映画評「パラノーマル・アクティビティ」
☆☆(4点/10点満点中)
2007年アメリカ映画 監督オーレン・ぺリ
ネタバレあり
「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」の二番煎じ・三番煎じが今頃になって次々と公開されているが、本作は作りのシンプルさに関して「ブレア・ウィッチ」以上かもしれない。
ある家で暮すカップルが眠っている間に家の様子が変わったり物音がするので不審に思い、男性ミカ・スロートが定点撮影用にビデオカメラを設置する一方、女性ケイティ・フェザーストーンの告白から彼女が子供の頃から姿の見えない何者かに憑かれているらしいことが判明する。ケイティは調査することが状況を悪化させているとしてミカに調査を止めさせようとするが、彼が言うことを聞かないうちに事態はエスカレートしていく。
本作で一番印象に残るのは開巻後の「パラマウント映画はビデオを提供したミカとケイティに感謝する」という言葉で、これにより(誰も信じないだろうが)本物らしい箔をつけ、かつ、“不自然に編集された映像”にも文句を言わせない寸法である。
低予算であることが話題になっているが、配役を別にして低予算にできた作劇上の理由が二つある。
一つは女性に付きまとう浮遊霊的な悪魔が犯人であると仮定、別の家に引っ越しても仕方がないと観客に思わせ、カメラが家の外に出る必要性をなくしたこと。もう一つは「透明人間」のヴァリエーション的に進行させたこと。最初から見えないのだから特殊撮影の必要もなく金は掛からない。
反面、製作方法としては巧妙と認めつつも、見せ場に乏しく画面が単調である為一般的な意味で恐怖度や面白味が薄くなったのは確か。殆どハッタリで全編を通した勇気は讃えるべきかも知れない(皮肉です)。
連日通院か見舞いでお疲れ気味の僕は相当うつらうつらしたと告白しておきます。大甘で☆二つ。
2007年アメリカ映画 監督オーレン・ぺリ
ネタバレあり
「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」の二番煎じ・三番煎じが今頃になって次々と公開されているが、本作は作りのシンプルさに関して「ブレア・ウィッチ」以上かもしれない。
ある家で暮すカップルが眠っている間に家の様子が変わったり物音がするので不審に思い、男性ミカ・スロートが定点撮影用にビデオカメラを設置する一方、女性ケイティ・フェザーストーンの告白から彼女が子供の頃から姿の見えない何者かに憑かれているらしいことが判明する。ケイティは調査することが状況を悪化させているとしてミカに調査を止めさせようとするが、彼が言うことを聞かないうちに事態はエスカレートしていく。
本作で一番印象に残るのは開巻後の「パラマウント映画はビデオを提供したミカとケイティに感謝する」という言葉で、これにより(誰も信じないだろうが)本物らしい箔をつけ、かつ、“不自然に編集された映像”にも文句を言わせない寸法である。
低予算であることが話題になっているが、配役を別にして低予算にできた作劇上の理由が二つある。
一つは女性に付きまとう浮遊霊的な悪魔が犯人であると仮定、別の家に引っ越しても仕方がないと観客に思わせ、カメラが家の外に出る必要性をなくしたこと。もう一つは「透明人間」のヴァリエーション的に進行させたこと。最初から見えないのだから特殊撮影の必要もなく金は掛からない。
反面、製作方法としては巧妙と認めつつも、見せ場に乏しく画面が単調である為一般的な意味で恐怖度や面白味が薄くなったのは確か。殆どハッタリで全編を通した勇気は讃えるべきかも知れない(皮肉です)。
連日通院か見舞いでお疲れ気味の僕は相当うつらうつらしたと告白しておきます。大甘で☆二つ。
この記事へのコメント
近年、アメリカではゾンビ映画はコメディ化し、ヴァンパイアもラブストーリーが流行るなど、定番のホラー映画が低調傾向にある中、こんな内容で大ヒットするとなると、ホラー映画を真面目に作るのも考え物ですね。^^
今年も1年間お世話様でした。
良いお年を・・・
低コストでヒットするのは大いに歓迎すべきですが、二番煎じの上に見どころの全くのないハッタリが当たりを取るのは観客にも問題があるようです。^^;
こちらこそお世話様でした。
来年も宜しくお願い致します。