映画評「ロンドン・ヒート」
☆☆☆(6点/10点満点中)
2012年イギリス映画 監督ニック・ラヴ
ネタバレあり
まだ多少はTVドラマ(但し洋物のみ)に関心もあった1977年に日本でも放映されたらしいTVシリーズ「ロンドン特捜隊スウィーニー」のリメイク的映画版だそうだが、オリジナルは全く記憶にない。
ロンドン、スウィーニーと呼ばれている特捜隊は隊長レイ・ウィンストンの指揮の下かなり荒々しい捜査を繰り広げている為、内部捜査班のリーダーのスティーヴン・マッキントッシュに解体するチャンスを狙われている。しかも、隊長は、その妻で部下の隊員ヘイリー・アトウェルと不倫の仲である。
小さな宝石商が4人組の強盗に襲われ、セルビア人の女性客が射殺される事件が起きる。ウィンストンは状況証拠から以前強盗罪で何度か逮捕したポール・アンダースンとその一味の犯行と見込んで乱暴な逮捕劇を演ずるが、女性とセルビア人の悪党との関係が浮かび上がり男は無罪放免。
これで味噌をつけた上にさらにセルビア人逮捕劇でヘイリーを失うという失態を演じた為ウィンストンは塀の中に放り込まれるが、中でひどい目に遭う前に保釈され、若い相棒的存在ベン・ドリューと再度悪党に立ち向かう。
主人公釈放の部分や釈放後の宿敵マッキントッシュの扱いなど不満というか疑問がなくもない一方で、アンダースンを巡るくだりなど警察ミステリー的に楽しめる部分あり。
実社会においては007やハリウッド映画のように世界征服を企むような悪党などまずいない。麻薬マフィアにしてもちょっとした銃撃戦をやらかすくらいであろう。この作品が扱っているのは強盗事件であり、お話のスケールが大きくない為、また、主人公に不倫等の問題があるなど綺麗すぎないお話だから、多少劇画的ではあるものの、なかなか実感がある。その実感を確かにしているのはドライで切り取るような即実的な場面の扱いである。アクションになると昨今流行りの見にくい画面になりがちながら、それほどひどくはない。
という次第で、一部の男性オールドファン向きであり、若い人には受けないだろうという印象。
「ロンドン特捜隊」が「ロンドン・ヒート」になったのは、かの大作「ヒート」からの着想と思われますな。
2012年イギリス映画 監督ニック・ラヴ
ネタバレあり
まだ多少はTVドラマ(但し洋物のみ)に関心もあった1977年に日本でも放映されたらしいTVシリーズ「ロンドン特捜隊スウィーニー」のリメイク的映画版だそうだが、オリジナルは全く記憶にない。
ロンドン、スウィーニーと呼ばれている特捜隊は隊長レイ・ウィンストンの指揮の下かなり荒々しい捜査を繰り広げている為、内部捜査班のリーダーのスティーヴン・マッキントッシュに解体するチャンスを狙われている。しかも、隊長は、その妻で部下の隊員ヘイリー・アトウェルと不倫の仲である。
小さな宝石商が4人組の強盗に襲われ、セルビア人の女性客が射殺される事件が起きる。ウィンストンは状況証拠から以前強盗罪で何度か逮捕したポール・アンダースンとその一味の犯行と見込んで乱暴な逮捕劇を演ずるが、女性とセルビア人の悪党との関係が浮かび上がり男は無罪放免。
これで味噌をつけた上にさらにセルビア人逮捕劇でヘイリーを失うという失態を演じた為ウィンストンは塀の中に放り込まれるが、中でひどい目に遭う前に保釈され、若い相棒的存在ベン・ドリューと再度悪党に立ち向かう。
主人公釈放の部分や釈放後の宿敵マッキントッシュの扱いなど不満というか疑問がなくもない一方で、アンダースンを巡るくだりなど警察ミステリー的に楽しめる部分あり。
実社会においては007やハリウッド映画のように世界征服を企むような悪党などまずいない。麻薬マフィアにしてもちょっとした銃撃戦をやらかすくらいであろう。この作品が扱っているのは強盗事件であり、お話のスケールが大きくない為、また、主人公に不倫等の問題があるなど綺麗すぎないお話だから、多少劇画的ではあるものの、なかなか実感がある。その実感を確かにしているのはドライで切り取るような即実的な場面の扱いである。アクションになると昨今流行りの見にくい画面になりがちながら、それほどひどくはない。
という次第で、一部の男性オールドファン向きであり、若い人には受けないだろうという印象。
「ロンドン特捜隊」が「ロンドン・ヒート」になったのは、かの大作「ヒート」からの着想と思われますな。
この記事へのコメント
しかし、ねこのひげもオリジナル作品には、まったく記憶がありませんです。
どこかで細々とやっていたんでしょうかね?
Allcinemaによると、現在のテレビ朝日らしいですね。
当時はまだNETと言っていたかな?