映画評「蝋人形の館」
☆☆(4点/10点満点中)
2005年アメリカ映画 監督ジャウム・コレット=セラ
ネタバレあり
1933年にマイケル・カーティス、1953年にアンドレ・ド・トスが映画化したチャールズ・ベルデンの戯曲をスプラッター風に作り直したホラー映画。因みに、いずれも「肉の蝋人形」の邦題で日本で公開されている。
ダリオ・アルジェントが製作した「肉の鑞人形」はガストン・ルルーの恐怖小説をベースした類似品で、直接は関係ない。
六人の男女がフットボールを観に遠方まで出かけることにして二台に分乗していくが、一台のファンベルトが駄目になって修理部品を求めに20kmほど離れた辺鄙な町に行ったのが運の尽き、とんでもない事件に巻き込まれる。
前半はただただまだるっこく、振り向いたら人がいてその瞬間に大きな音を入れるといった能のないこけおどしが繰り返されるだけで退屈千万、お話にならない。
ショックは本能に訴えるものなのでお化け屋敷ならともかく映画としての評価に値しないからだが、題名になっている<蝋人形の館>が出てきてから多少面白くなる。
とは言え従来のスプラッター・ホラーと全く変わり映えせず、唯一見どころと言えるのは最終盤10分程、蝋で作られた家が溶けていく場面である。エドガー・アラン・ポーの「アッシャー家の末裔」を思い出させるクラシックなムードがあってそれまでの大味さを考えれば嬉しい。
出演はエリシャ・カスバート、チャド・マイケル・マーリーなど一晩経ったら忘れてしまうような連中ばかりで何の足しにもならないが、採点は大盤振る舞いしちゃいます。
2005年アメリカ映画 監督ジャウム・コレット=セラ
ネタバレあり
1933年にマイケル・カーティス、1953年にアンドレ・ド・トスが映画化したチャールズ・ベルデンの戯曲をスプラッター風に作り直したホラー映画。因みに、いずれも「肉の蝋人形」の邦題で日本で公開されている。
ダリオ・アルジェントが製作した「肉の鑞人形」はガストン・ルルーの恐怖小説をベースした類似品で、直接は関係ない。
六人の男女がフットボールを観に遠方まで出かけることにして二台に分乗していくが、一台のファンベルトが駄目になって修理部品を求めに20kmほど離れた辺鄙な町に行ったのが運の尽き、とんでもない事件に巻き込まれる。
前半はただただまだるっこく、振り向いたら人がいてその瞬間に大きな音を入れるといった能のないこけおどしが繰り返されるだけで退屈千万、お話にならない。
ショックは本能に訴えるものなのでお化け屋敷ならともかく映画としての評価に値しないからだが、題名になっている<蝋人形の館>が出てきてから多少面白くなる。
とは言え従来のスプラッター・ホラーと全く変わり映えせず、唯一見どころと言えるのは最終盤10分程、蝋で作られた家が溶けていく場面である。エドガー・アラン・ポーの「アッシャー家の末裔」を思い出させるクラシックなムードがあってそれまでの大味さを考えれば嬉しい。
出演はエリシャ・カスバート、チャド・マイケル・マーリーなど一晩経ったら忘れてしまうような連中ばかりで何の足しにもならないが、採点は大盤振る舞いしちゃいます。
この記事へのコメント
嬉しいような、悲しいような。(笑)
>一晩経ったら忘れてしまうような連中ばかりで~
私、
映画館を一歩、出た途端に
忘れましたが。(笑)
昨年の最後が「ハンニバル」で、今年の最初がこれかいな。もう少し夢のあるもので行きたかったんですが(笑)。
>映画館を一歩
姐さん、それを言ってはお終いよ(笑)。
折角<チ○○ラ>を<連中>に留めたのだから。あはは。
「採点は大盤振る舞いしちゃいます。」
↑って4点じゃないですか!!(笑)
ま、それでも甘い評価というくらいの内容だったということですね。納得。
いつもオカピーさんの知識には驚かされるのですが、エドガー・アラン・ポーの「アッシャー家の末裔」ですか……全く知りません。2000本の知識では1万本の知識を持つオカピーさんには敵わないですね。
あっそうそう。今このサイトに来る為にヤフー検索で「プロフェッサー」と入れたら2番目にこのブログが表示されました。41万件以上ヒットするのに凄いですね。ヤフーも認めるオカピーさんのブログ。(笑)
webryには題名を書くところがないんです。どうもすみません。
昨今のホラー映画は、音といった本能に頼る部分が多くて、演出的につまらないんですよね。お化け屋敷の感覚ならそこそこ楽しめても、演出で怖がらせるのが(恐怖)映画であると思っていますので、昨今のホラー映画にはどうしても厳しくなってしまいますです。
ということで、途中までは1点(といっても最低の映画という意味にあらず、100点満点に換算すると40点)を突っ走っていたのですが、最後は懐かしいムードも漂い、映画的にも見どころとなっていたので、3点ほどUPしました。
私の採点についてはコラムを参考にしてくださいませ。
別の検索エンジンでも最初のほうにありました。驚いただー(笑)。
総アクセスはまだ12万しかないんですが、とにかく15ヶ月で1000本UPしたハイペースのおかげのようです。