映画評「マドモワゼル」
☆☆☆(6点/10点満点中)
2001年フランス映画 監督フィリップ・リオレ
ネタバレあり
40年前トニー・リチャードスンがジャンヌ・モロー主演で作った「マドモアゼル」とは全く関係ない。
南仏に住む主婦兼営業ウーマン、サンドリーヌ・ボネールが、会社の総集会の場となったホテルで、三人で構成されている即興劇団団員の一人ジャック・ガンブランと再会し、バスに逃げられて三人の車で行動を共にすることになる。すぐに帰るつもりが、結婚披露での即興劇に参加したりするうちに、ガンプランとの間に友情を超えた感情を抱き、一夜だけの関係を結ぶ。
フィリップ・リオレ監督作品は「パリ空港の人々」以来だが、今回はかなり文芸的な扱いである。堅実に生きてきたらしい女性が複雑な思いに揺れながら遂にちょっとしたアヴァンチュールを経験する、という物語は短編小説的な味わいと言って良い。「マダム」で始まり「マドモワゼル」で終る台詞も小品にふさわしく気が利いている。
内容として興味深いのは即興劇で、劇といっても舞台ではなくホテルのウェイターやウェイトレスに扮したり、結婚披露宴で招待客を演じてかき回す、といった内容。ホテルでの騒ぎにはこちらもいっぱい食わされた。
いずれにせよ大騒ぎするような作品ではないが、ちょっと甘酸っぱい後味は記憶しておきたい。
2001年フランス映画 監督フィリップ・リオレ
ネタバレあり
40年前トニー・リチャードスンがジャンヌ・モロー主演で作った「マドモアゼル」とは全く関係ない。
南仏に住む主婦兼営業ウーマン、サンドリーヌ・ボネールが、会社の総集会の場となったホテルで、三人で構成されている即興劇団団員の一人ジャック・ガンブランと再会し、バスに逃げられて三人の車で行動を共にすることになる。すぐに帰るつもりが、結婚披露での即興劇に参加したりするうちに、ガンプランとの間に友情を超えた感情を抱き、一夜だけの関係を結ぶ。
フィリップ・リオレ監督作品は「パリ空港の人々」以来だが、今回はかなり文芸的な扱いである。堅実に生きてきたらしい女性が複雑な思いに揺れながら遂にちょっとしたアヴァンチュールを経験する、という物語は短編小説的な味わいと言って良い。「マダム」で始まり「マドモワゼル」で終る台詞も小品にふさわしく気が利いている。
内容として興味深いのは即興劇で、劇といっても舞台ではなくホテルのウェイターやウェイトレスに扮したり、結婚披露宴で招待客を演じてかき回す、といった内容。ホテルでの騒ぎにはこちらもいっぱい食わされた。
いずれにせよ大騒ぎするような作品ではないが、ちょっと甘酸っぱい後味は記憶しておきたい。
この記事へのコメント
残念ながら「灯台守の恋」は未見です。
映画同様短いレビューでご免なさい。
サンドリーヌ・ボネールは新人の頃が好きな女優でした。端的に言えば好みなんです。^^;
演技力もあると思いますし。
ジャック・カンブランも良いですね。「クリクリのいた夏」はまれに見る秀作と思いました。