残っただろうに、この決まりきったパターンを終りまで続けるのだから恐れ入る。基本となる物語は悪くないのだから実に勿体ないことをした。
他の採点者と違い☆は滅多に付ける点数ではないが、それほどまでに長い間イライラしたことの反映である。ファンの方におかれては、ご了承されたし。
2003年香港=シンガポール映画 監督ジョニー・トー、ワイ・カーファイ
ネタバレあり
無名バイオリニストの金城武と女性翻訳家ジジ・リョンはアパートの隣同士。学生時代お互いに好感を抱きながら音信不通になった二人が13年ぶりに再会、運命的なものを感じて電話番号を交換するが、雨に濡れて文字がかすれてお互いに連絡が取れず、そこへ夫々を慕う出前の店員テリー・クワンと医師エドマンド・チェンが割り込んでくる。
原作の絵本がどういう構成になっているか知らないが、四人がかりで作り上げた脚本は立ち上がれなくなるほどひどい。ストーリーがひどいのではなく、構成がお粗末なのである。
本編99分中80分くらいは簡単に半分に出来る。つまりストーリーを変えることなくエピソードを削ることもなく60分強で見せられるものに99分も掛けているのである。
金城とジジに起こることは100%同じで、彼に起きることは彼女にも起こる。最初のエピソードの二つ三つくらいに留めて、後はマルチ画面で同時に描いたり、金城のエピソードからジジを想像させ、ジジのエピソードから金城を想像させるといった手法を取れば洒落た映画くらいの印象も残っただろうに、この決まりきったパターンを終りまで続けるのだから恐れ入る。基本となる物語は悪くないのだから実に勿体ないことをした。
他の採点者と違い☆は滅多に付ける点数ではないが、それほどまでに長い間イライラしたことの反映である。ファンの方におかれては、ご了承されたし。
この記事へのコメント
少女マンガの典型みたいな、運命の共時性とズレをモチーフにしているんだろうけど、くどすぎますね。原作の絵本は、もっと叙情的ですよ。
生来ロマンティストですから、こういうお話自体は嫌いじゃあない。
しかし、解り切っていることをいつまでも描いていては気の長い(?)僕もイライラしました(気が長いというのは嘘です。^^;)。
>原作
のほうがよろしいようですね。