映画評「パラノーマル・アクティビティ2」
☆☆(4点/10点満点中)
2010年アメリカ映画 監督トッド・ウィリアムズ
ネタバレあり
第一作で一番印象に残ったのは「パラマウント映画はビデオを提供したミカとケイティに感謝する」という疑似ドキュメンタリーらしい献辞で、今回も同じ作戦で本番に入るが、二番煎じでは喜べない。続編でも全く関係ないお話ではないかと予想していたら、豈計らんや、前作の言わば前段と後段を一緒にやっている。
ケイティ(ケイティ・フェザーストン)の妹クリスティ(スプレイグ・グレイトン)には年の離れた夫ダニエル(ブライアン・ボーランド)、義理の娘アリ(モリー・エフレイム)、生れたばかりの息子ハンターがいる。ある時一家の家が空き巣らしき者に荒らされた為に監視カメラを付ける。並行して変な物音がしたり、フライパンが落ちるなどポルターガイストのような現象が発生するが、幼児や愛犬は何かに怯えるようなそぶりを見せ、女性陣も恐怖に慄くが、ダニエルだけは真面目に取り合わない。
彼が真剣になるのはかなり終盤で、クリスティが何者かに襲撃されて意識朦朧となった時娘と必死に闘い一家に平和が訪れたように思われる。この後ケイティが家に戻った一日後ミカが殺される、という順番にお話が進んでいくが、勿論この後には言わぬが花の幕切れが待っている。
もうこの手の恐怖映画は結構と言うのが僕の本音で、監視カメラを増やし、かつホームビデオ映像を多くしたことで単調さを回避し(ようとし)たアイデアは買いたいものの、ホームビデオの部分は「この家族はいつでもビデオを回しているのかね」という、この種の作品が好きな人から野暮と言われそうな茶々を入れたくなる。
いずれにしてもそれほど面白い趣向があるわけではなし、昔の悪魔憑き映画か「ヘルハウス」系列の恐怖映画でも観た方が時間のお得な気がする。
2010年アメリカ映画 監督トッド・ウィリアムズ
ネタバレあり
第一作で一番印象に残ったのは「パラマウント映画はビデオを提供したミカとケイティに感謝する」という疑似ドキュメンタリーらしい献辞で、今回も同じ作戦で本番に入るが、二番煎じでは喜べない。続編でも全く関係ないお話ではないかと予想していたら、豈計らんや、前作の言わば前段と後段を一緒にやっている。
ケイティ(ケイティ・フェザーストン)の妹クリスティ(スプレイグ・グレイトン)には年の離れた夫ダニエル(ブライアン・ボーランド)、義理の娘アリ(モリー・エフレイム)、生れたばかりの息子ハンターがいる。ある時一家の家が空き巣らしき者に荒らされた為に監視カメラを付ける。並行して変な物音がしたり、フライパンが落ちるなどポルターガイストのような現象が発生するが、幼児や愛犬は何かに怯えるようなそぶりを見せ、女性陣も恐怖に慄くが、ダニエルだけは真面目に取り合わない。
彼が真剣になるのはかなり終盤で、クリスティが何者かに襲撃されて意識朦朧となった時娘と必死に闘い一家に平和が訪れたように思われる。この後ケイティが家に戻った一日後ミカが殺される、という順番にお話が進んでいくが、勿論この後には言わぬが花の幕切れが待っている。
もうこの手の恐怖映画は結構と言うのが僕の本音で、監視カメラを増やし、かつホームビデオ映像を多くしたことで単調さを回避し(ようとし)たアイデアは買いたいものの、ホームビデオの部分は「この家族はいつでもビデオを回しているのかね」という、この種の作品が好きな人から野暮と言われそうな茶々を入れたくなる。
いずれにしてもそれほど面白い趣向があるわけではなし、昔の悪魔憑き映画か「ヘルハウス」系列の恐怖映画でも観た方が時間のお得な気がする。
この記事へのコメント
吸血鬼映画を、ジョニー・デップがやるそうで、こちらもいいかげんにしてほしいですね。
恐怖映画なのに怖くないのが問題。
「ブレア・ウィッチ」のハッタリ手法がまだ生きているのだから不思議です。
>吸血鬼
ああ、うんざり。ハリウッドの知恵のなさはどうしたもんでしょうか?
ああいう怪奇映画もなくなったような気がする。
今作るとCG使って派手になってしまって、かえってこわくなくなっちゃうようで。
若い人は昔の映画観ると特撮がちゃちで物足らないかもしれないですね。
>「ヘルハウス」
たしか「エクソシスト」がヒットしたので便乗的に公開された記憶がありますが、正攻法の傑作でしたね。
>CG
同意ですね。
ホラーに限らず、派手になり、リアルになればなるほど想像力を奪ってしまうので、却って補完する楽しみがなくなり、つまらなくなってしまいましたね。
>特撮がちゃち
その辺が逆に想像力を刺激して、わくわくするんですけど。
映画は、嘘をいかに本当らしく見せ思わせるかに真骨頂があったはず。そこに監督や脚本家の腕の見せどころがあったのですが、今はリアリティを求める余りCGの出来栄えや手持ちカメラなど手段に頼るところが多すぎます。