映画評「ソラニン」
☆☆★(5点/10点満点中)
2010年日本映画 監督・三木孝浩
ネタバレあり
浅野いにおのコミックを新人三木孝浩が映画化した青春映画。例によって原作は知らない。
OL宮崎あおいは、大学時代軽音楽サークルで仲間だったフリーターの高良健吾と同棲中。
彼は薬局を継いだ桐谷健太、留年して未だに大学に残っている近藤洋一とバンド“ロッチ”を組んで定期的に会って練習をしているが、将来に自信が持てず、バイトに打ち込むことで音楽への思いを打ち消そうとしようとして却って行き詰り、最終的に音楽への思いが勝ってバイトをやめる。しかし、自主制作したCDの反応が思わしくない為に夢と現実の間で迷った挙句吹っ切れたと思ったのも束の間交通事故死してしまう。
あおい嬢は遺品を引き取りにやって来た彼の父親(財津和夫)に会うなどするうちにギターとボーカルを担当していた彼の代りをやってみる気になる。
モラトリアム的に人生を歩んできたヒロインが妥協しないで何かにトライすることを実現するまでをテーマにした作品である。恋人のやり残したことを継ぐことに意味があるのではなく、建設的に何かをすることに意味があると解釈したほうが良さそうで、ヒロインの場合眼の前にあったのがたまたま彼の残した音楽だったのだろう。
といった具合に、これから巣立とうとする若者に向けたメッセージのつもりだったのかもしれないが、その一方で、殆どの人間が妥協的に生きている現実に目を向けない一種の夢物語になっているところがあり、狙いに対して設計が上手く行っていない。少なくともCDに唯一注目したレコード会社からのアイドル歌手のバックバンドをやってみないかという誘いを断らない展開にすべきで、そうすれば人生と格闘している一般観客の生活感情に近づき、もっと実感が出たと思われる。
唐突ですが、がんばろう!日本。
2010年日本映画 監督・三木孝浩
ネタバレあり
浅野いにおのコミックを新人三木孝浩が映画化した青春映画。例によって原作は知らない。
OL宮崎あおいは、大学時代軽音楽サークルで仲間だったフリーターの高良健吾と同棲中。
彼は薬局を継いだ桐谷健太、留年して未だに大学に残っている近藤洋一とバンド“ロッチ”を組んで定期的に会って練習をしているが、将来に自信が持てず、バイトに打ち込むことで音楽への思いを打ち消そうとしようとして却って行き詰り、最終的に音楽への思いが勝ってバイトをやめる。しかし、自主制作したCDの反応が思わしくない為に夢と現実の間で迷った挙句吹っ切れたと思ったのも束の間交通事故死してしまう。
あおい嬢は遺品を引き取りにやって来た彼の父親(財津和夫)に会うなどするうちにギターとボーカルを担当していた彼の代りをやってみる気になる。
モラトリアム的に人生を歩んできたヒロインが妥協しないで何かにトライすることを実現するまでをテーマにした作品である。恋人のやり残したことを継ぐことに意味があるのではなく、建設的に何かをすることに意味があると解釈したほうが良さそうで、ヒロインの場合眼の前にあったのがたまたま彼の残した音楽だったのだろう。
といった具合に、これから巣立とうとする若者に向けたメッセージのつもりだったのかもしれないが、その一方で、殆どの人間が妥協的に生きている現実に目を向けない一種の夢物語になっているところがあり、狙いに対して設計が上手く行っていない。少なくともCDに唯一注目したレコード会社からのアイドル歌手のバックバンドをやってみないかという誘いを断らない展開にすべきで、そうすれば人生と格闘している一般観客の生活感情に近づき、もっと実感が出たと思われる。
唐突ですが、がんばろう!日本。
この記事へのコメント
プロ野球の選手のみならず、金髪のピアス兄ちゃんもしっかりしてます。
おかげで、政治家や官僚、巨大企業のアタフタが目立ちますが・・・
巨人の欲ボケ老人集団はどうしようもないですね。
自衛隊が騎兵隊見えますね。(^^♪
ペキンパーの『砂漠の流れ者』がありますね。\(^o^)/
余りに多い犠牲者の命の代償は大きすぎますが、地震後日本人の真面目な性格がよく現れましたね。アメリカはともかく、中国の新聞が「中国人は日本人を見習え」と書いたのには驚きました。
>政治家や官僚、巨大企業のアタフタ
福島原発の問題が収束(終息)するのはいつになりましょうかねえ。
一部識者の危険性の指摘を無視した日本政府に責められるべき点多し。原発推進派だったけど、ダメだこりゃ、という感じです。