映画評「アレクサンダーの、ヒドクて、ヒサンで、サイテー、サイアクな日」
☆☆★(5点/10点満点中)
2014年アメリカ映画 監督ミゲル・アルテタ
ネタバレあり
昨今のアメリカのコメディアンとしては見やすいスティーヴ・カレル主演なので観てみたが、何と日本劇場未公開でしたか。ゾンビものやPOV映画の公開作を観るよりは余程良いと思ってはみても、ややトホホな気分。
日本で言えば小学校6年生のアレクサンダー君(エド・オクセンボウルド)が自分だけ余りについていないものだから、寝る前に「他の家族の運もなくなれ」と呪いをかける。
翌日早速効果が出て、中学の学芸会で主演を演ずる姉(ケリス・ドーシー)は風邪をひいて薬を飲んだ為に本番で大失態を演じ、母(ジェニファー・ガーナー)は車が故障した為勤務先の出版社の催し物でこちらも大失態を演じ、プロムを控える兄(ディラン・ミネット)は彼女を乗せていく為に取ろうとした自動車免許に落第、車は大破して彼女に振られる。そうした家族のケアに東奔西走する失業中の父親(カレル)も乳児を抱えた就職の面接で悪戦苦闘する。アレクサンダー君自身の誕生パーティーには強力なライバル出現で誰も来そうもない。
ところが、人間万事塞翁が馬、これで家族の絆が強まっただけでなく、それぞれ大逆転の首尾を迎える。
一般ドラマであれば「何と極端な偏った作劇であることよ」と文句を言わなければならない構成だが、基本はドタバタなので、それを言うのは野暮だろう。
とは言え、9・11以降腐るほど作られた家族の絆を訴える内容にして、扱いもごく直球であり、正味の上映時間も80分に満たない小品につき、時間が有り余っている人以外は敢えて観なくてヨロシ、というのが結論になる。
家族の絆への志向は本作の登場人物のように自然に醸成されるべきものであり、憲法に記すようなことではない。それでは余りに窮屈である。家族を大事にすべしと思っている当方でさえ、文章に書かれたら反感を覚える。行政への悪用も心配される。
2014年アメリカ映画 監督ミゲル・アルテタ
ネタバレあり
昨今のアメリカのコメディアンとしては見やすいスティーヴ・カレル主演なので観てみたが、何と日本劇場未公開でしたか。ゾンビものやPOV映画の公開作を観るよりは余程良いと思ってはみても、ややトホホな気分。
日本で言えば小学校6年生のアレクサンダー君(エド・オクセンボウルド)が自分だけ余りについていないものだから、寝る前に「他の家族の運もなくなれ」と呪いをかける。
翌日早速効果が出て、中学の学芸会で主演を演ずる姉(ケリス・ドーシー)は風邪をひいて薬を飲んだ為に本番で大失態を演じ、母(ジェニファー・ガーナー)は車が故障した為勤務先の出版社の催し物でこちらも大失態を演じ、プロムを控える兄(ディラン・ミネット)は彼女を乗せていく為に取ろうとした自動車免許に落第、車は大破して彼女に振られる。そうした家族のケアに東奔西走する失業中の父親(カレル)も乳児を抱えた就職の面接で悪戦苦闘する。アレクサンダー君自身の誕生パーティーには強力なライバル出現で誰も来そうもない。
ところが、人間万事塞翁が馬、これで家族の絆が強まっただけでなく、それぞれ大逆転の首尾を迎える。
一般ドラマであれば「何と極端な偏った作劇であることよ」と文句を言わなければならない構成だが、基本はドタバタなので、それを言うのは野暮だろう。
とは言え、9・11以降腐るほど作られた家族の絆を訴える内容にして、扱いもごく直球であり、正味の上映時間も80分に満たない小品につき、時間が有り余っている人以外は敢えて観なくてヨロシ、というのが結論になる。
家族の絆への志向は本作の登場人物のように自然に醸成されるべきものであり、憲法に記すようなことではない。それでは余りに窮屈である。家族を大事にすべしと思っている当方でさえ、文章に書かれたら反感を覚える。行政への悪用も心配される。
この記事へのコメント
なんて歌がありましたね。
誰しもが人生のうちで運の悪いことに出会うものですからね。
自分だけではないんですがね。
>わずかばかりの運のなさを~♪
すぐに思い出せなかったのでチェック!
「愛燦々」でした。小椋圭バージョンをCDで持っているのに(笑)
コメディーですから何でもありです^^