映画評「オレリー・デュポン 輝ける一瞬に」
☆☆☆(6点/10点満点中)
2010年フランス映画 監督セドリック・クラピッシュ
ネタバレあり
今年三月にフランスで放映されたTVドキュメンタリー。日本ではDVDで紹介されている。
オレリー・デュポンと言っても僕みたいなバレエ音痴にはピンと来ない。彼女はパリ・オペラ座のエトワールということである。因みに“エトワール”は、ニルス・タルヴェニエの映画「エトワール」で紹介されたようにオペラ座のトップ・バレエ・ダンサーを指す。
バレエへの関心も造詣も少ない僕がかくもコアな素材の本作を観たのは、偏にフランスの注目監督セドリック・クラピッシュが監督をしていると知ったからで、結論から言えば彼らしい才気は余り感じられないが、カメラ・アングルに多少面白いものもある。
内容は本年37歳になる彼女の最近の様子を追い素顔に迫るもので、少女時代のういういしい練習風景も織り込まれる。クラシック・バレエの「椿姫」「ライモンダ」、コンテンポラリー・バレエの「ル・パルク」の練習風景が中心となっているが、いずれも肉体酷使も甚だしく、強烈な印象を残す。例えば「ル・パルク」のパ・ド・ドゥ(男女ペアの踊り)ではキスをしながら彼女が男性の首にすがりついているだけの状態で二人は何回転もするのである。
インタビューは街角や本番直後の楽屋などでざっくばらんに行われ、彼女の素顔に接近するという狙いに合致している。妊娠中に出産後復帰できるかどうか不安に陥り、現場復帰後も以前のように上手く行かずに悪戦苦闘する様子が挿入されるのは珍しい。
結論:完全にバレエ・ファン向けにつき、映画ファンにおかれては余程暇のある方のみご覧ください。
2010年フランス映画 監督セドリック・クラピッシュ
ネタバレあり
今年三月にフランスで放映されたTVドキュメンタリー。日本ではDVDで紹介されている。
オレリー・デュポンと言っても僕みたいなバレエ音痴にはピンと来ない。彼女はパリ・オペラ座のエトワールということである。因みに“エトワール”は、ニルス・タルヴェニエの映画「エトワール」で紹介されたようにオペラ座のトップ・バレエ・ダンサーを指す。
バレエへの関心も造詣も少ない僕がかくもコアな素材の本作を観たのは、偏にフランスの注目監督セドリック・クラピッシュが監督をしていると知ったからで、結論から言えば彼らしい才気は余り感じられないが、カメラ・アングルに多少面白いものもある。
内容は本年37歳になる彼女の最近の様子を追い素顔に迫るもので、少女時代のういういしい練習風景も織り込まれる。クラシック・バレエの「椿姫」「ライモンダ」、コンテンポラリー・バレエの「ル・パルク」の練習風景が中心となっているが、いずれも肉体酷使も甚だしく、強烈な印象を残す。例えば「ル・パルク」のパ・ド・ドゥ(男女ペアの踊り)ではキスをしながら彼女が男性の首にすがりついているだけの状態で二人は何回転もするのである。
インタビューは街角や本番直後の楽屋などでざっくばらんに行われ、彼女の素顔に接近するという狙いに合致している。妊娠中に出産後復帰できるかどうか不安に陥り、現場復帰後も以前のように上手く行かずに悪戦苦闘する様子が挿入されるのは珍しい。
結論:完全にバレエ・ファン向けにつき、映画ファンにおかれては余程暇のある方のみご覧ください。
この記事へのコメント
お待ちでしょうがいわゆる暇人の私めが
最後まで興味深く鑑賞しましたので
やって参りました。(ぺこり)^^
恵まれた容姿はもちろんのこと
天性のものと99%、日ごろの練習でしょうね
こういう一芸に秀でている方は~
例えば幼少から続く朝の1時間半の基礎トレ
「もうカラダに染みついているから。」
淡々と答える彼女の表情には
蓄積された練習上の自信が
さりげなく満ち溢れて・・・
確かに幼少時のレッスン風景、
彼女の動きの優美さと正確さは素人目の
私から観ても抜きん出ていたと思います。
キスのまま遠心力にまかせて回転する
あの振付、ほんとに凄かったですね~~(^ ^)
バレエの蘊蓄もないし、
ドキュメンタリーには映画芸術的に分析しがいのある作品は少ないし、
ということで何を書いて良いのやら困り果てましたが、
適当に書いてみました。
>恵まれた容姿
今もお綺麗ですが、少女時代の清純美にはうっとりです^^
>遠心力
凄い代わりに危険性も高そうでしたね^^;
普通のダンスもそうなんでしょうが、
バレエは正に格闘技ですね。