映画評「17歳」

☆☆☆(6点/10点満点中)
2013年フランス映画 監督フランソワ・オゾン
ネタバレあり

フランソワ・オゾンの作品は「8人の女たち」「危険なプロット」のように書きやすい、というより、書くのが楽しい映画と、「ぼくを葬る」などのように書きにくい、即ち、作り方より内容を分析する必要のある映画とに分かれる。本作は後者である。
 この判断は、僕が内容と作り方の関係を重視して分析・評価するタイプの映画ファンである故であり、内容重視の方におかれてはまるで逆になることがあると、ご了解されたし。

避暑地でドイツ人の若者を相手に初体験を済ませた17歳の女子高生マリーヌ・ヴァクトは、町に戻ると秘かにSNSで知り合った男性たちを相手に売春を始めるが、その中の優しい老紳士が腹上死した為に警察が乗り出して家族にばれ、母親ジュラルディーヌ・ぺラスと葛藤が生じる。事件により少女は売春から卒業するが、この時彼女の心にあるのは反省ではなく、正体不明の不満である。

彼女は両親がインテリの中産階級に属しているので使える小遣いに不自由していず、これといって売春を始める動機が見当たらない。両親特に母親(実父とは離婚)にはこれが全く理解できず、恐らく彼女自身も解っていない。思春期後期らしい自我の目覚めと性の欲動が合体してたまたま売春という形で現れたのではないか。そして、それを可能ならしめるのは「若さと美しさ(若く、美しく)」(原題)であるとオゾンは言うのである。

夏に始まり春に終わる構成や、人物の絡め方にエリック・ロメールに似た印象を受けたのだが、どうだろうか? 新星マリーヌ・ヴァクトはデビュー当時のドミニック・サンダのように美しく魅力的。

「17歳(17才)」と言えば、僕らの世代では、やはり南沙織だよねえ。

この記事へのコメント

ねこのひげ
2015年04月29日 11:50
いまの17歳はこんなものではないのが随分とおりますがね。
森高千里の『17歳』もよござんした(笑)(≧◇≦)
オカピー
2015年04月29日 21:01
ねこのひげさん、こんにちは。

先のオリンピックが全般的に日本人の民度を上げたと思う一方、最近はITに翻弄されて訳の解らない人(僕には劣化したと映る人種が日本で増えつつあると思うておりますよ。

>森高千里
懐かしいですね。僕は南沙織しか思い出しませんでしたが^^;

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  • 17歳~社会性を免れた性を目指して

    Excerpt: 公式サイト。フランス映画。原題:Jeune & Jolie。英題:Young & Beautiful。フランソワ・オゾン監督、マリーヌ・ヴァクト、ジェラルディン・ペラス、フレデリック・ピエロ、ファンタ.. Weblog: 佐藤秀の徒然幻視録 racked: 2015-04-28 09:58
  • 17歳 ★★★

    Excerpt: 『スイミング・プール』などのフランソワ・オゾン監督が、少女から大人へと変化を遂げる17歳の女子高生の心理とセクシュアリティーをあぶり出す青春ドラマ。不特定多数の男と性交を重ねる名門高校に通う美しい女子.. Weblog: パピとママ映画のblog racked: 2015-04-28 22:22
  • 美しい年~『17歳』

    Excerpt:  Jeune & jolie  夏。パリに住む高校生イザベル(マリーヌ・ヴァクト)は、家族とのバカンス先 でドイツ人青年と出逢い、初体験する。秋。17歳になった彼女は年齢を偽り、 ネッ.. Weblog: 真紅のthinkingdays racked: 2015-04-29 22:35
  • 「17歳」

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