映画評「ムーラン・ルージュ」
☆☆☆☆(8点/10点満点中)
2001年オーストラリア=アメリカ映画 監督バズ・ラーマン
ネタバレあり
2003年度10位。その時の選評です。
題名から想像されるようにロートレックが登場するものの、オーソドックスなドラマかとの予想を全く裏切り、ビートルズの「愛こそはすべて」やエルトン・ジョンの「僕の歌は君の歌」など、60年代からの70年代のブリティッシュ・ロックの楽曲が次から次へと流れてくるミュージカルであった。この時代のロックやポップスに目がない僕がご機嫌になったのは皆さんのご想像通り。
勿論映画としてもかなりがっちりしていて楽しめる。
作家志望の若者(ユアン・マクレガー)が劇作家として強引に引き込まれた劇団の踊子(ニコール・キッドマン)と恋に落ちるが、彼女を愛人にしたい公爵が援助先である劇団に揺さぶりをかけると、踊子は結核を発病したこともあり若者から去る。
ははぁ、これは「椿姫」でござるな。しかし、幕切れは「椿姫」のしんみりとしたものと異なり、暗殺をしようとする者それを阻止しようとする者の闘いをダイナミックに展開していく。なかなか結構なスペクタクルでした。
2001年オーストラリア=アメリカ映画 監督バズ・ラーマン
ネタバレあり
2003年度10位。その時の選評です。
題名から想像されるようにロートレックが登場するものの、オーソドックスなドラマかとの予想を全く裏切り、ビートルズの「愛こそはすべて」やエルトン・ジョンの「僕の歌は君の歌」など、60年代からの70年代のブリティッシュ・ロックの楽曲が次から次へと流れてくるミュージカルであった。この時代のロックやポップスに目がない僕がご機嫌になったのは皆さんのご想像通り。
勿論映画としてもかなりがっちりしていて楽しめる。
作家志望の若者(ユアン・マクレガー)が劇作家として強引に引き込まれた劇団の踊子(ニコール・キッドマン)と恋に落ちるが、彼女を愛人にしたい公爵が援助先である劇団に揺さぶりをかけると、踊子は結核を発病したこともあり若者から去る。
ははぁ、これは「椿姫」でござるな。しかし、幕切れは「椿姫」のしんみりとしたものと異なり、暗殺をしようとする者それを阻止しようとする者の闘いをダイナミックに展開していく。なかなか結構なスペクタクルでした。
この記事へのコメント
こちらのキッドマンの映画は観てないのですが、21世紀に“ムーラン・ルージュ”・・? と、前から気にはなっておりました。
ビートルズにエルトン・ジョン? これも想像しにくいですが、オカピーさんの8点ですもの、今後のリストからはやはりはずせませんね(笑)。
おまけにアレですよ~。プロフェッサー、よく目がついていけましたね。
あのカメラ、オープニングの20分、まわり過ぎ!まわし過ぎ!
円広志じゃあるまいし~まわって、まわって、まわって~~飛んで、飛んで、飛んで、~~~♪、私、40分で耐えられなくなって劇場の外にめまい起こしながら、はじき飛ばされましたわーーー。
「赤い風車」かと思ったら「フレンチ・カンカン」ですね。この映画は確かフィルムセンターで観ました。あの時代はこういう映画はあそこでしか観られなかった。隔世の感ありです。
やや甘い8点かもしれません。何しろ60~70年代のポップス、ロックが大好きで、曲を聴くだけでも嬉しくなってしまったという背景がありますから。
ドラマとしてはクライマックスが特に楽しめました。
TVだから大丈夫でしたよ(笑)。実際の話、久しぶりに銀幕で「THE有頂天ホテル」の長廻しを観たら、気持ち悪くなってしまいました。回ってもいないのに。やっぱりこれはTVで正解だったみたい。やはりでかいスクリーンは感動も大きいけれど、めまいも大きいようです。
ということは、最後まで観られていないのですか?
すっかり遅くなってしまってすみません・・・
ミュージカル初挑戦にこの作品を選んでよかったなと思いました。すんなりと映画の世界にも溶け込んでいけたし、急に歌いだされて戸惑ったのは最初の2曲くらいまでかな??
聞きなれた楽曲も多くてそこも嬉しかったです。
ドラマチックな盛り上がりにコミカルな演出で初心者の私にも充分楽しめました♪
すっかり振られたと思っていたので、安心しました。(^^)v
またスパム退治ですか。大変ですね~。
そうですね、最近のミュージカルは「シカゴ」「ダンサー・イン・ザ・ダーク」が幻想、「オペラ座の怪人」が劇中劇、「コーラスライン」が舞台裏といった感じで、日常的な世界でいきなり歌い出すクラシックなスタイルはほぼ全滅状態ですので、一般的な映画ファンは多少とまどうかもしれませんね。我々のような頑固なミュージカル映画ファンになると、むしろこのスタイルのほうが楽しいのですけどね。