映画評「LIMIT OF LOVE 海猿」
☆☆☆(6点/10点満点中)
2006年日本映画 監督・羽住英一郎
ネタバレあり
元来は国分太一が主演したTVドラマだった(佐藤秀峰のコミックが原作)がメンバーを代えて映画化したのが大ヒット、その勢いでTVシリーズにもなったが、これは映画版の続編。
海上保安官の伊藤英明が恋人・加藤あいとの結婚に二の足を踏む。という10分程続くプロローグの後いよいよ本番。
600名の乗客と150台の車を積んだ大型フェリーが座礁し、人員の救助の為に保安官たちが動員される。伊藤がかすり傷を負った妊娠五ヶ月の大塚寧々に伴なって船内を移動中に、勝手なことばかりほざいている中年男・吹越満と遭遇、もめている間にフェリーが傾いて上階は火災、下は浸水、遂に行く場所を失う。
もう一人の保安官・佐藤隆太を加えた4人は本部と連絡を取りながら出口を探るが、連絡の途切れたのを遭難と思い込んだ本部は二次災害を防ぐ為に他の保安官を退去させてしまう。
実に大甘で虫歯が出来そうだった第一作に対して、今回は序盤のまだるっこさを別にすると「幾らか良いぞよ」という印象が暫く続く。ただ、「タイタニック」宜しくロマンスとパニックものを両立させようと欲をかいたのが災いの元、終盤パニックものとしては完全に失速してしまう。
具体的に言えば、一刻を争っている時に海上保安官がプロポーズなどしている場合ではないのである。二人の一般人が傍らにいる以上職務放棄に近いのではないか。イライラして完全に興醒める。つまり、ロマンスの為にパニック映画としての役目を放棄したのも同然なり。
外部との連絡についてもご都合主義的で疑問が残り、前作で甘いと言いたくなった所以がここでも続く。しかし、ロマンスとしての感触はまあまあなので【虻蜂取らず】という程ではない。
甘い映画 だけに採点も 甘くなり
2006年日本映画 監督・羽住英一郎
ネタバレあり
元来は国分太一が主演したTVドラマだった(佐藤秀峰のコミックが原作)がメンバーを代えて映画化したのが大ヒット、その勢いでTVシリーズにもなったが、これは映画版の続編。
海上保安官の伊藤英明が恋人・加藤あいとの結婚に二の足を踏む。という10分程続くプロローグの後いよいよ本番。
600名の乗客と150台の車を積んだ大型フェリーが座礁し、人員の救助の為に保安官たちが動員される。伊藤がかすり傷を負った妊娠五ヶ月の大塚寧々に伴なって船内を移動中に、勝手なことばかりほざいている中年男・吹越満と遭遇、もめている間にフェリーが傾いて上階は火災、下は浸水、遂に行く場所を失う。
もう一人の保安官・佐藤隆太を加えた4人は本部と連絡を取りながら出口を探るが、連絡の途切れたのを遭難と思い込んだ本部は二次災害を防ぐ為に他の保安官を退去させてしまう。
実に大甘で虫歯が出来そうだった第一作に対して、今回は序盤のまだるっこさを別にすると「幾らか良いぞよ」という印象が暫く続く。ただ、「タイタニック」宜しくロマンスとパニックものを両立させようと欲をかいたのが災いの元、終盤パニックものとしては完全に失速してしまう。
具体的に言えば、一刻を争っている時に海上保安官がプロポーズなどしている場合ではないのである。二人の一般人が傍らにいる以上職務放棄に近いのではないか。イライラして完全に興醒める。つまり、ロマンスの為にパニック映画としての役目を放棄したのも同然なり。
外部との連絡についてもご都合主義的で疑問が残り、前作で甘いと言いたくなった所以がここでも続く。しかし、ロマンスとしての感触はまあまあなので【虻蜂取らず】という程ではない。
甘い映画 だけに採点も 甘くなり
この記事へのコメント
そうでしょ、そうでしょ。
それまでどんなに緊張感のある場面を積み重ね、主人公に責任感を感じさせる台詞を吐かせても、あの場面で全てパー。あれがね、単独で行動しているのなら、解らないことはないですけどね。
「タイタニック」は実際かなりまともですよ(笑)。小手先で話を作っていない。