映画評「シャーク・テイル」

☆☆(4点/10点満点中)
2004年アメリカ映画 監督ビボ・バージェロン、ヴィッキー・ジェンソン、ロブ・レターマン
ネタバレあり

一般論であるが、アメリカのアニメは、子供向けは主題が明確だが直截でつまらず、大人向けは独善が目立つ。いずれにしても五月蝿いのでかなわない。
 本作はアニメ(CG)と言っても子供向けではなく、30余年前ブラック・パワーが台頭しその時代の最後を飾ったような「カー・ウォッシュ」(1976年)というコメディーを思い出させるものがある。必ずしも、その主題歌がかかり、主人公の魚オスカーが洗車場ならぬ洗鯨場に勤めているからだけではありませんぞ。

洗鯨場の経営者であるヤクザ、サイクスから借金の為に追われたオスカーは、偶然にも彼らの街リーフシティを恐怖に陥れているサメ一族の一人が錨に刺さって死ぬ現場に遭遇、心優しい弟ザメのレニーが逃げた為に、サメを退治した英雄になってしまう。
 三角関係が絡み、レニーと示し合わせたインチキ英雄劇の後、真相を明かすべき時が訪れる。

どこを取ってもコメディーであるが、アメリカの喜劇でよく遭遇するように、日本人の肌に合わない種類のお笑いではないかと思う。少なくとも僕の趣味には全く合わず、残念ながら殆ど楽しめる部分がない。結果的には独善に映ってしまう。

オスカーにウィル・スミス、その他レネー・ゼルウェガー、ロバート・デニーロ、アンジェリーナ・ジョリー、マーティン・スコセッシなど声優が豪華だが、アニメは声が豪華でも仕方がない。ただ、魚達の顔を声の主に似せているのはご愛嬌。

題名は「サメの尻尾」ではなく、「サメ物語」の意味だが、わざわざ横文字にするのはお子様に英単語を憶えさせようという親心ですかな。冗談はともかく、何の工夫もないカタカタの邦題が多いのを一元的に配給会社の怠慢とするのも可哀想であろう。

この記事へのコメント

2006年08月29日 19:56
>魚達の顔が声の主に似せているのはご愛嬌。
わたしもあまりの似過ぎぶりにおどろきました。
オカピー
2006年08月30日 02:34
みのりさん、こんばんは。
眠かったせいでしょうか、余り楽しめなかったです。一応アメリカ的な笑いであること、アメリカ文化を知らないと楽しめなそうな部分(あのレポーターのような存在)があることが背景であると自分では分析しているのですが、退屈だから眠くなったのか、眠いから退屈に感じたのか、時に分らなくなるということってありませんか?
viva jiji
2006年10月05日 06:49
プロフェッサーってば~、眠い時に映画観ちゃ、ダメ!
眠い時はお布団に入って「眠る」!(笑)
朝も早よから30%ぐらい異論持って参上つかまつりました。
本作を良いと言っている方はこの世に「私」しかいないみたいに酷評されておりますが「マダガスカル」「ラマになった王様」系&本作、要するに「小ネタ・ジャブ系アニメ」、アメリカ的笑いかどうかわかりませんがあの、こざかしい台詞の応酬とお魚の細かい動き・目線とかを楽しみましたよ。
CGアニメの楽しみはアニメーターのお仕事ぶりを観にいくことと私思っています。(海のアワばっか、書いている人もいるんだろうなあ・・とか)
「ライオン・キング」のあの腰ミノつけた「ティモン」に私、“惚れている”と言ったら、プロフェッサー、バカにする?
オカピー
2006年10月05日 17:10
viva jijiさん
起きていられない時はスイッチを切りますが、何とかなりそうだという時はそのまま観てしまいますね。これをやると大概評価が悪い(笑)。

パロディ集みたいなのも余り好きではないんですね。パロディならポランスキーの「吸血鬼」や「ヤング・フランケンシュタイン」のように全体パロディが好き。
このアニメも「ゴッドファーザー」など色々入っていましたが、知らないと楽しめません。あのレポーターについては絶対原型があるはずなので、解らないのが残念でございました。
尤も、人の気持ちもいい加減なもので、「80日間世界一周」でJ・キャラディーンの出演場面が彼の出演した「駅馬車」へのオマージュだったのには喜んだ私であります(笑)。
とにかくアメリカのアニメは日本や欧州に台詞が多いですね。台詞の量で声優のギャラが増えるわけでもないでしょうがね。W・スミスということで、「バード・ボーイズ」シリーズの駄弁にうんざりしたのを思い出したのもマイナスだったなあ。

>腰ミノ
人の趣味には何にも申せません(笑)。そのうち私の変な趣味を紹介しますね~。お楽しみに。

この記事へのトラックバック

  • <シャーク・テイル> 

    Excerpt: 2004年 アメリカ 90分 原題 Shark Tale 監督 ビボ・バージェロン  ヴィッキー・ジェンソン    ロブ・レターマン 脚本 ロブ・レターマン  マイケル・J・ウィルソン 音楽 ハンス・.. Weblog: 楽蜻庵別館 racked: 2006-08-29 19:57