映画評「ザ・ウォーク」
☆☆☆(6点/10点満点中)
2015年アメリカ映画 監督ロバート・ゼメキス
ネタバレあり
2007年に作られたドキュメンタリー「マン・オン・ワイヤー」の劇映画版。
1974年、フランスの綱渡り師フィリップ・プティ(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)が、当時完成間際のワールド・トレード・センター(ツイン・タワー)の高さに魅せられて渡米、恋人(シャルロット・ルボン)やフランス人の仲間たちと共に準備を着々と進め、遂に衆人環視の中、高さ400メートルのビルの間に張ったワイヤーの上で綱渡りを敢行する。軽犯罪で逮捕された彼は「子供たちの前で綱渡りをしなさい」という粋な判決を貰う。
というお話は、彼の自伝に沿っている為かのドキュメンタリーと全く同じ、かの作品でもワールド・トレード・センターへの侵入模様が再現ドラマとして挿入されていた為新味が感じられず残念、と言いつつ、当時の映画評に「誰かきちんと映画化してくれないか」という要望も書いている。我ながら些か都合が良すぎますな。
ドキュメンタリーでは当然ツイン・タワーでの綱渡りが見られず、それが本作の改めて作られた価値であると思う。新味がないと言いつつ、ロバート・ゼメキスはソツなくドラマ部分を進行させている。
TVで観る限り正に本物そのものにしか見えないツイン・タワーでの綱渡りは迫力満点で得点源であると同時に、僕のような高所恐怖症の人間には目がくらくらして完全に見切れないところがあるので良い点も進呈しかね、抜群の視覚効果が強みになり切れない珍しい作品でござる。
しかし、もう実物は見られないツイン・タワーを見るだけでも感慨が湧いてくる。僕同様にそんな人も多いだろう。いわんや、アメリカ人をや。
スピルバーグのアメリカ人としての心境を覗かせた「ミュンヘン」の最後に出て来るツイン・タワーも印象深かったが。
2015年アメリカ映画 監督ロバート・ゼメキス
ネタバレあり
2007年に作られたドキュメンタリー「マン・オン・ワイヤー」の劇映画版。
1974年、フランスの綱渡り師フィリップ・プティ(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)が、当時完成間際のワールド・トレード・センター(ツイン・タワー)の高さに魅せられて渡米、恋人(シャルロット・ルボン)やフランス人の仲間たちと共に準備を着々と進め、遂に衆人環視の中、高さ400メートルのビルの間に張ったワイヤーの上で綱渡りを敢行する。軽犯罪で逮捕された彼は「子供たちの前で綱渡りをしなさい」という粋な判決を貰う。
というお話は、彼の自伝に沿っている為かのドキュメンタリーと全く同じ、かの作品でもワールド・トレード・センターへの侵入模様が再現ドラマとして挿入されていた為新味が感じられず残念、と言いつつ、当時の映画評に「誰かきちんと映画化してくれないか」という要望も書いている。我ながら些か都合が良すぎますな。
ドキュメンタリーでは当然ツイン・タワーでの綱渡りが見られず、それが本作の改めて作られた価値であると思う。新味がないと言いつつ、ロバート・ゼメキスはソツなくドラマ部分を進行させている。
TVで観る限り正に本物そのものにしか見えないツイン・タワーでの綱渡りは迫力満点で得点源であると同時に、僕のような高所恐怖症の人間には目がくらくらして完全に見切れないところがあるので良い点も進呈しかね、抜群の視覚効果が強みになり切れない珍しい作品でござる。
しかし、もう実物は見られないツイン・タワーを見るだけでも感慨が湧いてくる。僕同様にそんな人も多いだろう。いわんや、アメリカ人をや。
スピルバーグのアメリカ人としての心境を覗かせた「ミュンヘン」の最後に出て来るツイン・タワーも印象深かったが。
この記事へのコメント
先日、仕事で逗子市に行ったのですが、そこで面白いものを見つけました。
食事をしながら映画を観れる映画館です。
CINEMAAMIGOというミニミニシアターです。
現在『ソング・オブ・ザ・シー』というアニメをやっておりました。
表に貼ってある予定表を見ると12月にジャニス・ジョプリンのドキュメンタリー映画をやるらしいです。
こんな映画館で観てみたいですね。
>こんな映画館
シネマコンプレックスばかりじゃあ、画一的でつまらなすぎます。
ラインアップも必然的に同じになるので、シネコン以外にかかる作品との興行収入の格差も広がりやすい。
個人的には、ヴィスコンティ・ブームがあった1970年後半から80年代くらいまでが映画を観るのに良い環境でした。