映画評「ハービー/機械じかけのキューピッド」

☆☆★(5点/10点満点中)
2005年アメリカ映画 監督アンジェラ・ロビンスン
ネタバレあり

何と「ラブ・バッグ」シリーズの27年ぶりの第4作である。
 ディズニー製ファンタジー「ラブ・バッグ」は1968年にディーン・ジョーンズ主演で初登場、その後「続ラブ・バッグ」(73年)、「ラブ・バッグ モンテカルロ大暴走」(78年)と3本作られ、僕は全部付き合ってきた。そしてこの第4作。
 しかし、全体的に第1作に似た物語であることと、27年ぶりということを考えれば事実上のリメイクと言って宜しい。

心を持った愛嬌のあるフォルクスワーゲン“ハービー”を事実上の主人公にした奇想天外な物語。
 大学を卒業してニューヨークで働くことになったレーサー一家の娘リンジー・ローハンは事故以来父親マイケル・キートンに出場を反対されているレースに今でも興味津々、卒業祝いに廃車寸前のワーゲンを75ドルで買うが、勝手に動き出す妙な車で、やがてナスカーで優勝したチャンピオン、マット・ディロンに路上対決で勝ち、車共々一躍有名に。
 復讐を誓うディロンに色々と嫌がらせをされたり、紆余曲折の末、ナスカーでの本番対決と相なる。

この30年ほどの流れの中で大きく変ったのは、レーサーが女性になったこととCGである。ファンタジーだからCGを使うのは一向に構わないが、CGはやはり実写に比べ味気ないので、実写で撮れる部分は極力実写を使うべきとオールドファンは思う。ハービーがウィンクする場面の合成など勿論OKである。

新味不足は承知で観たので文句は言うまいが、さすがに、半年ほど前に観た「レーシング・ストライプス」とヒロインの立場がそっくりなのには苦笑。四人も雁首を並べてこの程度とは智恵がないですな。

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