映画評「大魔神」
☆☆☆(6点/10点満点中)
1966年日本映画 監督・安田公義
ネタバレあり
丹波の、武神により封じ込められた魔神のいる地方を舞台にした異色時代劇。シリーズ化された3本の第1作。個人的には子供たちを前面に出した第3作「大魔神逆襲」がお気に入りだ。
家老(五味龍太郎)が謀反を起こし主君一族を殺すが、遺児の二人には逃げられる。
数年後、今や主君となった家老は領民を苦しめているが、若君(青山義彦)を家臣(藤巻純)と共に捕らえることに成功すると処刑するだけでなく、体制を固める上で邪魔になる魔神像を壊そうとする。が、怒った魔神は動き出して家老一味を全滅させる。
子供心に優しい埴輪面から仁王様の如き変身する場面が大変怖かった。今でもドキッとする。
大映特撮ものの例に洩れず全体的にだらだらしたお話だが、この変身場面だけでも見る価値があるかもしれない。そして建築物をなぎ倒す場面を見ると、これは大映版「ゴジラ」のようなものではないかと思えてくるのである。
1966年日本映画 監督・安田公義
ネタバレあり
丹波の、武神により封じ込められた魔神のいる地方を舞台にした異色時代劇。シリーズ化された3本の第1作。個人的には子供たちを前面に出した第3作「大魔神逆襲」がお気に入りだ。
家老(五味龍太郎)が謀反を起こし主君一族を殺すが、遺児の二人には逃げられる。
数年後、今や主君となった家老は領民を苦しめているが、若君(青山義彦)を家臣(藤巻純)と共に捕らえることに成功すると処刑するだけでなく、体制を固める上で邪魔になる魔神像を壊そうとする。が、怒った魔神は動き出して家老一味を全滅させる。
子供心に優しい埴輪面から仁王様の如き変身する場面が大変怖かった。今でもドキッとする。
大映特撮ものの例に洩れず全体的にだらだらしたお話だが、この変身場面だけでも見る価値があるかもしれない。そして建築物をなぎ倒す場面を見ると、これは大映版「ゴジラ」のようなものではないかと思えてくるのである。
この記事へのコメント
『大魔神』シリーズはゴチャゴチャに記憶されていましたが、数年前に三作全てを見直しましたので今では大丈夫です。
勧善懲悪の破壊神であり、乙女の涙にめっぽう弱いというキャラクター設定も良い味を出していると思います。
ではまた。
やっぱり、大映の個性の魅力は、ファンタスティックなあの映像なのでしょうね。これは「ガメラ」や「雪女郎」そして、かの黒澤監督の「羅生門」でさえ、大映ナイズされていると、わたしは感じてしまうのです。東宝黒澤とは異なると思うのですよ。
惜しい会社を無くしてしまったように思います。
では、また。
いや、たまたまこの期間にその類を観ていなかっただけです~。尤も、「ゴジラ」シリーズも最初の二本でほぼ満腹で、その後は僅かに観た程度。そのうちごく短いものを色々とUPしていこうかと思います。
ただ、私は雑食なだけで格別<特撮映画ファン>ではないので、評点は低いものが多いので、怒られてしまうかな。
>大映の個性
特にカラー映画は民話調が強調され、ゆったりした気分になりますね。私もこう見えて結構観ておりますですよ。
仰るように、どこかどうと上手く言えませんが、「羅生門」にも大映色が反映されているように思いますね。「ゴジラ」を引き合いに出したのは、大映としてはこのシリーズを東宝の「ゴジラ」に相当するものにしたかったのではないか、ということです。残念ながら大映という会社がその後あのような運命を辿ったので、出来なかったのかもしれません。
大映の人間劇も結構好きでして、本当に惜しい会社を失くしました。