映画評「プリティ・プリンセス2 ロイヤル・ウェディング」
☆☆(4点/10点満点中)
2004年アメリカ映画 監督ゲイリー・マーシャル
ネタバレあり
王女が庶民の生活を味わう「ローマの休日」とは逆に、アメリカの少女アン・ハサウェイが欧州ジェノヴィア国(勿論架空の国だが、イタリアのかつての都市国家を想定? ジェノヴァ+ヴェネチア÷2?)の王女と判明して大騒ぎというのが正編の内容で、王族の暮らしというのが一種の見どころでもあったわけだが、果たして続編の見どころは何になるのかと思って観てみた。何もない。
祖母が引退して孫娘であるアンが女王になることがほぼ決定するのだが、馬鹿げた法令が有って1ヶ月以内に結婚しなければならなくなる。見合いを押し付けられる一方で、王位を狙う伯爵が甥クリス・パインを婿に据えようと画策する。
この作品の問題点はきちんとした方向性がないことである。
カルチャー・ギャップは前作で殆ど出尽くし、見合いした紳士的な公爵カラム・ブルーとパインとの間に恋の鞘当てもなければ、ヒロインが両者の間で葛藤するわけでもないので恋愛映画を作る気もないらしい。
パインの立場(登場人物としての性格)がはっきりしないので伯爵の画策も空手形にしかならず、物語としての太い幹が全くないのである。細かいギャグでそこそこ笑わせてはくれるが、この程度では大きな星を進呈出来ない。
アン・ハサウェイにも魅力覚えず。
ところで、この作品の監督は一般的にゲイリー・マーシャルと紹介されているが、綴りはGary ではなくGarryである。rが二つあることは英語における綴り・発音の関係では、通常、前のaの発音が[ei]でないことを示す。人名は難しいので何とも言えないが、ギャリー・マーシャルのほうが正しいのではないか?
2004年アメリカ映画 監督ゲイリー・マーシャル
ネタバレあり
王女が庶民の生活を味わう「ローマの休日」とは逆に、アメリカの少女アン・ハサウェイが欧州ジェノヴィア国(勿論架空の国だが、イタリアのかつての都市国家を想定? ジェノヴァ+ヴェネチア÷2?)の王女と判明して大騒ぎというのが正編の内容で、王族の暮らしというのが一種の見どころでもあったわけだが、果たして続編の見どころは何になるのかと思って観てみた。何もない。
祖母が引退して孫娘であるアンが女王になることがほぼ決定するのだが、馬鹿げた法令が有って1ヶ月以内に結婚しなければならなくなる。見合いを押し付けられる一方で、王位を狙う伯爵が甥クリス・パインを婿に据えようと画策する。
この作品の問題点はきちんとした方向性がないことである。
カルチャー・ギャップは前作で殆ど出尽くし、見合いした紳士的な公爵カラム・ブルーとパインとの間に恋の鞘当てもなければ、ヒロインが両者の間で葛藤するわけでもないので恋愛映画を作る気もないらしい。
パインの立場(登場人物としての性格)がはっきりしないので伯爵の画策も空手形にしかならず、物語としての太い幹が全くないのである。細かいギャグでそこそこ笑わせてはくれるが、この程度では大きな星を進呈出来ない。
アン・ハサウェイにも魅力覚えず。
ところで、この作品の監督は一般的にゲイリー・マーシャルと紹介されているが、綴りはGary ではなくGarryである。rが二つあることは英語における綴り・発音の関係では、通常、前のaの発音が[ei]でないことを示す。人名は難しいので何とも言えないが、ギャリー・マーシャルのほうが正しいのではないか?
この記事へのコメント
最初の作品も平凡ですが、第1作ですからそれなりに新味も見どころもあったのですが、こちらは設計図からして<なっちゃあいない>作品です。
脚本家の手抜きも甚だしく、そこそこの腕前を持っているゲイリー(ギャリー?)・マーシャルもお手上げだった様子。
>「ロイヤル・セブンティーン」
私も、こちらのほうが「プリティ・プリンセス」(第1作)よりも楽しめました。青春映画らしさも十分発揮できていましたし。