映画評「ひとまず走れ!」

☆☆(4点/10点満点中)
2002年韓国映画 監督チョ・ウィソク
ネタバレあり

韓国映画も次々と公開され玉石混交状態。こちらは石の部類である。

変な高校生トリオ、20歳のソン・スンホン、ホストをしているクォン・サンウ、カメラおたくのキム・ヨンジュンが、車の上に降ってきた大金と人間にびっくり。考えた末にお金だけ持逃げする。
 お金はヤミ金融業者の不当な金で、落ちてきた男はそれを盗んだ泥棒。刑事イ・ボムスは盗難と交通事故を別々に調査するが、やがて焦点が一つに合っていく。

全体の構成は、四者が交錯する犯罪映画であるが、脚本も書いた監督チョ・ウィソクは青春コメディーとして作っているようで、その辺りのちぐはぐさが画面から滲み出ている。

序盤から一向に要領を得ないのは、編集が良く言えば独り善がり、悪く言えば出鱈目だからで、場面転換は早くても展開に一向にスピード感が感じられない。使うべき場面などないのにスローモーションが目立つ。映画監督なる者、スローは時間稼ぎということを肝に銘ずべし。

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