映画評「余命1ヶ月の花嫁」
☆☆★(5点/10点満点中)
2009年日本映画 監督・廣木隆一
ネタバレあり
3年ほど前にTBSの報道番組が闘病生活を取り上げた女性・長島千恵さんの晩年を映画化した死病映画。
韓国映画がお得意なジャンルだが、ドタバタと悲劇の振幅でお涙を頂戴しようという低い志に比べれば、タイトルで死病ものであることを掲げ、展開的にも序盤のうちにヒロインの余命が少ないことを観客に示した上で進行するのは一本芯が入っているわけで、映画を作る態度としては見上げたものである。
しかし、お話が面白いかどうかは全く別な話で、先が解っているだけに細部に工夫を凝らすとか技術を見せるなどしないと<何でも観る>派の観客を楽しませることはできない。廣木隆一監督としては前回の「きみの友だち」以上に丁寧に作ろうとしているだけで面白味が薄く、テンポで見せるジャンルではないとは言えスローすぎるのである。元来涙もろい僕だけに目頭が熱くなる箇所もあるが、涙の量は映画の価値に直結しない。
配役陣については、ヒロインを演じた榮倉奈々は健康的すぎる感がある。恋人役の売れっ子瑛太は無難。
以上、実話だけに細かいところを指摘する気にはなれなかったので、簡単ですが、ご報告まで。
“花嫁”対決は「シリア」の勝ちですかな。
2009年日本映画 監督・廣木隆一
ネタバレあり
3年ほど前にTBSの報道番組が闘病生活を取り上げた女性・長島千恵さんの晩年を映画化した死病映画。
韓国映画がお得意なジャンルだが、ドタバタと悲劇の振幅でお涙を頂戴しようという低い志に比べれば、タイトルで死病ものであることを掲げ、展開的にも序盤のうちにヒロインの余命が少ないことを観客に示した上で進行するのは一本芯が入っているわけで、映画を作る態度としては見上げたものである。
しかし、お話が面白いかどうかは全く別な話で、先が解っているだけに細部に工夫を凝らすとか技術を見せるなどしないと<何でも観る>派の観客を楽しませることはできない。廣木隆一監督としては前回の「きみの友だち」以上に丁寧に作ろうとしているだけで面白味が薄く、テンポで見せるジャンルではないとは言えスローすぎるのである。元来涙もろい僕だけに目頭が熱くなる箇所もあるが、涙の量は映画の価値に直結しない。
配役陣については、ヒロインを演じた榮倉奈々は健康的すぎる感がある。恋人役の売れっ子瑛太は無難。
以上、実話だけに細かいところを指摘する気にはなれなかったので、簡単ですが、ご報告まで。
“花嫁”対決は「シリア」の勝ちですかな。
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