映画評「Be Cool/ビー・クール」
☆☆★(5点/10点満点中)
2005年アメリカ映画 監督F・ゲイリー・グレイ
ネタバレあり
1995年に発表されたコメディ風犯罪映画「ゲット・ショーティ」の10年ぶりの続編だが、第一作はすっかり忘却の彼方。忘れてもこれを初めて観ても全く問題ない作り方なので、ご安心あれ。
前作で映画界に乗り込んだジョン・トラヴォルタが「映画製作には飽きた」と転職希望、ロシア・マフィアに射殺された友人の話していた若手歌手クリスティナ・ミリアンを悪徳会社から奪ってエアロスミスとの共演で売り出しを図る。
というだけならただの音楽業界映画だが、これに殺人の目撃者である彼を殺そうと躍起になるマフィア、歌手奪還を計るハーヴィー・カイテル一味、それから友人の借金を取り立てに来る黒人音楽レコード会社一味が絡んでくるのでややこしい。
彼もなかなかしたたかなもので、「用心棒」の桑畑三十郎よろしくマフィアとカイテルを巧みに嵌めて、黒人一味はクリスティナのデビューに協力させることで取込んでしまう。
終ってみれば「イヴの総て」や「オスカー」のような業界裏話となっているわけだが、それまでは監督のF・ゲイリー・グレイは「パルプ・フィクション」のパロディーとでも言うべき、グループ群像劇的犯罪映画を気取って作っているようである。
全体として「パルプ・フィクション」のつまらない駄弁をさらにつまらなくしたような駄弁が多く、パロディーにはご機嫌になれず楽屋落ちは殆ど笑えない。
2005年アメリカ映画 監督F・ゲイリー・グレイ
ネタバレあり
1995年に発表されたコメディ風犯罪映画「ゲット・ショーティ」の10年ぶりの続編だが、第一作はすっかり忘却の彼方。忘れてもこれを初めて観ても全く問題ない作り方なので、ご安心あれ。
前作で映画界に乗り込んだジョン・トラヴォルタが「映画製作には飽きた」と転職希望、ロシア・マフィアに射殺された友人の話していた若手歌手クリスティナ・ミリアンを悪徳会社から奪ってエアロスミスとの共演で売り出しを図る。
というだけならただの音楽業界映画だが、これに殺人の目撃者である彼を殺そうと躍起になるマフィア、歌手奪還を計るハーヴィー・カイテル一味、それから友人の借金を取り立てに来る黒人音楽レコード会社一味が絡んでくるのでややこしい。
彼もなかなかしたたかなもので、「用心棒」の桑畑三十郎よろしくマフィアとカイテルを巧みに嵌めて、黒人一味はクリスティナのデビューに協力させることで取込んでしまう。
終ってみれば「イヴの総て」や「オスカー」のような業界裏話となっているわけだが、それまでは監督のF・ゲイリー・グレイは「パルプ・フィクション」のパロディーとでも言うべき、グループ群像劇的犯罪映画を気取って作っているようである。
全体として「パルプ・フィクション」のつまらない駄弁をさらにつまらなくしたような駄弁が多く、パロディーにはご機嫌になれず楽屋落ちは殆ど笑えない。
この記事へのコメント
何もする元気がなくなってしまったのですが、オカピーさんのTBで、元気になりました。
この映画ですけど、ホントくだらないですね。 おバカな映画なのにビッグネームばかりなのにもオドロキです。 俳優さんもこういったものに出演したいのでしょうか。
余り連絡できなくて申し訳なく思っています。
トラヴォルタが苦手なので、★一つくらい少なくなったかもしれないです。私は面白いか上手いかどちらかを満たしていれば何でも良いですけど、もう一つ乗れない作品なのでした。
トップ・スターなら一本10億から25億くらい稼ぐのですから、何でも良いのでしょう。
ホントですか~? すごいですね。
トラヴォルタ、わたしも苦手だったのですが、BSのアクターズ・スタジオ出演を見てから、良い奴かも…と思い始めてしまいました。
翻訳の仕事、頑張ってください。
アメリカ映画が金をかけた割に大したことがないのは、スタッフ・キャストへのギャラが高すぎること。日本のおよそ50~100倍だと思っていいと思います。
>翻訳
大した仕事ではないです。ここのところ英日ばかりやっていたので、日英は少々大変なのですが、ぼちぼちやっていきます。急ぎではないようなのが助かっています。