映画評「コンスタンティン」
☆☆★(5点/10点満点中)
2005年アメリカ映画 監督フランシス・ローレンス
ネタバレあり
CGにも派手なアクションにもキアヌー・リーヴズにも強い興味を覚えない一般的なファンには、「マトリックス」のオカルト版と紹介するのが手っ取り早い。
再び暗い英雄を演じることになったのは俳優リーヴズ君にとっては不幸以外の何ものでもないが、莫大なギャラが手に入るのだからそんなことは構わないか。
さて主人公コンスタンティンが私立探偵感覚のエクソシスト(悪魔祓い師)というのが新機軸。
しかも彼には悪魔と天使を見る力があり、それを苦にして自殺未遂を起こして以来20年間死を待つ暮らしを続けている。カトリックの教え通り自殺した者は地獄行きらしいが、地獄には行きたくないし、どうも悪魔達が不穏な動きをしているので寿命を長くしてもらいたいなどと思っているところへ、彼と同じ立場のイザベラ(レイチェル・ワイズ)の自殺を知った双子の姉妹で刑事のアンジェラ(レイチェル二役)が絡んで来る。
信心深くない仏教徒に過ぎない僕には地獄も天国もどうでも良く、結局CGを使ったぎらぎらした映像を見せたいだけと思えてくる(実際その通りだろう)。
あれだけものものしい登場の仕方をした<槍>の扱いも疑問で、狂言回しにでもすれば面白くなっただろうに。
堕天使であるルシファーや悪さのし過ぎで人間になってしまう大天使ガブリエル(ティルダ・スウィントン)が絡んで来る辺りが、昔「ファウスト」や「フォースタス博士」といった戯曲を読んだ人間にとり一応の興味をそそる部分だが、それなら80年前のサイレント映画「ファウスト」(F・W・ムルナウ監督)のほうがずっと面白い。
2005年アメリカ映画 監督フランシス・ローレンス
ネタバレあり
CGにも派手なアクションにもキアヌー・リーヴズにも強い興味を覚えない一般的なファンには、「マトリックス」のオカルト版と紹介するのが手っ取り早い。
再び暗い英雄を演じることになったのは俳優リーヴズ君にとっては不幸以外の何ものでもないが、莫大なギャラが手に入るのだからそんなことは構わないか。
さて主人公コンスタンティンが私立探偵感覚のエクソシスト(悪魔祓い師)というのが新機軸。
しかも彼には悪魔と天使を見る力があり、それを苦にして自殺未遂を起こして以来20年間死を待つ暮らしを続けている。カトリックの教え通り自殺した者は地獄行きらしいが、地獄には行きたくないし、どうも悪魔達が不穏な動きをしているので寿命を長くしてもらいたいなどと思っているところへ、彼と同じ立場のイザベラ(レイチェル・ワイズ)の自殺を知った双子の姉妹で刑事のアンジェラ(レイチェル二役)が絡んで来る。
信心深くない仏教徒に過ぎない僕には地獄も天国もどうでも良く、結局CGを使ったぎらぎらした映像を見せたいだけと思えてくる(実際その通りだろう)。
あれだけものものしい登場の仕方をした<槍>の扱いも疑問で、狂言回しにでもすれば面白くなっただろうに。
堕天使であるルシファーや悪さのし過ぎで人間になってしまう大天使ガブリエル(ティルダ・スウィントン)が絡んで来る辺りが、昔「ファウスト」や「フォースタス博士」といった戯曲を読んだ人間にとり一応の興味をそそる部分だが、それなら80年前のサイレント映画「ファウスト」(F・W・ムルナウ監督)のほうがずっと面白い。
この記事へのコメント
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
TBしました。
わたしの中では世界観があるというところでまともな作品です・笑。
ハートブルーより前にキアヌの大ファンでした。曲者的なところが。
キアヌの若い時代に、「ビルとテッドの大冒険」なんて変てこなタイム・スリップ映画がありましたが、ご覧になりましたか?
「ハートブルー」は結構良かったかな。話は全く忘れましたっ!
ハートブルーは強盗がどうだこうだでサーフィンがどうだこうだ。わたしもあまり覚えていませんが、監督さん女性でしたよね。この前に作った作品がすごくいいと友人が言ってました。
「ハートブルー」の監督はキャサリン・ピグロー。
その前の作品というのは多分ジャーミー・リー・カーティス主演の「ブルースチール」でしょう。女性にしてはアクションにパンチ力があった人ですが、最近目覚しい活躍していませんね。こうして才能が埋もれていく。
その友人は見る目があります。オカピーが褒めていたと伝えてください(オカピーって誰だっ?)。
その友人にはダリオ・アルジェントも教えてもらいました。
>ダリオ・アルジェント
こちらは苦手。若い人がよく使う言葉で言えば、テンポが悪すぎる。
最も出来の悪いヒッチコッキアンじゃないかなあ。もっとヒッチコックを勉強してよってな感じ。最近の作品は知りませんが。
すっごい映像だって・・・。期待していたんだけどなぁ(笑)
>すっごい映像だって
アメリカ人は他国の文化など碌に触れないから、アメリカで評判になっても余り当てにならないでしょうね。
最近色々なメディアを通して多少は広がりつつあるでしょうけど、せいぜいサブカルチャーのレベルに留まっているのではないかという気もします。
「ブレードランナー」はSFだけどハードボイルド調だったし、思い出しましたが「エンゼルハート」もハードボイルドっぽかったですね、やさぐれ探偵が謎を追っかけて行くという形でしたから。
悪魔とか天使とか、なんかパロディ風になってるのかもしれないなと思ったりしました。妙にハードボイルド臭いところも含めて、アメリカ人ならくすくす笑いながら見たりするのかもしれませんね。
>全体にハードボイルド調なのが印象的でした。
探偵とオカルトを結び付けたのが新機軸でしたかね。
当時僕は、最もCG ありきの作り方に反感を覚えていた頃なので、批評も辛辣ですが、今観ればもう少し楽しめるかもしれません。
>悪魔とか天使とか、なんかパロディ風になってるのかもしれないなと思った
原作がコミックなので、パロディ感覚はあるでしょうね。