映画評「プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂」
☆☆★(5点/10点満点中)
2010年アメリカ映画 監督マイク・ニューウェル
ネタバレあり
30年くらい前なら結構楽しめたのではないかと想像される冒険ファンタジーだが、今ではCGが普及してファンタジーが山のように作られているので、余程の出来栄えでないと楽しめない。それどころか「またファンタジーか」とうんざりしてマイナスに働く可能性大である。ゲームの映画化というのも余り有り難くない情報だが、時がここに至ればさほど関係ない。
いつの時代かはっきりしないが舞台はペルシャで、ある孤児が通りがかった王ロナルド・ピッカップに気に入られ第3王子に迎えられ、ジェイク・ギレンホールに成長する。
王は、武器を密かに製造していると報告された国家アラムートへの攻撃を弟ベン・キングズリーと王子たちに命じ制圧させるが、ギレンホールはこの時そうとも知らず、ある特殊な砂を入れることで時間を1分間だけ前に戻すことができる不思議な短刀を手に入れる。
が、戦勝を祝う席で王が毒殺され、疑いを持たれたギレンホールは、彼から短刀を取り戻そうと企むアラムートの王女ジェマ・アータートンと呉越同舟の逃避行をすることになる。やがて時間の秘密を知った彼は様々な冒険の末第一王子が犯人であると告げにキングズリーの元に戻るが、短刀の力を知る叔父こそが陰謀の主であると判明、彼が繰り出してくる様々な危険と対面する羽目になる。
冒険場面はこれでもかこれでもかと繰り出してくるのでTV画面では却って印象に残らず、砂漠の中で王女が眠っていたり、蚊帳程度のもので砂嵐から身を守る馬鹿らしい場面が一番印象に残ったとはお気の毒。
また、1分とは言え時間即ち運命を変える物語なのに基調になっているのが“定められた運命”という矛盾若しくはご都合主義が気になると言えば気になる。昨日の「パラレルライフ」も運命に関し矛盾を含むお話だったが、どうも気に入らない傾向ではあります。
武器製造の疑いが偽り(陰謀)だったというアメリカの現実を反映させた皮肉が、薄っぺらいとは言え面白いブラック・ジョークになっている。
2010年アメリカ映画 監督マイク・ニューウェル
ネタバレあり
30年くらい前なら結構楽しめたのではないかと想像される冒険ファンタジーだが、今ではCGが普及してファンタジーが山のように作られているので、余程の出来栄えでないと楽しめない。それどころか「またファンタジーか」とうんざりしてマイナスに働く可能性大である。ゲームの映画化というのも余り有り難くない情報だが、時がここに至ればさほど関係ない。
いつの時代かはっきりしないが舞台はペルシャで、ある孤児が通りがかった王ロナルド・ピッカップに気に入られ第3王子に迎えられ、ジェイク・ギレンホールに成長する。
王は、武器を密かに製造していると報告された国家アラムートへの攻撃を弟ベン・キングズリーと王子たちに命じ制圧させるが、ギレンホールはこの時そうとも知らず、ある特殊な砂を入れることで時間を1分間だけ前に戻すことができる不思議な短刀を手に入れる。
が、戦勝を祝う席で王が毒殺され、疑いを持たれたギレンホールは、彼から短刀を取り戻そうと企むアラムートの王女ジェマ・アータートンと呉越同舟の逃避行をすることになる。やがて時間の秘密を知った彼は様々な冒険の末第一王子が犯人であると告げにキングズリーの元に戻るが、短刀の力を知る叔父こそが陰謀の主であると判明、彼が繰り出してくる様々な危険と対面する羽目になる。
冒険場面はこれでもかこれでもかと繰り出してくるのでTV画面では却って印象に残らず、砂漠の中で王女が眠っていたり、蚊帳程度のもので砂嵐から身を守る馬鹿らしい場面が一番印象に残ったとはお気の毒。
また、1分とは言え時間即ち運命を変える物語なのに基調になっているのが“定められた運命”という矛盾若しくはご都合主義が気になると言えば気になる。昨日の「パラレルライフ」も運命に関し矛盾を含むお話だったが、どうも気に入らない傾向ではあります。
武器製造の疑いが偽り(陰謀)だったというアメリカの現実を反映させた皮肉が、薄っぺらいとは言え面白いブラック・ジョークになっている。
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