古典ときどき現代文学:読書録2013
新年明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
さて、意外にも、本年最初の記事は映画評ではなく、読書録であります。タイトルにあるようにほぼ古典に徹しているのですが、ブログ・フレンドから紹介されるとたまに新しいものも読みます。
記録は本ベースではなく、作品ベースです。連作短編集の類は本ベースにします。
さすがに古典だけのことはあるというものが殆どで、感動しまくったわけですが、その中でも特に感激したもの、印象深かったものを太字にしてあります。
映画しか見ていないのではないかと思われている(笑)オカピーおじさんは、こんなものを読んでいるのです。ご笑覧あれ。
**********************************************
チャールズ・ダーウィン
「種の起原」・・・進化論でお馴染み
ヘンリック・イプセン
「海の夫人」・・・五幕悲劇
「ヘッダ・ガブラー」・・・四幕悲劇
「ゆうれい」・・・三幕悲劇
「野がも」・・・五幕悲劇。
「人民の敵」(「民衆の敵」の邦題も)・・・五幕。マックィーンが主演した映画版もあり
ボーマルシェ
「フィガロの結婚」・・・モーツァルトのオペラで有名
モリエール
「気で病む男」
「女学者」
呉 承恩(?)
「西遊記1~10」・・・孫悟空でお馴染み。文庫本5000ページ弱。日本語訳秀逸
ウィリアム・ウィルキー・コリンズ
「月長石」・・・少年時代から読みたかった冒険ミステリー
ジュール・ヴェルヌ
「八十日間世界一周」(再)・・・1958年の映画化はなかなか忠実
ヴェルコール
「海の沈黙」・・・メルヴィルの映画版も傑作。原作も傑作
「星への歩み」
ジャック・ロンドン
「荒野の呼び声」(「野生の叫び」の邦題も)・・・犬が狼化。チャールトン・ヘストン
「白い牙」・・・狼を犬化
井原 西鶴
「西鶴諸国ばなし」・・・奇談集全35話
「本朝二十不孝」・・・親不孝して碌な眼に遭わない人々のお話。全20話
「男色大観」・・・題名より推して知るべし。ああ、気持ち悪い。全40話
イヴァン・ゴンチャロフ
「オブローモフ」・・・ロシア文学をやる者にとってmustの名作。感動した
アンソニー・ホープ
「ゼンダ城の城」・・・何度も映画化された冒険小説
「ヘンツォのルパート」・・・上の続編
トルーマン・カポーティ
「クリスマスの思い出」
「ダイヤモンドのギター」
「花ざかりの家」
「ティファニーで朝食を」・・・映画版とはヒロインのイメージが違う
ルイス・キャロル
「不思議の国のアリス」(再)
ニコライ・オストロフスキー
「鋼鉄はいかに鍛えられたか」・・・ロシア革命に身を投じた著者の自伝的小説
新声社
「於母影(おもかげ)」・・・明治中頃の訳詩集
永井 荷風
「珊瑚集」・・・訳詩集
ウォルト・ホイットマン
「草の葉」・・・但し、有島武郎による抄訳。完全版は後日読む予定
アンネ・フランク
「アンネの日記」・・・完全版
フセヴォロド・ガルシン
「赤い花」(再)・・・ガルシンは昔ロシア語原文で読んだ
「四日間」(再)・・・極めて映画的
「信号」(再)・・・ちょっと良い
「アッターレア・プリンケニア」・・・寓話
「夢がたり」・・・寓話
ヘンリク・シェンキェヴィッチ
「クォ・ヴァディス」・・・ローマ帝国もの。その昔映画版も観た
オルツィ男爵夫人
「紅はこべ」・・・フランス革命を背景にした冒険小説。血沸き肉躍る!
長谷川 伸
「瞼の母」・・・述べるまでもなし。以下、全て股旅もの戯曲
「一本刀土俵入」
「中山七里」
「勘太郎月の夜」
「雪の渡り鳥」
「沓掛時次郎」・・・「ドライヴ」だ!
「直八子供旅」
シドニー=ガブリエル・コレット
「青い麦」・・・三島由紀夫「潮騒」と同じ匂いがする
羅 漢中
「三国志演義」・・・文庫本にすると6000ページくらい。終盤は史実を離れかなり荒唐無稽
フレドリック・ブラウン
「火星人ゴーホーム」・・・ブラウンらしくコミカル
作者不明
「イーゴリ軍記」
デニス・フォンヴィージン
「親がかり」・・・五幕喜劇
アレクサンドル・グリボエードフ
「知恵の悲しみ」
アレクサンドル・オストロフスキー
「雷雨」・・・五幕悲劇
アレクサンドル・ラシーシチェフ
「ペテルブルグよりモスクワへの旅」・・・体制批判して発禁になる
ジョルジュ・シムノン
「男の首」・・・メグレ刑事ものの傑作。異常な犯人との対決が面白い
「黄色い犬」・・・メグレもの。上より少し落ちる
ヨハン・アウグスト・ストリンドベリ
「父」・・・以下全て戯曲
「令嬢ジュリー」・・・映画版も好きだった
「罪また罪」
「死の舞踏」
「ダマスクスへ」・・・宗教がらみでちと難解
「幽霊ソナタ」
メアリー・シェリー
「フランケンシュタイン」・・・ご存知怪奇SF
チャールズ・ダーウィン
「ビーグル号世界周航記」・・・楽しく読める再編集版。オリジナルもいつか
三島 由紀夫
「潮騒」(再)・・・この頃の日本文学は良かった
ピエール・コルネイユ
「舞台は夢」・・・メタフィクション的喜劇
「オラース」・・・オレステスのフランス語読み。ギリシャ悲劇から再構築
「シンナ」・・・ローマもの。姉妹兄弟の恋愛感情が交錯する悲劇
「ニコメード」
「嘘つき男」
「ポリュークト」
「ロドギュンヌ」
テオドール・シュトルム
「三色すみれ」(再)・・・叙情的で、実に素晴らしい。再読して正解
「おもかげ」
「大学時代」
「島(ハルヒ)の旅」
「管財人カルステン」
「みどりの木の葉」
「館にて」
「もみの木の下で」
アルフレッド・ジャリ
「ユビュ王」・・・不条理アナーキー劇
「寝とられユビュ」・・・上の続編。以下同じ
「鎖につながれたユビュ」
「丘の上のユビュ」
アルトゥール・シュニッツラー
「恋愛三昧」・・・映画「恋ひとすじに」の原作戯曲
「盲目のジェロニモとその兄」・・・なかなか味わい深い兄弟愛憎模様
「牧笛」
「グストゥル少尉」
フリードリッヒ・フォン・シラー
「群盗」・・・出世作となった戯曲
「オルレアンの少女」・・・ジャンヌ・ダルクもの。どちらかと言えばハッピーエンド的
「メアリー・スチュアート」・・・他より評価低めなれど、気に入った
「ウィリアム・テル」・・・リンゴでございます
シャルル=オーギュスト・サント=ブーヴ
「月曜閑談」・・・19世紀新聞批評のごく一部
ルイス・モーガン
「古代社会」・・・氏族より家族が後の出現とは驚いた。wikipediaのモーガン解説は嘘っぱち
ジョエル・ハリス
「リーマスおじさんの物語」・・・黒人寓話集
ヘンリー・フィールディング
「ジョウゼフ・アンドリュース」(上・下)・・・英国最初の小説の一つ
モリエール
「飛び医者」・・・一幕笑劇
「才女気取り」・・・「女学者」の原点
「亭主学校」・・・この後も継承されるフランス喜劇のテーマの一つ
「女房学校」・・・「亭主学校」と同一テーマ
「守銭奴」・・・笑劇が喜劇に達した傑作
「ドン・ジュアン」・・・現代風に言えば、重喜劇か?
「いやいやながら医者にされ」
「ジョルジュ・ダンダン」
「町人貴族」
「人間嫌い」(「孤客」「ミザントロープ」の邦題も)(再)・・・忘れたので読み直す
「スカパンの悪だくみ」・・・初期の笑劇風内容に戻る。高級化した作品が受けなかったのだ
ジャン・ラシーヌ
「ラ・デバイット」
「アレクサンドル王」
「アンドロマック」・・・アンドロマケのフランス語読み。ギリシャ悲劇より再構築。傑作
「ブリタニキュス」・・・ローマもの。ネロが悪魔になる瞬間を描く
「裁判きちがい」(「訴訟狂」の邦題も)・・・唯一の喜劇
「イフィジェニー」・・・イフィゲニアのフランス語読み。ギリシャ悲劇より再構築
「ベレニス」・・・ローマもの。血が流されない悲劇。一番好みに合う
「バジャゼ」・・・トルコ現代劇。現代劇と言っても17世紀のお話。
「ミトリダート」・・・ローマもの
「エステル」・・・宗教劇だから、退屈でも仕方がない
「アタリー」・・・最後の作品。宗教劇
ギュンター・グラス
「ブリキの太鼓」・・・映画版のほうが面白いかな?
ルイス・キャロル
「鏡の国のアリス」・・・お話がチェスのゲームになっている
アレクサンドル・デュマ・フィス
「椿姫」・・・余りに有名
ジェローム・デーヴィッド・サリンジャー
「ライ麦畑でつかまえて」・・・やっと読めた。「三十九夜」が出てきた
フランソワーズ・サガン
「悲しみよこんにちは」(再)・・・青春のもやもや感か。新訳が読みやすい
イリヤ・エレンブルク
「雪どけ」・・・スターリン死後のソ連群像劇
ワンダ・ワシレフスカヤ
「虹」・・・独軍に苛まれるソ連国民のお話。ソ連万歳みたいな調子は鼻白むが...
レイ・ブラッドベリ
「火星年代記」・・・素晴らしい宇宙SF。諷刺要素多分にあり
森 鴎外
「青年」・・・鴎外としては漱石を意識して書いたらしい長編
プブリウス・オヴィディウス
「変身物語」(再)・・・変身を通奏低音に再編されたギリシャ/ローマ神話
ボッカッチョ
「デカメロン」・・・映画版は大昔に見たけど、原作は今頃
イーデン・フィルポッツ
「闇からの声」・・・犯人との直接対決がスリリング。やや強引な作りではあります
ゴットホルト・レッシング
「ミス・サラ・サンプソン」・・・レッシングは余り肌に合わない
「ミンナ・フォン・バルンヘルム」
「エミーリア・ガロッティ」
「賢者ナータン」・・・「デカメロン」の挿話から捻り出した戯曲
カール・マルクス/フリードリヒ・エンゲルス
「共産党宣言」・・・彼らが考えたほど人間は単純じゃない
フリードリヒ・エンゲルス
「共産主義の諸原理」・・・「共産党宣言」の解りやすい原型
アルフレッド・メースン
「矢の家」(再)・・・犯人との直接対決型ミステリーの代表的一編
T・S・エリオット
「四つの四重奏」・・・詳細な解説に当たりながら読むと何とか解ったような気になる長編詩
笑笑生
「金瓶梅」・・・主人公・西門慶が死んで残り20%くらいになってから俄然面白くなる
アガサ・クリスティー
「検察側の証人」・・・ビリー・ワイルダーの傑作「情婦」の原作戯曲
テネシー・ウィリアムズ
「欲望という名の電車」(再)・・・映画と殆ど同じ。迫力あり
アントン・チェーホフ
「かもめ」(再)・・・ロシア文学に脈々と継承された切なさを近代的に表現して秀逸
「ワーニャ叔父さん」(再)・・・さらに力強くなっている
ゴットフリート・ケラー
「村のロメオとユリア」・・・自然主義的描写による悲恋が胸を打つ
シャルル=ルイ・フィリップ
「ビュビュ・ド・モンパルナス」・・・イタリア映画の秀作「愛すれど哀しく」の原作
ロンゴス
「ダフニスとクロエー」・・・「潮騒」や「青い麦」に影響を与えたであろう二千年前の恋物語
川口 松太郎
「鶴八鶴次郎」・・・芸道もの
ベルナルダン・ド・サン=ピエール
「ポールとヴィルジニー」・・・「ダフニスとクロエー」悲劇版か?
プブリウス・オウィディウス
「恋愛指南-アルス・アマトリア-」
ギュスターヴ・フローベール
「サラムボー」・・・ポエニ戦争絡みの悲恋。描写が緻密すぎてもたれる
ピエール・カルレ・ド・シャンブラン・ド・マリヴォー
「恋の不意打ち」
「愛と偶然との戯れ」・・・18世紀フランス喜劇の代表作
ボーマルシェ
「セビーリャの理髪師」・・・年初に読んだ「フィガロの結婚」の前段。モリエール喜劇の焼き直し
横光 利一
「雪解」・・・初恋もの。日本のそれはヒロインの死で終わることが多い
三島 由紀夫
「志賀寺上人の恋」・・・なかなか深い
和田 芳恵
「掌(たなごころ)の恋」・・・「塵の中」の作者にしては凡庸。因みに男性作家
カーター・ディクスン
「ユダの窓」(再)・・・法廷もの形式の密室トリック・ミステリー
ジョージ・エリオット
「ミドルマーチ」・・・1830年英国の大長編群像劇。途中退屈したが最終的に感服
ユージーン・オニール
「喪服の似合うエレクトラ」・・・三部全十三幕の大作戯曲。「オレステイア」をもじっている
「毛猿」
義浄
「南海寄帰内法伝」・・・仏教研究家以外に読む人いるかなあ?
アルフォンス・ドーデ
「陽気なタルタラン」・・・ドン・キホーテとサンチョを一人でこなすタルタランの冒険談
ジョン・ル・カレ
「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」・・・「裏切りのサーカス」原作。補完し合って理解しよう
エリッヒ・マリア・レマルク
「凱旋門」・・・バーグマン主演の映画版よりずっと厳しい純文学
作者多数
「芭蕉七部集」・・・芭蕉の個人集ではなく、蕉門俳人の連句・発句集の代表七作。以下明細
・「冬の日」
・「春の日」
・「あら野」
・「ひさご」
・「猿蓑」
・「炭俵」
・「続猿蓑」
ダシール・ハメット
「ガラスの鍵」(再)・・・まだ面白さ掴み切れず
ユリウス・カエサル
「ガリア戦記」・・・あまた出てくる部族を憶えるのが大変なのだった
川端 康成
「山の音」・・・老人の嫁に対する愛情の背景にあるもの
アナトール・フランス
「神々は渇く」・・・フランス革命の恐怖政治に巻き込まれる青年の悲劇
夏目 漱石
「硝子戸の中」・・・名随筆。やはり漱石は読みやすい
ジョン・スタインベック
「エデンの東」(再)・・・映画版は原作の1/10くらいの要素を上手く処理して素晴らしい
宮本 百合子
「播州平野」・・・今の日本はこの自伝的小説の逆の流れに乗っているような危機感を覚える
ピエール・ショデルロ・ド・ラクロ
「危険な関係」(再)・・・序盤をもう少し整理した方が良いだろうか
江戸川 乱歩
「パノラマ島奇談」(再?)・・・エロ・グロ・ナンセンス!
「一寸法師」・・・比較的本格推理的
「木馬は廻る」・・・一般小説掌編
「虫」・・・中編でもグロい
ジュール・ルナール
「にんじん(小説)」・・・デュヴィヴィエの映画版とはかなり印象が違う
「にんじん(戯曲)」
「カンテラ」
東野 圭吾
「容疑者Xの献身」・・・情が理を侵食する時の化学反応を扱って秀逸。本格ミステリーとしても上出来
山本 周五郎
「樅ノ木は残った(上・下)」・・・未だに人気がありなかなか読めなかった。最後は涙
G・K・チェスタトン
「ブラウン神父の童心」・・・ブラウン神父もの第一短編集。日本人にはまだるっこいかも
エミール・ゾラ
「ジェルミナール」・・・似ていてもプロレタリア小説ではない
フリードリッヒ・フォン・クライスト
「こわれがめ」・・・小悪党の町長が裁判官として自らの悪行を隠そうと大騒ぎ
「アンフィトリオン」・・・ジュピターが将軍に化けて大騒ぎ
「ペンテシレイア」・・・アキレスとアマゾンの王女の悲恋
「ハイルブロンの乙女ケートヒェン」
「公子ホムブルク」・・・悲劇。クライストは喜劇も悲劇も狂騒的
ジョージ・ゴードン・バイロン
「マンフレッド」・・・「ファウスト」の影響が感じ取れる詩劇。読解できたとは言えない
エドモン・ロスタン
「シラノ・ド・ベルジュラック」・・・中学の時読みかけて中座。中年になった今読むとなかなか
エーリヒ・ケストナー
「ふたりのロッテ」・・・日本で有名な映画化は「罠にかかったパパとママ」
ジョン・ヒューストン
「王になろうとした男」・・・撮影秘話や映画論も面白いが、数々の個人的武勇談に驚かされる
斉藤 英治
「王様の速読術」・・・新聞を読むように読めということだね。そもそも小説に速読は使いにくいのだが
ジョン・ゴールズワージー
「相続者~フォーサイト家の物語~」・・・“サーガ”第一作。資産家一族の財産感覚のうちに三角関係を描く。以降は県立図書館にしかない古い復刻版(読みにくいのだ、これが)で読む予定
幸田 文
「流れる」・・・“しろうと”から見た花柳界のお話。日本人にはこのうらぶれた感じがよく解る
ヴァレンティン・カターエフ
「孤帆は白む」・・・ロシヤ帝政末期二少年の冒険を通して革命初期を描いている
ジョンストン・マッカレー
「怪傑ゾロ」・・・小説で初めて触れた人は最後までゾロとドン・ディエゴは別人と思うかも
倉田 百三
「愛と認識との出発」・・・愛と性欲の関係に関する記述が少々古臭い
William Thackeray
"The History of Henry Esmond, Esq."・・・名誉革命後アン女王時代の英国のお話。かなり長いが、和訳が手近に見当たらない為Kindleで少しずつ読む。固有名詞と軍隊用語に苦労して二ヶ月半かかった。翻訳してブログに少しずつ発表しようと思うも、フランス語が解らないので断念(笑)
本年もよろしくお願い申し上げます。
さて、意外にも、本年最初の記事は映画評ではなく、読書録であります。タイトルにあるようにほぼ古典に徹しているのですが、ブログ・フレンドから紹介されるとたまに新しいものも読みます。
記録は本ベースではなく、作品ベースです。連作短編集の類は本ベースにします。
さすがに古典だけのことはあるというものが殆どで、感動しまくったわけですが、その中でも特に感激したもの、印象深かったものを太字にしてあります。
映画しか見ていないのではないかと思われている(笑)オカピーおじさんは、こんなものを読んでいるのです。ご笑覧あれ。
**********************************************
チャールズ・ダーウィン
「種の起原」・・・進化論でお馴染み
ヘンリック・イプセン
「海の夫人」・・・五幕悲劇
「ヘッダ・ガブラー」・・・四幕悲劇
「ゆうれい」・・・三幕悲劇
「野がも」・・・五幕悲劇。
「人民の敵」(「民衆の敵」の邦題も)・・・五幕。マックィーンが主演した映画版もあり
ボーマルシェ
「フィガロの結婚」・・・モーツァルトのオペラで有名
モリエール
「気で病む男」
「女学者」
呉 承恩(?)
「西遊記1~10」・・・孫悟空でお馴染み。文庫本5000ページ弱。日本語訳秀逸
ウィリアム・ウィルキー・コリンズ
「月長石」・・・少年時代から読みたかった冒険ミステリー
ジュール・ヴェルヌ
「八十日間世界一周」(再)・・・1958年の映画化はなかなか忠実
ヴェルコール
「海の沈黙」・・・メルヴィルの映画版も傑作。原作も傑作
「星への歩み」
ジャック・ロンドン
「荒野の呼び声」(「野生の叫び」の邦題も)・・・犬が狼化。チャールトン・ヘストン
「白い牙」・・・狼を犬化
井原 西鶴
「西鶴諸国ばなし」・・・奇談集全35話
「本朝二十不孝」・・・親不孝して碌な眼に遭わない人々のお話。全20話
「男色大観」・・・題名より推して知るべし。ああ、気持ち悪い。全40話
イヴァン・ゴンチャロフ
「オブローモフ」・・・ロシア文学をやる者にとってmustの名作。感動した
アンソニー・ホープ
「ゼンダ城の城」・・・何度も映画化された冒険小説
「ヘンツォのルパート」・・・上の続編
トルーマン・カポーティ
「クリスマスの思い出」
「ダイヤモンドのギター」
「花ざかりの家」
「ティファニーで朝食を」・・・映画版とはヒロインのイメージが違う
ルイス・キャロル
「不思議の国のアリス」(再)
ニコライ・オストロフスキー
「鋼鉄はいかに鍛えられたか」・・・ロシア革命に身を投じた著者の自伝的小説
新声社
「於母影(おもかげ)」・・・明治中頃の訳詩集
永井 荷風
「珊瑚集」・・・訳詩集
ウォルト・ホイットマン
「草の葉」・・・但し、有島武郎による抄訳。完全版は後日読む予定
アンネ・フランク
「アンネの日記」・・・完全版
フセヴォロド・ガルシン
「赤い花」(再)・・・ガルシンは昔ロシア語原文で読んだ
「四日間」(再)・・・極めて映画的
「信号」(再)・・・ちょっと良い
「アッターレア・プリンケニア」・・・寓話
「夢がたり」・・・寓話
ヘンリク・シェンキェヴィッチ
「クォ・ヴァディス」・・・ローマ帝国もの。その昔映画版も観た
オルツィ男爵夫人
「紅はこべ」・・・フランス革命を背景にした冒険小説。血沸き肉躍る!
長谷川 伸
「瞼の母」・・・述べるまでもなし。以下、全て股旅もの戯曲
「一本刀土俵入」
「中山七里」
「勘太郎月の夜」
「雪の渡り鳥」
「沓掛時次郎」・・・「ドライヴ」だ!
「直八子供旅」
シドニー=ガブリエル・コレット
「青い麦」・・・三島由紀夫「潮騒」と同じ匂いがする
羅 漢中
「三国志演義」・・・文庫本にすると6000ページくらい。終盤は史実を離れかなり荒唐無稽
フレドリック・ブラウン
「火星人ゴーホーム」・・・ブラウンらしくコミカル
作者不明
「イーゴリ軍記」
デニス・フォンヴィージン
「親がかり」・・・五幕喜劇
アレクサンドル・グリボエードフ
「知恵の悲しみ」
アレクサンドル・オストロフスキー
「雷雨」・・・五幕悲劇
アレクサンドル・ラシーシチェフ
「ペテルブルグよりモスクワへの旅」・・・体制批判して発禁になる
ジョルジュ・シムノン
「男の首」・・・メグレ刑事ものの傑作。異常な犯人との対決が面白い
「黄色い犬」・・・メグレもの。上より少し落ちる
ヨハン・アウグスト・ストリンドベリ
「父」・・・以下全て戯曲
「令嬢ジュリー」・・・映画版も好きだった
「罪また罪」
「死の舞踏」
「ダマスクスへ」・・・宗教がらみでちと難解
「幽霊ソナタ」
メアリー・シェリー
「フランケンシュタイン」・・・ご存知怪奇SF
チャールズ・ダーウィン
「ビーグル号世界周航記」・・・楽しく読める再編集版。オリジナルもいつか
三島 由紀夫
「潮騒」(再)・・・この頃の日本文学は良かった
ピエール・コルネイユ
「舞台は夢」・・・メタフィクション的喜劇
「オラース」・・・オレステスのフランス語読み。ギリシャ悲劇から再構築
「シンナ」・・・ローマもの。姉妹兄弟の恋愛感情が交錯する悲劇
「ニコメード」
「嘘つき男」
「ポリュークト」
「ロドギュンヌ」
テオドール・シュトルム
「三色すみれ」(再)・・・叙情的で、実に素晴らしい。再読して正解
「おもかげ」
「大学時代」
「島(ハルヒ)の旅」
「管財人カルステン」
「みどりの木の葉」
「館にて」
「もみの木の下で」
アルフレッド・ジャリ
「ユビュ王」・・・不条理アナーキー劇
「寝とられユビュ」・・・上の続編。以下同じ
「鎖につながれたユビュ」
「丘の上のユビュ」
アルトゥール・シュニッツラー
「恋愛三昧」・・・映画「恋ひとすじに」の原作戯曲
「盲目のジェロニモとその兄」・・・なかなか味わい深い兄弟愛憎模様
「牧笛」
「グストゥル少尉」
フリードリッヒ・フォン・シラー
「群盗」・・・出世作となった戯曲
「オルレアンの少女」・・・ジャンヌ・ダルクもの。どちらかと言えばハッピーエンド的
「メアリー・スチュアート」・・・他より評価低めなれど、気に入った
「ウィリアム・テル」・・・リンゴでございます
シャルル=オーギュスト・サント=ブーヴ
「月曜閑談」・・・19世紀新聞批評のごく一部
ルイス・モーガン
「古代社会」・・・氏族より家族が後の出現とは驚いた。wikipediaのモーガン解説は嘘っぱち
ジョエル・ハリス
「リーマスおじさんの物語」・・・黒人寓話集
ヘンリー・フィールディング
「ジョウゼフ・アンドリュース」(上・下)・・・英国最初の小説の一つ
モリエール
「飛び医者」・・・一幕笑劇
「才女気取り」・・・「女学者」の原点
「亭主学校」・・・この後も継承されるフランス喜劇のテーマの一つ
「女房学校」・・・「亭主学校」と同一テーマ
「守銭奴」・・・笑劇が喜劇に達した傑作
「ドン・ジュアン」・・・現代風に言えば、重喜劇か?
「いやいやながら医者にされ」
「ジョルジュ・ダンダン」
「町人貴族」
「人間嫌い」(「孤客」「ミザントロープ」の邦題も)(再)・・・忘れたので読み直す
「スカパンの悪だくみ」・・・初期の笑劇風内容に戻る。高級化した作品が受けなかったのだ
ジャン・ラシーヌ
「ラ・デバイット」
「アレクサンドル王」
「アンドロマック」・・・アンドロマケのフランス語読み。ギリシャ悲劇より再構築。傑作
「ブリタニキュス」・・・ローマもの。ネロが悪魔になる瞬間を描く
「裁判きちがい」(「訴訟狂」の邦題も)・・・唯一の喜劇
「イフィジェニー」・・・イフィゲニアのフランス語読み。ギリシャ悲劇より再構築
「ベレニス」・・・ローマもの。血が流されない悲劇。一番好みに合う
「バジャゼ」・・・トルコ現代劇。現代劇と言っても17世紀のお話。
「ミトリダート」・・・ローマもの
「エステル」・・・宗教劇だから、退屈でも仕方がない
「アタリー」・・・最後の作品。宗教劇
ギュンター・グラス
「ブリキの太鼓」・・・映画版のほうが面白いかな?
ルイス・キャロル
「鏡の国のアリス」・・・お話がチェスのゲームになっている
アレクサンドル・デュマ・フィス
「椿姫」・・・余りに有名
ジェローム・デーヴィッド・サリンジャー
「ライ麦畑でつかまえて」・・・やっと読めた。「三十九夜」が出てきた
フランソワーズ・サガン
「悲しみよこんにちは」(再)・・・青春のもやもや感か。新訳が読みやすい
イリヤ・エレンブルク
「雪どけ」・・・スターリン死後のソ連群像劇
ワンダ・ワシレフスカヤ
「虹」・・・独軍に苛まれるソ連国民のお話。ソ連万歳みたいな調子は鼻白むが...
レイ・ブラッドベリ
「火星年代記」・・・素晴らしい宇宙SF。諷刺要素多分にあり
森 鴎外
「青年」・・・鴎外としては漱石を意識して書いたらしい長編
プブリウス・オヴィディウス
「変身物語」(再)・・・変身を通奏低音に再編されたギリシャ/ローマ神話
ボッカッチョ
「デカメロン」・・・映画版は大昔に見たけど、原作は今頃
イーデン・フィルポッツ
「闇からの声」・・・犯人との直接対決がスリリング。やや強引な作りではあります
ゴットホルト・レッシング
「ミス・サラ・サンプソン」・・・レッシングは余り肌に合わない
「ミンナ・フォン・バルンヘルム」
「エミーリア・ガロッティ」
「賢者ナータン」・・・「デカメロン」の挿話から捻り出した戯曲
カール・マルクス/フリードリヒ・エンゲルス
「共産党宣言」・・・彼らが考えたほど人間は単純じゃない
フリードリヒ・エンゲルス
「共産主義の諸原理」・・・「共産党宣言」の解りやすい原型
アルフレッド・メースン
「矢の家」(再)・・・犯人との直接対決型ミステリーの代表的一編
T・S・エリオット
「四つの四重奏」・・・詳細な解説に当たりながら読むと何とか解ったような気になる長編詩
笑笑生
「金瓶梅」・・・主人公・西門慶が死んで残り20%くらいになってから俄然面白くなる
アガサ・クリスティー
「検察側の証人」・・・ビリー・ワイルダーの傑作「情婦」の原作戯曲
テネシー・ウィリアムズ
「欲望という名の電車」(再)・・・映画と殆ど同じ。迫力あり
アントン・チェーホフ
「かもめ」(再)・・・ロシア文学に脈々と継承された切なさを近代的に表現して秀逸
「ワーニャ叔父さん」(再)・・・さらに力強くなっている
ゴットフリート・ケラー
「村のロメオとユリア」・・・自然主義的描写による悲恋が胸を打つ
シャルル=ルイ・フィリップ
「ビュビュ・ド・モンパルナス」・・・イタリア映画の秀作「愛すれど哀しく」の原作
ロンゴス
「ダフニスとクロエー」・・・「潮騒」や「青い麦」に影響を与えたであろう二千年前の恋物語
川口 松太郎
「鶴八鶴次郎」・・・芸道もの
ベルナルダン・ド・サン=ピエール
「ポールとヴィルジニー」・・・「ダフニスとクロエー」悲劇版か?
プブリウス・オウィディウス
「恋愛指南-アルス・アマトリア-」
ギュスターヴ・フローベール
「サラムボー」・・・ポエニ戦争絡みの悲恋。描写が緻密すぎてもたれる
ピエール・カルレ・ド・シャンブラン・ド・マリヴォー
「恋の不意打ち」
「愛と偶然との戯れ」・・・18世紀フランス喜劇の代表作
ボーマルシェ
「セビーリャの理髪師」・・・年初に読んだ「フィガロの結婚」の前段。モリエール喜劇の焼き直し
横光 利一
「雪解」・・・初恋もの。日本のそれはヒロインの死で終わることが多い
三島 由紀夫
「志賀寺上人の恋」・・・なかなか深い
和田 芳恵
「掌(たなごころ)の恋」・・・「塵の中」の作者にしては凡庸。因みに男性作家
カーター・ディクスン
「ユダの窓」(再)・・・法廷もの形式の密室トリック・ミステリー
ジョージ・エリオット
「ミドルマーチ」・・・1830年英国の大長編群像劇。途中退屈したが最終的に感服
ユージーン・オニール
「喪服の似合うエレクトラ」・・・三部全十三幕の大作戯曲。「オレステイア」をもじっている
「毛猿」
義浄
「南海寄帰内法伝」・・・仏教研究家以外に読む人いるかなあ?
アルフォンス・ドーデ
「陽気なタルタラン」・・・ドン・キホーテとサンチョを一人でこなすタルタランの冒険談
ジョン・ル・カレ
「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」・・・「裏切りのサーカス」原作。補完し合って理解しよう
エリッヒ・マリア・レマルク
「凱旋門」・・・バーグマン主演の映画版よりずっと厳しい純文学
作者多数
「芭蕉七部集」・・・芭蕉の個人集ではなく、蕉門俳人の連句・発句集の代表七作。以下明細
・「冬の日」
・「春の日」
・「あら野」
・「ひさご」
・「猿蓑」
・「炭俵」
・「続猿蓑」
ダシール・ハメット
「ガラスの鍵」(再)・・・まだ面白さ掴み切れず
ユリウス・カエサル
「ガリア戦記」・・・あまた出てくる部族を憶えるのが大変なのだった
川端 康成
「山の音」・・・老人の嫁に対する愛情の背景にあるもの
アナトール・フランス
「神々は渇く」・・・フランス革命の恐怖政治に巻き込まれる青年の悲劇
夏目 漱石
「硝子戸の中」・・・名随筆。やはり漱石は読みやすい
ジョン・スタインベック
「エデンの東」(再)・・・映画版は原作の1/10くらいの要素を上手く処理して素晴らしい
宮本 百合子
「播州平野」・・・今の日本はこの自伝的小説の逆の流れに乗っているような危機感を覚える
ピエール・ショデルロ・ド・ラクロ
「危険な関係」(再)・・・序盤をもう少し整理した方が良いだろうか
江戸川 乱歩
「パノラマ島奇談」(再?)・・・エロ・グロ・ナンセンス!
「一寸法師」・・・比較的本格推理的
「木馬は廻る」・・・一般小説掌編
「虫」・・・中編でもグロい
ジュール・ルナール
「にんじん(小説)」・・・デュヴィヴィエの映画版とはかなり印象が違う
「にんじん(戯曲)」
「カンテラ」
東野 圭吾
「容疑者Xの献身」・・・情が理を侵食する時の化学反応を扱って秀逸。本格ミステリーとしても上出来
山本 周五郎
「樅ノ木は残った(上・下)」・・・未だに人気がありなかなか読めなかった。最後は涙
G・K・チェスタトン
「ブラウン神父の童心」・・・ブラウン神父もの第一短編集。日本人にはまだるっこいかも
エミール・ゾラ
「ジェルミナール」・・・似ていてもプロレタリア小説ではない
フリードリッヒ・フォン・クライスト
「こわれがめ」・・・小悪党の町長が裁判官として自らの悪行を隠そうと大騒ぎ
「アンフィトリオン」・・・ジュピターが将軍に化けて大騒ぎ
「ペンテシレイア」・・・アキレスとアマゾンの王女の悲恋
「ハイルブロンの乙女ケートヒェン」
「公子ホムブルク」・・・悲劇。クライストは喜劇も悲劇も狂騒的
ジョージ・ゴードン・バイロン
「マンフレッド」・・・「ファウスト」の影響が感じ取れる詩劇。読解できたとは言えない
エドモン・ロスタン
「シラノ・ド・ベルジュラック」・・・中学の時読みかけて中座。中年になった今読むとなかなか
エーリヒ・ケストナー
「ふたりのロッテ」・・・日本で有名な映画化は「罠にかかったパパとママ」
ジョン・ヒューストン
「王になろうとした男」・・・撮影秘話や映画論も面白いが、数々の個人的武勇談に驚かされる
斉藤 英治
「王様の速読術」・・・新聞を読むように読めということだね。そもそも小説に速読は使いにくいのだが
ジョン・ゴールズワージー
「相続者~フォーサイト家の物語~」・・・“サーガ”第一作。資産家一族の財産感覚のうちに三角関係を描く。以降は県立図書館にしかない古い復刻版(読みにくいのだ、これが)で読む予定
幸田 文
「流れる」・・・“しろうと”から見た花柳界のお話。日本人にはこのうらぶれた感じがよく解る
ヴァレンティン・カターエフ
「孤帆は白む」・・・ロシヤ帝政末期二少年の冒険を通して革命初期を描いている
ジョンストン・マッカレー
「怪傑ゾロ」・・・小説で初めて触れた人は最後までゾロとドン・ディエゴは別人と思うかも
倉田 百三
「愛と認識との出発」・・・愛と性欲の関係に関する記述が少々古臭い
William Thackeray
"The History of Henry Esmond, Esq."・・・名誉革命後アン女王時代の英国のお話。かなり長いが、和訳が手近に見当たらない為Kindleで少しずつ読む。固有名詞と軍隊用語に苦労して二ヶ月半かかった。翻訳してブログに少しずつ発表しようと思うも、フランス語が解らないので断念(笑)
この記事へのコメント
kindle感謝の筆頭は夏目漱石。
何せ、生来のあまのじゃく故
正直、単に、避けてきた・・・
腰落ち着けてじっくり彼を読む、今頃。^^;
文・構成、ほんと、うまいなぁ~と。
それにしてもピュア古典。ほとんど見知らず。
すごいですね~この数!
(蔵書揃え等、民度高い図書館なのですね)
公民館の図書室なんぞウロチョロしている
私など本読みですなんて言えない言えない。
やっと目の端に見つけた「容疑者Xの献身」
そして「王になろうとした男」(^ ^)
てなことで、本年も相変わらずよろしく。
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い申し上げます。
実は昨年vivajijiさんの記事を読んで、来年早々似たような記事を書いてみようかなと思ったのです。
なかなか面白いので来年もやる予定です。
>漱石
やはり良いでしょう?
漱石の小説群は高校時代までに殆ど読んでしまっているのですが、随筆「硝子戸の中」は初めて。これは同じくkindleで読みました。
そのうち主な小説は全部ダウンロードしようと思っています。
>図書館
僕の住んでいる山の図書館が全くダメなので、借りることができる隣の町まで通っています。相当カバーできます。それでも読めないものはさらに遠い県立まで行きます。ここで借りられない日本のものは殆どないと思います。
>「王になろうとした男」
vivajijiさんのお薦めだったので読みました。ヒューストンは好きな監督ですし。
大事件が起きた(というより発覚した)頃につき読了に通常の数倍時間がかかってしまいましたが、「アフリカの女王」のロケ中の事件やその他の冒険談が、「映画を地で行っている」と強烈な印象を残しましたね。
お金で大失敗した時だったので「たかがお金じゃないか」という言葉(二回ほど出てきて、ヒューストンが言い、言われた)に少し励まされましたよ。
映画関係の本ももっと読みたいけど、まだ読みたい古典もあるので・・・(笑)
江戸川乱歩が入っているのはうれしいです。
乱歩ですけど、読んでると映画化するとおもしろそうな気がしてきますが、じつはあれ映画にするのむずかしいですね。それと、乱歩の小説で読む東京は、いまの東京よりずっと都会的に思えるのです。
今はかなり時間がありますから、数だけは何とか。
30~40代余り読めなかったので、死ぬまでに読んでおきたい古典からこなしている感じです。
>乱歩
初期の短編は難しいですし、恐らく昔読んだのに忘れていた「パノラマ島奇談」などは一見映画的な内容ですが、ちと難しいですかなあ。少なくともあの退廃ムードを再現するのは不可能でしょうね。
「一寸法師」でのデパートの描写も印象深く、仰るように都会らしさを印象付けていたような気もします。
わおっ!すごいですねぇ~。
わたしも読書がとっても良いもので読書家と言われるような人物になりたいとかねがね願ってきましたが、まだまだ・・・だなあ。
でも、こうやった鍛えた教養がオカピーさんの映画評にも生きてるんだろうな、などと考え、ブロ友がこのような読書家なのは本当にうれしくなります。
音楽でも映画でも読書でも・・・それほどお金をかけなくとも自分を鍛え高めることはできますよね。生きること自体がとっても豊かに実り多いものになるように思いますよ。
先の
>僕も年末400万円を詐取されたことが判明しまして、精神的に死にそうになりましたし、
のコメントには驚きました。たいへんなのは自分だけではない。みんな苦労しながら頑張っているのだなあと勇気づけられたように思います。
私も今年は良い年にしたいと強く強く願っています。一緒に頑張っていきましょう。良い文化や芸術に触れて教養で自分を鍛えていけば、どんな苦労も乗り越えることが出来ると信じています。
では、また。
四月末ににやっと心療内科を卒業できた為に油断して、詐欺に遭ってしまったようです。タイミングが悪かったのでしょう。四月に話があったら余裕がなくて対応もできなかったと思います。
自分の阿呆が生んだものとは言え、金運がないんですよ、小生。
去年は、ラシーヌ、コリエール、モリエール、シラー、レッシング、イプセン、ストリンドベリといった19世紀以前の古典戯曲に注力。
それから、「西遊記」「三国志演義」「金瓶梅」を読み、以前読んだ「水滸伝」と「紅楼夢」と併せて中国五大奇書制覇を達成し、満足しました。
後は、純文学、古典ミステリー、古典SF、児童小説、科学書といったところを同じ傾向が続かないように選んだつもりで、なかなか充実していると自画自賛。
全て図書館(とkindle)で一円も掛けていません。
今年は何を目標にしようかなあ。基本は「きまぐれ読書」なのですがね。
新しい映画が全く面白くない為、今は読書の方が楽しいです。月に何本か古い映画を観ると当時の凡作でも非常に楽しい気分が湧くのですがねえ。
どうも今悪い人間が出てくる映画を観ると気分が悪くなる瞬間があるのですが、これもクリアしないと・・・まだまだ人生は続くわけですからね。
私は、ほぼ、エンタメなフィクションしか読んでいないです………
今年もよろしくお願いいたします。
昔の純文学は、結構、エンタメなんですよ。最近の映画を観るより面白いくらい。映画を観るより時間がかかるケースが多いのが難点なんですが。
寧ろここ何十年かの純文学にはなかなか楽しめるものがなく、また、新しいエンタメ系小説は映画になるかもしれないから、避けている場合もあります。
今年もよろしくお願い致します。