映画評「豹/ジャガー」

☆☆★(5点/10点満点中)
1968年イタリア=スペイン映画 監督セルジオ・コルブッチ
ネタバレあり

メキシコを舞台にした革命絡みのイタリア製西部劇である。

少年時代よく観たマカロニ・ウェスタンの中で日本での一番人気はジュリアーノ・ジェンマ(GG)だった。本場仕込みのクリント・イーストウッドは別格として、GGの次は本作主演のフランコ・ネロ、その次にトーマス・ミリアン、テレンス・ヒルといったところ。脇役ながらリー・ヴァン・クリーフも人気があったが、こちらもアメリカ産なので別格扱い。

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アメリカからメキシコに流れてきたガンマンのネロが、護衛に雇われた銀鉱で知り合ったトニー・ムサンテをリーダーとする野盗もどきのゲリラ一派の知恵袋に用いられ、同業者のジャック・パランスと組んだ政府軍を向こうに回して大奮闘する。

ネロ演ずるこの男の何をするにも金を要求する強欲ぶりがユーモアを醸成し、最後にちょっとした男気を見せるのは定石。
 西部劇と言ってもテーマがメキシコ革命だから何度か繰り返される戦闘アクションが見せ場で、ひととおり楽しめる。また、小汚い野盗や兵隊たちにそれらしいムードが強く出るのはイタリア製のアメリカ製に優る点であるが、セルジオ・コルブッチの展開ぶりやショットの繋ぎは相当雑である。その荒々しさが魅力と言えないこともないが、僕は買わない。

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子供時代から気になっていたが、カメラワークにも難が多く、特に必要もないのに馬鹿の一つ覚えのようにズームアップとズームバックを繰り返すのが煩わしい。無意味なクロースアップも目立って、苦笑を誘われる。コルブッチはかなり極端な部類だが、イタリアの水準的作品は五十歩百歩で、近年まで1分も映像を見ていればそれと解ったものだ。

この作品、初めて観るはずジャガー?

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