映画評「真夜中の弥次さん喜多さん」
☆☆★(5点/10点満点中)
2005年日本映画 監督・宮藤官九郎
ネタバレあり
「GO」「ピンポン」で注目された脚本家・宮藤官九郎がしりあがり寿の同名コミックを脚色し、メガフォンを取った監督デビュー作。
十返舎一九のお馴染みの滑稽本「東海道中膝栗毛」をベースしているが、これ以上考えられないほどデフォルメされている。
まず弥次さん(長瀬智也)は、麻薬中毒で金髪の喜多さん(中村七之助)と同性愛の関係で、リアルさと自分のアイデンティティを探す為に伊勢参りに行くという全くナンセンスなもの。
街道には笑わせないと処刑されてしまう【笑の宿】、女生徒もどきが清水次郎長を待ち設ける【喜の宿】、歌が下手だと富士山が隠れてしまう【歌の宿】などがある。
ナンセンスであることは一向に構わないが、素直に笑えなくてはコメディーとしては困る。
序盤「ワイルドで行こう」もどきの楽曲(「真夜中で行こう」だったか?)をBGMに「イージー・ライダー」のパロディー場面が展開するが、どうも居心地が悪い。麻薬と同性愛はじめじめして喜劇の題材には不向きなのである。しかも二人が旅に出たのは弥次さんの妻(小池栄子)殺しを前段としたものであるし、実は弥次さんも喜多さんに殺されていることが判明するのだ。
実はこれが後半の狙いで、娯楽センターのような黄泉の国で珍場面が繰り広げられるが、余り笑えず。死をテーマにしても余りに露骨でブラック・コメディーとは言いにくい扱い。「エクスカリバー」など幾つかのパロディーもあるが、僕の趣味では全く楽しめない。
エンド・クレジットで流れる楽曲はセックス・ピストルズの「アナーキー・イン・ザ・UK」のパロディーなのかな?
2005年日本映画 監督・宮藤官九郎
ネタバレあり
「GO」「ピンポン」で注目された脚本家・宮藤官九郎がしりあがり寿の同名コミックを脚色し、メガフォンを取った監督デビュー作。
十返舎一九のお馴染みの滑稽本「東海道中膝栗毛」をベースしているが、これ以上考えられないほどデフォルメされている。
まず弥次さん(長瀬智也)は、麻薬中毒で金髪の喜多さん(中村七之助)と同性愛の関係で、リアルさと自分のアイデンティティを探す為に伊勢参りに行くという全くナンセンスなもの。
街道には笑わせないと処刑されてしまう【笑の宿】、女生徒もどきが清水次郎長を待ち設ける【喜の宿】、歌が下手だと富士山が隠れてしまう【歌の宿】などがある。
ナンセンスであることは一向に構わないが、素直に笑えなくてはコメディーとしては困る。
序盤「ワイルドで行こう」もどきの楽曲(「真夜中で行こう」だったか?)をBGMに「イージー・ライダー」のパロディー場面が展開するが、どうも居心地が悪い。麻薬と同性愛はじめじめして喜劇の題材には不向きなのである。しかも二人が旅に出たのは弥次さんの妻(小池栄子)殺しを前段としたものであるし、実は弥次さんも喜多さんに殺されていることが判明するのだ。
実はこれが後半の狙いで、娯楽センターのような黄泉の国で珍場面が繰り広げられるが、余り笑えず。死をテーマにしても余りに露骨でブラック・コメディーとは言いにくい扱い。「エクスカリバー」など幾つかのパロディーもあるが、僕の趣味では全く楽しめない。
エンド・クレジットで流れる楽曲はセックス・ピストルズの「アナーキー・イン・ザ・UK」のパロディーなのかな?
この記事へのコメント
最近、時間がないのでいきなりTBだけってことがあるかもしれません。
よろしくお願いします。
早く暇になってください(笑)。
いや、構わないですが、かよちーのさんがコメントに立ち寄ってくれると、アクセス数が伸びるという現象が起こっていますので、本当に早く帰ってきてね、という感じです。
昨日、自分のブログにTBしてしまいました(とほほ)。
TBしようと思ったのですがうまく出来なくて
ごめんなさい。
>考えられないほどデフォルメ
かなりデフォルメされて頭がくらくら。
ついてけませんでした。
今まで見たミヤカンの脚本した映画は
みんな面白かったので、今回は残念に思いました。
ブログには相性があるようで、Livedoorにはこちらから出来ず、gooは送られたTBが文字化けします。
「GO」「ピンポン」は誠に快調な作品でしたね。今回ははじけすぎちゃったかな。