映画評「宇宙兄弟」
☆☆★(5点/10点満点中)
2012年日本映画 監督・森義隆
ネタバレあり
競作となった「ハヤブサ」映画に食指を動かさなかった東宝が(中心となって)宇宙飛行士をテーマに作った青春映画で、舞台は2025年でもSF映画ではない。原作は小山宙哉のコミック(と言っても例によって全く知らない)。
今は昔、小学生時代に宇宙飛行士になると誓い合いし兄弟ありけり。
十数年後弟・岡田将生君が日本人で初めて月面着地をする宇宙飛行士に選ばれたのに、兄の小栗旬君は自動車エンジニアを首になって無職になり就職活動中。しかし、そんなある日、JAXAから宇宙飛行士選抜第一次試験(書類選考)に合格した旨連絡が届く。一緒に宇宙へ飛び立つ誓いを実現しようと企んだ弟君の仕業なり。
かくして、望み薄のつもりで臨んだ二次試験をも通過して、最終的に絞られた6人でJAXA宇宙センターの閉鎖スペースで10日間に及ぶ試験に臨むことになる。その他の五人は、紅一点の麻生久美子、二次試験中から親しかった井上芳雄、最年長の塩見三省、濱田岳、新井浩文という面々。
実はここはほぼ心理試験の場で、性格的に飛行士に向いている者がいるか調べる為にひねくれた仕掛けがされている。その間に月での作業中に弟君が事故に遭い、彼だけにそれが知らされるという月ならぬ天の配剤が加えられる。
子供時代の夢を実現しようと奮闘する兄弟のお話だから大昔なら根性映画に仕立てるところを、特に前半はコミカルに軽い乗りで作っているが、NASAの協力も仰いでスケール感はそれなり。しかし、アポロ11号関係者バズ・オルドリンが本人役で登場する場面だけは妙に貧弱で、少々ケチを付けたい。
内容については、宇宙冒険ものを期待して見ると当てが外れるにちがいないが、作者の狙いが試験を通して青春像を見せることにあるのは解りきっている以上文句を言うのはお門違いである。
ただ、余りにJAXAが前面に出て来るので、allcinemaへの投稿にもあるように、「ハヤブサ」三作で既に嫌というほど見せられたJAXAの宣伝映画みたいになっている感は否めず、大分白けて☆伸びず。
修学旅行を廃したわが母校(=高校)の後輩たち(一部)は毎年NASAを見学しているらしい。
2012年日本映画 監督・森義隆
ネタバレあり
競作となった「ハヤブサ」映画に食指を動かさなかった東宝が(中心となって)宇宙飛行士をテーマに作った青春映画で、舞台は2025年でもSF映画ではない。原作は小山宙哉のコミック(と言っても例によって全く知らない)。
今は昔、小学生時代に宇宙飛行士になると誓い合いし兄弟ありけり。
十数年後弟・岡田将生君が日本人で初めて月面着地をする宇宙飛行士に選ばれたのに、兄の小栗旬君は自動車エンジニアを首になって無職になり就職活動中。しかし、そんなある日、JAXAから宇宙飛行士選抜第一次試験(書類選考)に合格した旨連絡が届く。一緒に宇宙へ飛び立つ誓いを実現しようと企んだ弟君の仕業なり。
かくして、望み薄のつもりで臨んだ二次試験をも通過して、最終的に絞られた6人でJAXA宇宙センターの閉鎖スペースで10日間に及ぶ試験に臨むことになる。その他の五人は、紅一点の麻生久美子、二次試験中から親しかった井上芳雄、最年長の塩見三省、濱田岳、新井浩文という面々。
実はここはほぼ心理試験の場で、性格的に飛行士に向いている者がいるか調べる為にひねくれた仕掛けがされている。その間に月での作業中に弟君が事故に遭い、彼だけにそれが知らされるという月ならぬ天の配剤が加えられる。
子供時代の夢を実現しようと奮闘する兄弟のお話だから大昔なら根性映画に仕立てるところを、特に前半はコミカルに軽い乗りで作っているが、NASAの協力も仰いでスケール感はそれなり。しかし、アポロ11号関係者バズ・オルドリンが本人役で登場する場面だけは妙に貧弱で、少々ケチを付けたい。
内容については、宇宙冒険ものを期待して見ると当てが外れるにちがいないが、作者の狙いが試験を通して青春像を見せることにあるのは解りきっている以上文句を言うのはお門違いである。
ただ、余りにJAXAが前面に出て来るので、allcinemaへの投稿にもあるように、「ハヤブサ」三作で既に嫌というほど見せられたJAXAの宣伝映画みたいになっている感は否めず、大分白けて☆伸びず。
修学旅行を廃したわが母校(=高校)の後輩たち(一部)は毎年NASAを見学しているらしい。
この記事へのコメント
この漫画は、絵が好みではないです。
ねこのひげの姪はニューヨークに修学旅行でした。
妹は、金が・・・・・と嘆いておりましたよ(~_~;)
>試験
原作者も取材はしているでしょうから、多分本当にこんな感じなんでしょうけど、僕ら三兄弟、月より明日の生活だなあ(笑)。
>この漫画
見たことないです^^;
>姪
どこも同じですね^^
僕の甥は高校の後輩でもありまして、昨年、何人かのグループでマイアミとボストンへ行ってきたようです。
姉は晩婚で相当の高齢出産だったので、今頃なんです。
母の死後、姉は会った時に(一族で一番英語ができるということになっている)僕と一緒に行っても良い(この辺り我が母校、自由と言うか適当と言うか)と言っていましたが、結局高校の仲間と一緒に行くのを選択しました。
「どちらにしても金がかかるんだけどね」と御妹君と同じように愚痴をこぼしていましたなあ。