映画評「ステップフォード・ワイフ」
☆☆☆(6点/10点満点中)
2004年アメリカ映画 監督フランク・オズ
ネタバレあり
「ローズマリーの赤ちゃん」の原作者として知られるアイラ・レヴィンの「ステップフォードの妻たち」は1975年に一度当時の人気スター、キャサリン・ロス主演で映画化されたが、今回はコメディー化によるリメイクである。但し、最初の映画版は日本では公開されなかったので、一応の新味はある。
TVの女性敏腕プロデューサー、二コール・キッドマンは、番組がきっかけで殺人事件が起きた責任を取らされる形で首になり、副局長である夫マシュー・ブロドリックと共に、妙に整然とした町ステップフォードに引っ越して新生活を送り始める。
グレン・クロースに率いられた夫人連が異様に夫に対して従順なのに違和感を覚えた彼女は、女流作家ベット・ミドラーとオカマの建築家ロジャー・バートと共に秘密を握っていそうな紳士クラブの会長クリストファー・ウォーケン宅に侵入するが、真相に近づく前にベットもバートもおかしくなってしまう。
若妻が悪魔族に囲まれてしまう恐怖を描いた「ローズマリーの赤ちゃん」とほぼ同じテーマの恐怖劇と言えるが、リメイクと言うことで喜劇仕立てに変えたのであろう。
原作がかなり知られている米国では最初の映画化に比べると評価が低いが、喜劇であっても不気味さはそれなりに感じられる。ただ、そのせいで人間が制御される恐怖より、夫婦関係の彩を扱った風刺劇のようになってしまったのは痛し痒しである。
2004年アメリカ映画 監督フランク・オズ
ネタバレあり
「ローズマリーの赤ちゃん」の原作者として知られるアイラ・レヴィンの「ステップフォードの妻たち」は1975年に一度当時の人気スター、キャサリン・ロス主演で映画化されたが、今回はコメディー化によるリメイクである。但し、最初の映画版は日本では公開されなかったので、一応の新味はある。
TVの女性敏腕プロデューサー、二コール・キッドマンは、番組がきっかけで殺人事件が起きた責任を取らされる形で首になり、副局長である夫マシュー・ブロドリックと共に、妙に整然とした町ステップフォードに引っ越して新生活を送り始める。
グレン・クロースに率いられた夫人連が異様に夫に対して従順なのに違和感を覚えた彼女は、女流作家ベット・ミドラーとオカマの建築家ロジャー・バートと共に秘密を握っていそうな紳士クラブの会長クリストファー・ウォーケン宅に侵入するが、真相に近づく前にベットもバートもおかしくなってしまう。
若妻が悪魔族に囲まれてしまう恐怖を描いた「ローズマリーの赤ちゃん」とほぼ同じテーマの恐怖劇と言えるが、リメイクと言うことで喜劇仕立てに変えたのであろう。
原作がかなり知られている米国では最初の映画化に比べると評価が低いが、喜劇であっても不気味さはそれなりに感じられる。ただ、そのせいで人間が制御される恐怖より、夫婦関係の彩を扱った風刺劇のようになってしまったのは痛し痒しである。
この記事へのコメント
この作品も皆さん結構見てらっしゃいますね。
>キャサリン・ロス主演で映画化された
こちらも見てみたい気がします。キャサリン・ロスと二コール・キッドマンではずいぶん持ち味が違うので、見比べたら面白いかもしれません。
わたしは今のほうが好みでした、わかりやすいというか。
TBの相性が悪いようで残念です。
キャサリン・ロスのバージョンは、原作どおりに恐怖劇として作られたようですね。30年前にお蔵入り(未公開)になってしまって残念な思いをした記憶がありますが(多分キャサリンの人気が下り坂だったから)、今はビデオで観られる大変良い時代です。今となるとどうしても観たいというほどではないですが、チャンスがあれば観たいものです。
>かよちーのさん
おお、両方観ていらっしゃる。
ただ、テーマが変えられてしまったので、原作ファンは絶対怒っているでしょうね。原作ファンとは大変やっかいなもの。
ヒッチコックも「ベストセラーは改変すると、怒られる」と述べております。
オカピーさんはどうですか?(^^)
>バービー人形
い、いやですよ。
余りいばられても嫌ですけど(実感?)、意見の相違くらいはないと、却って面白くないですよ?
但し、見かけだけは綺麗にしていてほしいなあ(笑)。
DVDの特典映像で、カット映像をちょっと見たんですけど、もっともっと風刺喜劇風のシーンがいくつかありました。
>風刺喜劇風
原作の恐怖から離れ、風刺を<オズの魔法使い>は狙ったんですなあ。
映画界の魔法使いは、フランク・オズではなくて、小津安二郎ですけれどね(笑)。
>特典映像
カット映像は良いですが、監督がのこのこ出て来て余り解説するのは、ちょっと困っちゃうなあ。
そんなものを見ない僕の意見が監督の狙いと一致してもともと、外れれば「頭悪いじゃん」ということになっちゃう(笑)。