映画評「ターミネーター:新起動/ジェニシス」
☆☆☆(6点/10点満点中)
2015年アメリカ映画 監督アラン・テイラー
ネタバレあり
元々作品ごとのスパンが長いシリーズであるから、第4作から6年しか経っていない本作はシリーズ第5作と言って良いのだろうが、第一作と第二作とを換骨奪胎して作り直したような印象が強い為、事実上のリメイクであり、アーノルド・シュワルツェネッガーの復帰ということを考えれば、僕の名付けたリサイクル映画と言うべきなのではないだろうか。
2029年機械群を繰り出すスカイネットはジョン・コナー(ジェースン・クラーク)率いる人類抵抗軍との戦いに敗れた為、彼を生む前の母親サラ・コナー(エミリア・クラーク)を抹殺すべく1984年の世界にターミネーターを送り込むが、それに気付いた人類側もカイル・リース(ジェイ・コートニー)を送り込む。
この際に既に1984年の世界は第一作とは変わっていて、殺す使命を負ったはずのT-800(シュワルツェネッガー)は第二作通り彼女を守る立場であり、サラもタフな戦う女になっている。
カイルは、【審判の日】があった1997年ではなくジェニシス(ジェネシス=創世記、起源のもじり)というアプリケーションが起動する2017年にタイム・トリップ、案の定警察に捕らえられるが、二人をジョンが救い出す。
ところが、このジョンはスカイネットにより新タイプの無敵な最終兵器と変えられていて、それを見破った彼らは33年間ずっと待っていた老いたるT-800と共に猛烈に抗戦する。
映画関係者は悲観論者が多いらしく、「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」「キングスマン」に続いて本作(本シリーズ)もまた人類が地球の為にならないというのがお話の始まりで、いずれもITが絡んでいる。
SFとしては、もうタイム・パラドックスを一々考えられなくなるほどぐちゃぐちゃしてどうでも良くなり、戦闘場面が多くて飽きてくる。相手が強すぎるのも考え物ということです。
シュワルツェネッガー再起用という点では、“ターミネーターの皮膚は老化する”という設定を加えたのが一工夫で、それに関連してコミカルな味も生み出しているが、コミカルと言えば旧作のパロディー的趣向も豊富。SF映画としては空洞化してしまっている感は否めないものの、ジョン・コナーの悪役化という思い切った転換を工夫と認めれば、それなりに興味の湧く一編と言うことはできる。
このシリーズを終わりにするターミネーターはいないみたい。
2015年アメリカ映画 監督アラン・テイラー
ネタバレあり
元々作品ごとのスパンが長いシリーズであるから、第4作から6年しか経っていない本作はシリーズ第5作と言って良いのだろうが、第一作と第二作とを換骨奪胎して作り直したような印象が強い為、事実上のリメイクであり、アーノルド・シュワルツェネッガーの復帰ということを考えれば、僕の名付けたリサイクル映画と言うべきなのではないだろうか。
2029年機械群を繰り出すスカイネットはジョン・コナー(ジェースン・クラーク)率いる人類抵抗軍との戦いに敗れた為、彼を生む前の母親サラ・コナー(エミリア・クラーク)を抹殺すべく1984年の世界にターミネーターを送り込むが、それに気付いた人類側もカイル・リース(ジェイ・コートニー)を送り込む。
この際に既に1984年の世界は第一作とは変わっていて、殺す使命を負ったはずのT-800(シュワルツェネッガー)は第二作通り彼女を守る立場であり、サラもタフな戦う女になっている。
カイルは、【審判の日】があった1997年ではなくジェニシス(ジェネシス=創世記、起源のもじり)というアプリケーションが起動する2017年にタイム・トリップ、案の定警察に捕らえられるが、二人をジョンが救い出す。
ところが、このジョンはスカイネットにより新タイプの無敵な最終兵器と変えられていて、それを見破った彼らは33年間ずっと待っていた老いたるT-800と共に猛烈に抗戦する。
映画関係者は悲観論者が多いらしく、「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」「キングスマン」に続いて本作(本シリーズ)もまた人類が地球の為にならないというのがお話の始まりで、いずれもITが絡んでいる。
SFとしては、もうタイム・パラドックスを一々考えられなくなるほどぐちゃぐちゃしてどうでも良くなり、戦闘場面が多くて飽きてくる。相手が強すぎるのも考え物ということです。
シュワルツェネッガー再起用という点では、“ターミネーターの皮膚は老化する”という設定を加えたのが一工夫で、それに関連してコミカルな味も生み出しているが、コミカルと言えば旧作のパロディー的趣向も豊富。SF映画としては空洞化してしまっている感は否めないものの、ジョン・コナーの悪役化という思い切った転換を工夫と認めれば、それなりに興味の湧く一編と言うことはできる。
このシリーズを終わりにするターミネーターはいないみたい。
この記事へのコメント
映画のテレビ化ですよね。
だから、映画ファンが減っていく。
わがブログへのアクセス数も年々減少していっていて、ブログを始めた当初レベルですよTT