映画評「あしたのジョー」
☆☆★(5点/10点満点中)
2011年日本映画 監督・曽利文彦
ネタバレあり
昭和40年代半ばTVアニメでも人気を博した、ご存知梶原一騎、ちばてつやの有名コミックの二度目の実写映画化で、「ピンポン」でスポーツ映画に実績のある曽利文彦がメガフォンを取った。昭和20年代後半から30年代生まれの人なら知らない人は殆どいないだろうというくらい有名なアニメだが、軽くストーリーに触れて行く。
札付きの不良だがボクシングの素質のある矢吹丈(山下智久)が、彼を見込んだ丹下段平(香川照之)に手紙を通して技術を教え込まれ、記者への暴力事件で服役中だった現役プロボクサー力石徹(伊勢谷友介)と刑務所内で一戦を交えることになる。力石の所属する事務を経営する大富豪令嬢・白木葉子(香里奈)の計らいである。結局二人は相手を倒すことしか眼中になくなり、出所後丈が力を付け遂に大観衆の見守る中激闘を繰り広げることになる。
スポーツ映画として純度が高く変な精神性や文学性を感じさせない為好感が持て、曽利監督お得意のスローとCGを組合せてボクシング映画史に残ると言って過言でないファイト・シーンを見せているが、お話は今更の感が強く正直余り感興が湧きにくい。
有名コミック/アニメの映画化としては違和感が少なく、配役陣では特に香川照之による丹下段平はお見事の一言。力石徹の伊勢谷友介、白木葉子の香里奈も悪くない。
丈が暮しているどや街の再現は、映画館で観た人には不評だが、TV(ハイビジョン)を通して観る限り僕は美術は相当健闘していると思う。
昭和40年代半ばスポ根アニメが大人気で、並行して同じく梶原一騎原作の「巨人の星」「タイガーマスク」を観ていたが、主題歌に関しては尾藤イサオの歌う「あしたのジョー」が一番好きだった。「タイガーマスク」のエンディング・ソングもお気に入り。
2011年日本映画 監督・曽利文彦
ネタバレあり
昭和40年代半ばTVアニメでも人気を博した、ご存知梶原一騎、ちばてつやの有名コミックの二度目の実写映画化で、「ピンポン」でスポーツ映画に実績のある曽利文彦がメガフォンを取った。昭和20年代後半から30年代生まれの人なら知らない人は殆どいないだろうというくらい有名なアニメだが、軽くストーリーに触れて行く。
札付きの不良だがボクシングの素質のある矢吹丈(山下智久)が、彼を見込んだ丹下段平(香川照之)に手紙を通して技術を教え込まれ、記者への暴力事件で服役中だった現役プロボクサー力石徹(伊勢谷友介)と刑務所内で一戦を交えることになる。力石の所属する事務を経営する大富豪令嬢・白木葉子(香里奈)の計らいである。結局二人は相手を倒すことしか眼中になくなり、出所後丈が力を付け遂に大観衆の見守る中激闘を繰り広げることになる。
スポーツ映画として純度が高く変な精神性や文学性を感じさせない為好感が持て、曽利監督お得意のスローとCGを組合せてボクシング映画史に残ると言って過言でないファイト・シーンを見せているが、お話は今更の感が強く正直余り感興が湧きにくい。
有名コミック/アニメの映画化としては違和感が少なく、配役陣では特に香川照之による丹下段平はお見事の一言。力石徹の伊勢谷友介、白木葉子の香里奈も悪くない。
丈が暮しているどや街の再現は、映画館で観た人には不評だが、TV(ハイビジョン)を通して観る限り僕は美術は相当健闘していると思う。
昭和40年代半ばスポ根アニメが大人気で、並行して同じく梶原一騎原作の「巨人の星」「タイガーマスク」を観ていたが、主題歌に関しては尾藤イサオの歌う「あしたのジョー」が一番好きだった。「タイガーマスク」のエンディング・ソングもお気に入り。
この記事へのコメント
東京都の中とは思えない寂れた場所でした。
テレビのCMなんかで俳優のメークを観たときは、あそこまで漫画そっくりにしなくても?と違和感ありましたけど、映画を見ると、まあ、いいかな?でした。
黒沢明監督の「どですかでん」に出てくる東京も、東京とは思えない凄い描写でしたねえ。いつのじだいのどこ?てな感じでしたが、再鑑賞した時に製作当時の車が出てきたので“現在なんだ”と思ったほど。
小説やコミック・アニメとイメージが違ってもお話が違っても別に評価に影響を与えないのが僕のポリシーですが、作品全体の評価はともかく丹下段平には嬉しくなりました。