映画評「ダイヤモンド・イン・パラダイス」
☆☆☆(6点/10点満点中)
2004年アメリカ映画 監督ブレット・ラトナー
ネタバレあり
本格的な映画ファンになればなるほど、そして一般映画ファンでさえも馬鹿にするであろう軽いタッチの犯罪映画だが、僕は結構気に入った。アルフレッド・ヒッチコックの「泥棒成金」と同種のユーモアとのんびりした観光映画の要素を交えて作られているからである。引退した泥棒が観光地で活躍する物語も相似していて、オマージュを捧げたものと理解される。
世界に三つあるというナポレオン・ダイヤモンドのうち二つを盗んだピアース・ブロスナンが相棒でもある恋人サルマ・ハエックとの約束を守って引退を決意、バハマのパラダイス・アイランドで悠々自適の生活を始めるが、そこへ二人に痛い目に遭わされたFBI捜査官ウッディー・ハレルスンが島を訪れ、ブロスナンの周りに出没する。何日か後にパリに向けて出航する船に第三のナポレオン・ダイヤモンドが積まれるからだが、彼が現れたことでサルマはブロスナンの約束を疑い始める。
ハレルスンと妙な親睦を深めたブロスナンは誤解を解こうと夫々の恋人と一緒に海底に沈んだ黄金探しに興じる。実はその間に件(くだん)の船に乗り込んでダイヤを奪い、アリバイ作りも同時にやってしまう算段で、一応は成功するものの、そうはすんなりと終りませんよ、というお話。
余り詳細に語れないが、この後のドタバタが実は面白い。ハレルスンがブロスナンに車をラジコンカー化されて味わう序盤の悲喜劇が応用されているからで、ハレルスンが実は本当の捜査ではなく休職中と判明するくだりも伏線として上手く活用されている。
とは言え、本作は本編中にも紹介される「泥棒成金」同様本格的にサスペンスを楽しませる作品でもないし、ゲラゲラ笑わせる作品でもなく、世間的に評価されないのは目に見えている。が、作者がのんびりと作っているのを認識し、自らも観光地に行った気分に浸れる大人の鑑賞者ならば観て損はない。中盤の間延びも作品の性格故に大きな問題にあらず。
「アイルランド生まれだ」というブロスナンの楽屋落ちの台詞に大いに受けました。
2004年アメリカ映画 監督ブレット・ラトナー
ネタバレあり
本格的な映画ファンになればなるほど、そして一般映画ファンでさえも馬鹿にするであろう軽いタッチの犯罪映画だが、僕は結構気に入った。アルフレッド・ヒッチコックの「泥棒成金」と同種のユーモアとのんびりした観光映画の要素を交えて作られているからである。引退した泥棒が観光地で活躍する物語も相似していて、オマージュを捧げたものと理解される。
世界に三つあるというナポレオン・ダイヤモンドのうち二つを盗んだピアース・ブロスナンが相棒でもある恋人サルマ・ハエックとの約束を守って引退を決意、バハマのパラダイス・アイランドで悠々自適の生活を始めるが、そこへ二人に痛い目に遭わされたFBI捜査官ウッディー・ハレルスンが島を訪れ、ブロスナンの周りに出没する。何日か後にパリに向けて出航する船に第三のナポレオン・ダイヤモンドが積まれるからだが、彼が現れたことでサルマはブロスナンの約束を疑い始める。
ハレルスンと妙な親睦を深めたブロスナンは誤解を解こうと夫々の恋人と一緒に海底に沈んだ黄金探しに興じる。実はその間に件(くだん)の船に乗り込んでダイヤを奪い、アリバイ作りも同時にやってしまう算段で、一応は成功するものの、そうはすんなりと終りませんよ、というお話。
余り詳細に語れないが、この後のドタバタが実は面白い。ハレルスンがブロスナンに車をラジコンカー化されて味わう序盤の悲喜劇が応用されているからで、ハレルスンが実は本当の捜査ではなく休職中と判明するくだりも伏線として上手く活用されている。
とは言え、本作は本編中にも紹介される「泥棒成金」同様本格的にサスペンスを楽しませる作品でもないし、ゲラゲラ笑わせる作品でもなく、世間的に評価されないのは目に見えている。が、作者がのんびりと作っているのを認識し、自らも観光地に行った気分に浸れる大人の鑑賞者ならば観て損はない。中盤の間延びも作品の性格故に大きな問題にあらず。
「アイルランド生まれだ」というブロスナンの楽屋落ちの台詞に大いに受けました。
この記事へのコメント
まず、ピアース・ブロスナンは好きな役者です。
で、コメントする前に自身の記事も読み返してみたのですが、私は犯罪映画として期待して鑑賞してしまったようです。その結果が私の記事内容でした。
ただ、自身でも記述してしているように、タイトルは原題通りでよかったのでは、という想いがこの映画の本当のところでしょう。
プロフェッサーが仰るとおり、観光映画としての要素を素直にみとめ、その点を理解した上で、やりとりと画を楽しみながら鑑賞すれば、楽しめる映画であると思います。
さすがですね。
この想いで、近いうちに再見してみようと思います。
また、私はラスト、“これで最後だ”という台詞が、信用できずにとても好きです。
ではまた。
何かの理由で見逃していた泥棒映画ですが、狙いに沿って観れば結構楽しめる映画になっていますね。
>ブロスナン
僕も結構好きですね。
「007」シリーズは彼でもう少し続けて欲しかったですよ。
>“これで最後だ”という台詞が、信用できずにとても好きです
誰も信用しませんよね。^^