映画評「アルティメット」

☆☆★(5点/10点満点中)
2004年フランス映画 監督ピエール・モレル
ネタバレあり

リュック・ベッソンは監督をした方が面白く、製作・脚本に回った作品は余り面白くない。そもそも成功した監督が製作に回ってCMやミュージック・クリップ畑から若手や撮影監督を抜擢するのは二流以下の監督を粗製濫造するだけなので反対である。撮影監督の場合は当然撮影に関しては良い場合が多いが。

愚痴はともかく、本作は2010年という超近未来を舞台にしたSFアクションで、タイトルバックではCGを思い切り使っているが、アクションにCGやワイヤーを一切使っていないというのが売り文句。

バンリュー13と呼ばれるゲットーに住んでいる若者ダヴィッド・ベルがビビ・ナセリをリーダーとするギャング一味に挑戦状を叩き付け、麻薬を横取りし逃げ回った挙句に親玉を確保するが、非協力的な警察に逆に留置所に送り込まれ、大事な妹を奪われてしまう。

これがそう言うには些か長すぎるプロローグで、逃走場面で繰り広げるベルのアクロバティックなアクションは「YAMAKASI」で見られたものだが、大いに楽しめる。延々と続けない限りは歓迎したい。

数ヶ月後、町を焼き尽くす能力のある大型時限爆弾が一味に奪われ、捜査官シリル・ラファエルが奪還若しくは爆破コードの解除の為に一味のアジトに送り込まれる。釈放され妹を取り返したいベルが助手に付き、以降、爆弾を大金で買取る取引や爆弾を止めるまでのサスペンスが展開していく。

構図としては「007」以降腐るほど作られたもので大して面白くもないし、最後に種明かしされる陰謀も荒唐無稽な馬鹿らしさが先に立つ。
 構成のバランスも悪いが、上映時間の短さ、アクションの面白さは評価したい。しかし、出来ればアクションの撮影は細切れにせずに連続的に、より具体的に撮って欲しいものだ。昨今の【格好良い】映像は細切れだったり部分的すぎたりでアクションの全体像の把握が出来ず、不満を覚えることが多い。

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  • <アルティメット> 

    Excerpt: 2004年 フランス 85分 原題 Banlieue 13 監督 ピエール・モレル 脚本 リュック・ベッソン  ビビ・ナセリ 撮影 マヌエル・テラン 出演 シリル・ラファエリ  ダヴィッド・ベル  ト.. Weblog: 楽蜻庵別館 racked: 2007-11-01 01:16