映画評「ウルフマン」
☆☆★(5点/10点満点中)
2010年アメリカ映画 監督ジョー・ジョンストン
ネタバレあり
1920年代以降映画界で一番長く安定した人気を誇っている怪物は吸血鬼だが、「ハウリング」で復活した後狼人間もなかなか奮闘している。
19世紀末の英国、ロンドンの名優ベニチオ・デル・トロが兄の婚約者エミリー・ブラントから兄が行方不明になったことを知らされ、久しぶりに故郷に戻るが、兄は無残な死体となって発見される。ヒントがあると思って訪れた流浪民のキャンプで一連の襲撃者に襲われ、犯人が地元で噂されている狼男であることを知るが、狼男に襲われたことで彼自身も狼男になり、人間性と獣性の間で苦しみながら、全ての元凶である父親アンソニー・ホプキンズと対峙する。
昨今流行りのアイデンティティー要素を取り込んでいるが、それは有難がる必要はない。寧ろ嬉しいのは特殊メイクアップ・アーティストのリック・ベイカーが、TVで観たことのある日本劇場未公開のオリジナル「狼男」を踏襲したメイクを再現したことと、「ハウリング」や「狼男アメリカン」同様に変身中の描写をSFX(特殊撮影)で見せたこと。特殊メイクと役者の顔をコンピューターで処理するのとでは楽しみが段違いなのだ。ただ、その他の部分はVFXで処理されているので「嬉しさも中くらいなりこの映画」といったところ。
お話がオーソドックスなのは新味不足とであると同時に歓迎したい反面、いかにも最近の作品らしく頭がつぶれたり、内臓がちらばったりする残虐なショットの連は勘弁願いたくなる。リアリズムなどと言って何でもかんでも見せれば良いというものでもない。
デル・トロさんならメイクなしでもいけると監督は言ったとか(大ウソです)。
2010年アメリカ映画 監督ジョー・ジョンストン
ネタバレあり
1920年代以降映画界で一番長く安定した人気を誇っている怪物は吸血鬼だが、「ハウリング」で復活した後狼人間もなかなか奮闘している。
19世紀末の英国、ロンドンの名優ベニチオ・デル・トロが兄の婚約者エミリー・ブラントから兄が行方不明になったことを知らされ、久しぶりに故郷に戻るが、兄は無残な死体となって発見される。ヒントがあると思って訪れた流浪民のキャンプで一連の襲撃者に襲われ、犯人が地元で噂されている狼男であることを知るが、狼男に襲われたことで彼自身も狼男になり、人間性と獣性の間で苦しみながら、全ての元凶である父親アンソニー・ホプキンズと対峙する。
昨今流行りのアイデンティティー要素を取り込んでいるが、それは有難がる必要はない。寧ろ嬉しいのは特殊メイクアップ・アーティストのリック・ベイカーが、TVで観たことのある日本劇場未公開のオリジナル「狼男」を踏襲したメイクを再現したことと、「ハウリング」や「狼男アメリカン」同様に変身中の描写をSFX(特殊撮影)で見せたこと。特殊メイクと役者の顔をコンピューターで処理するのとでは楽しみが段違いなのだ。ただ、その他の部分はVFXで処理されているので「嬉しさも中くらいなりこの映画」といったところ。
お話がオーソドックスなのは新味不足とであると同時に歓迎したい反面、いかにも最近の作品らしく頭がつぶれたり、内臓がちらばったりする残虐なショットの連は勘弁願いたくなる。リアリズムなどと言って何でもかんでも見せれば良いというものでもない。
デル・トロさんならメイクなしでもいけると監督は言ったとか(大ウソです)。
この記事へのコメント