映画評「僕の妻はシャルロット・ゲンズブール」

☆☆★(5点/10点満点中)
2001年フランス映画 監督イヴァン・アタル
ネタバレあり

2004年映画鑑賞メモより。

シャルロット・ゲンズブールがタイトルになるほど特別な存在なのか疑問であるが、少女時代には「なまいきシャルロット」という映画もあるし、そしてこの作品と来た。

邦題通り(原題は「僕の妻は女優」)有名な映画女優シャルロットを妻に持ったスポーツ記者イヴァン・アタルが知合いの一言から共演男優と接吻したり擬似セックスをする妻に嫉妬、苦悩するという話で、共演の英国男優テレンス・スタンプがダンディーなので益々苦悩は深まっていく。

実際に夫婦である二人が夫婦役で共演した、半分くらいは実際のお話のような恋愛コメディーである。退屈はしないが、アタルは脚本も書き演出も担当ということで後半にさしかかる辺りで「いい加減にしてくれ」と言いたくなった。スタンプの役柄も事実を反映しているようでニヤリとはさせてくれるが、そうした事情で愉快になり切れない。アタルは露出狂ではないか? 

面白かったのは、夫にあらぬ疑いを掛けられたシャルロットがヌード撮影の場面で「自分だけでは嫌だ」と言った翌日スタッフ全員が素っ裸で撮影するという辺り。折り悪く撮影見学に現れたアタルがこれを見てノイローゼになってしまう。いかにもフランス流のお笑いですな。

幕切れは言わずもがな。

この記事へのコメント

ぶーすか
2006年12月05日 15:33
シャルロット・ゲンスブールって親の七光りというイメージが強かったのですが、この作品でなかなか魅力的な女優さんに思えました。でも…確かに御指摘の通りちょっと露出狂と思える内容で、あまり気持がイイとは言えない作品かも。でもスタッフ皆ヌード事件には爆笑でしたね。女優という仕事も他の職業と変わらず大変なんだなーとわかった1本です。
オカピー
2006年12月05日 18:13
ぶーすかさん、こんばんは。
私は親のほうの魅力も解らないんですよ。歌手としても役者としても。映画も一本(だけではないかもしれませんが)作りましたが、これがまたアホラシイ作品で。

本作はフランス流の笑いではありますが、それほど高尚な部類ではなくて、すぐに忘れても良いでしょう。彼女のファンは別ですけどね。

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