映画評「太平洋作戦」

☆☆(4点/10点満点中)
1951年アメリカ映画 監督ニコラス・レイ
ネタバレあり

リバイバル時の題名は「太平洋航空作戦」。
 観たことがないと思ったのにIMDbに投票する段で観たことが判ってがっかり。それでも面白ければ良いが、お世辞にも楽しめない作品なので凹みましたなあ。

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1942年8月に始まるガダルカナル島での米軍の活躍と勝利の裏には鬼のような隊長ジョン・ウェインがありました。実はその彼も人情を押し殺して国の為に働き、彼に反抗的だった副官ロバート・ライアンもその退任後同じように鬼隊長になっていきました。

という観念的で面白くもない軍人像がこれでもかと描かれ、時々思い出したように戦闘場面が折り込まれるが、どうも気乗りのしない挿入の仕方で眠気が襲う。それでも最後の戦闘シーンは長丁場で見応えがあるもののドキュメンタリー・フィルムの使い回しが大半なので、褒めるわけにもいかない。

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日本人の扱いを云々する必要もないが、戦中ではなく戦後の作品であるから、もう少しきちんと取り上げてくれないと亡くなった日本兵に失礼だという気がする。

この記事へのコメント

2008年03月29日 14:07
TB有難うございます。ジョン・ウェインが出演しているわりには、イマイチの作品でしたね。ドキュメンタリー・フィルムの使い回しの多さは、まるで「エド・ウッド」みたいで苦笑もんでした^^;)。
オカピー
2008年03月30日 00:37
ぶーすかさん、こんばんは!

>ジョン・ウェイン
デュークの出演している西部劇は名作が多いですが、逆に戦争映画はひどいものが多いです。作られた時代も悪いという理由もありますが、本作など十分戦後ですから。
尤も、当時アメリカは朝鮮戦争の真っ最中ですから、そこへ赴く兵士の教育用に作られたのでしょうね。
そんなものを見せられても日本人は迷惑なだけ!

>エド・ウッド
そうでしたっけ。
しかし、あの映画は一番高く評価しているティム・バートン作。あの独自の色遣いが苦手な僕にはモノクロなのがもっけの幸いなのでした。^^

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