映画評「エクストラ テレストリアル」

☆★(3点/10点満点中)
2014年カナダ=アメリカ合作映画 監督コリン・ミニハン
ネタバレあり

題名がスティーヴン・スピルバーグの傑作「E・T」(1982年)と同じ即ち「地球外生物」だったので、宇宙人侵略SFなのかと思い、観ることにしたが、宇宙人侵略SFの中でもぐっとTV的な拉致ものであった。

美人大学生ブリタニー・アレンが恋人フレディー・ストロマと故郷で夏休みを過ごそうとするが、彼が余計なお荷物をつけてくる。即ち、友達のジェシー・モス、メラニー・パパリア、アーニャ・サヴチッチなり。

という序盤はSFというよりは恐怖映画お決まりの始まり方で、観客に作品の性格を教えてくれる有難味はあるにしても、余りにも手垢のついている為大いにがっかりさせられる。しかも大いにまだるっこい。

そこで彼らが遭遇するのはUFO墜落と宇宙人による誘拐で、いかにそれから逃れるかというのが中盤の中身であるが、状況的な面白さは殆どない。途中関わってくる麻薬製造をしている退役軍人の老人が少し面白いが、それより演じているのがマイケル・アイアンサイドというのがお楽しみ。しかし、気づいたのは本編が終了してから。大分お老けになりました。

結局関係者は皆拉致なり殺害されたりするのだが、一番良いのが幕切れ。まず宇宙人が助け合う二人を地上に帰す。理由はよく分からないが、愛情の細かい人を帰すようで、本編に出てくる町の女性も配偶者と子供を深く愛している模様。では配偶者や子供はどうだったのかという疑問も湧くが、それを言い出すとこの手の作品では疑問百出となるので止めておきましょう。

かくして地上に戻った二人が様子を探っている兵隊たちに喜んで駆け寄ると、彼らに射殺されてしまう。そして土中に放り込まれ火炎放射器で燃えつくされるところでジ・エンドとなる。
 後味は良くないが、「地球人は宇宙人より非情」というブラックさが皮肉っぽく、エルトン・ジョンにしては乾いて明るめの曲「スピリット・イン・ザ・スカイ」を背景に流してそのブラックさを強調するアイデアが生きている。

しかし、それまでが退屈千万なので、この程度の採点に留めざるを得ない。ヴィシャス(悪徳)兄弟という監督ペアの片割れコリン・ミニハンちゅう監督、最後以外はまるで駄目でござる。

宇宙人の様相がクラシックでした。しかし、この手の作品では、地球に来る科学力があるのに宇宙船の中が何故かモダンではないんだよねえ。

この記事へのコメント

ねこのひげ
2016年06月06日 10:31
センスの悪い映画でありましたね。
即消去。
オカピー
2016年06月06日 20:13
ねこのひげさん、こんにちは。

ファウンド・フッテージものだったら見なかったんだけど(笑)。

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