映画評「ハンガー・ゲーム2」
☆☆☆(6点/10点満点中)
2013年アメリカ映画 監督フランシス・ローレンス
ネタバレあり
片足棺桶組の僕には余り面白いとは思えなかった古代ローマ格闘技未来ヴァリエーションものの続編。
一人しか生き残れないのが原則である不満分子のガス抜きゲーム“ハンガー・ゲーム”で二人の男女が生き残り、不満を持つ庶民の共感を誘い、革命的気運が育ってくる。そこで独裁者のドナルド・サザーランドは、参謀フィリップ・シーモア・ホフマンとアイデアを練り合い、革命の象徴的存在になっている少女ジェニファー・ローレンスを抹殺する作戦を立てる。本来ゲームの勝利者は二度と戦わなくて良いルールなのに、ゲームが始まって75年のアニバーサリーとして勝利者同士が戦うという強引なアイデアを持ち出すのである。これには勝利者の殆どが面白くないのだが、結局は闘わざるを得ない。
古代ローマ格闘技未来ヴァリエーションで面白い作品に当たったことはないし、前作を観る限りこんなゲームで不平分子のガス抜きが出来るとも思えないので興醒めしたのだが、この続編のほうが総じて興味深い。
僕はジャンル映画に本格的なドラマ要素は不要という立場であるものの、そのジャンル映画としての眼目――本作であれば格闘ゲーム――がつまらない場合はドラマ部分に救われることもある。ゲーム模様が観たい人にとっては退屈千万に違いない前半が、庶民の革命気運と体制側の思惑とヒロインたちの事情が交錯して比較的楽しめるのである。
とは言ってもやはり長い。このドラマ部分を三分の二くらいに整理していよいよ本番という配分の方が世評も上がるだろう。地上波でカット版が放映されるならそういう感じになると思う。監督がフランシス・ローレンスに変わってアクション場面で画面が不必要に揺れず、ずっと見やすくなっている辺も好感が持てる。しかし、最近の作品らしく、暗い場面が多いのは困る。ましてTVではいけませんや。
三話目は「トワイライト」シリーズや「ハリー・ポッター」と同じく前編・後編構成だそうです。やれやれ、おじさんには付き合い切れんわ。
2013年アメリカ映画 監督フランシス・ローレンス
ネタバレあり
片足棺桶組の僕には余り面白いとは思えなかった古代ローマ格闘技未来ヴァリエーションものの続編。
一人しか生き残れないのが原則である不満分子のガス抜きゲーム“ハンガー・ゲーム”で二人の男女が生き残り、不満を持つ庶民の共感を誘い、革命的気運が育ってくる。そこで独裁者のドナルド・サザーランドは、参謀フィリップ・シーモア・ホフマンとアイデアを練り合い、革命の象徴的存在になっている少女ジェニファー・ローレンスを抹殺する作戦を立てる。本来ゲームの勝利者は二度と戦わなくて良いルールなのに、ゲームが始まって75年のアニバーサリーとして勝利者同士が戦うという強引なアイデアを持ち出すのである。これには勝利者の殆どが面白くないのだが、結局は闘わざるを得ない。
古代ローマ格闘技未来ヴァリエーションで面白い作品に当たったことはないし、前作を観る限りこんなゲームで不平分子のガス抜きが出来るとも思えないので興醒めしたのだが、この続編のほうが総じて興味深い。
僕はジャンル映画に本格的なドラマ要素は不要という立場であるものの、そのジャンル映画としての眼目――本作であれば格闘ゲーム――がつまらない場合はドラマ部分に救われることもある。ゲーム模様が観たい人にとっては退屈千万に違いない前半が、庶民の革命気運と体制側の思惑とヒロインたちの事情が交錯して比較的楽しめるのである。
とは言ってもやはり長い。このドラマ部分を三分の二くらいに整理していよいよ本番という配分の方が世評も上がるだろう。地上波でカット版が放映されるならそういう感じになると思う。監督がフランシス・ローレンスに変わってアクション場面で画面が不必要に揺れず、ずっと見やすくなっている辺も好感が持てる。しかし、最近の作品らしく、暗い場面が多いのは困る。ましてTVではいけませんや。
三話目は「トワイライト」シリーズや「ハリー・ポッター」と同じく前編・後編構成だそうです。やれやれ、おじさんには付き合い切れんわ。
この記事へのコメント
ゲームのルールを適当に変えられては話になりません。
『ドラキュラZERO』というドラキュラの新しい映画が公開されますが、予告を見る限りでは、どうも最初のドラキュラの誕生の話のようです。
ドラキュラのモデルになったブラド三世の話のようで・・・
ついにここまで・・・・
>ゲームのルールを
そうですね。それを信じて真面目に観ていた観客を裏切ることになる。
>プラド三世
下手な現代ものよりは面白そうですが。