映画評「Re:LIFE~リライフ~」

☆☆☆(6点/10点満点中)
2014年アメリカ映画 監督マーク・ローレンス
ネタバレあり

「トゥー・ウィークス・ノーティス」で始まったマーク・ローレンス監督=ヒュー・グラント主演コンビ作はこれで4作目。ローレンスは今時珍しいスクリューボール・コメディーの達人で、本作もまた本格的ではないにしてもスクリューボール・コメディーのヴァリエーションであろう。

15年前に傑作を書いたものの一発屋で終わり、現在は電気も切られてしまうほど困窮している脚本家グラントが、背に腹は代えられず、舞い込んできた大学での作劇法の講師に着任することになる。最初はやる気なく、提出された脚本も読まずに容姿で学生を選んだり、その中の一人ベラ・ヒースコートと懇ろになってしまったりするうち、中年の主婦学生マリサ・トメイに刺激され、脚本講義も次第にそれらしくなる。
 やがて初期の講義態度や学生との不適当な関係が沙汰されると彼は査問会を待たずに自ら首も仕方がないと大学を出ていくが、マリサや学科長J・K・シモンズの家族関係に影響されて息子との関係を見直すと共に、出て行った学校に戻ってくる。

落ち目の脚本家の人間的再生を描いた型通りの内容と言えばそれまではあるものの、映画は勿論ジェーン・オースティンやシェイクスピアの引用が多く、衒学的に楽しめる仕組みになっている。落ち目の監督が映画学(?)を講義する邦画「赤い玉、」と似た着想ながら陽性な作り方なのが有難く、スクリューボール・コメディーのようなシニカルな台詞の応酬の後に清々しい後味が残る。グラントの俳優としての性格によるもので、マリサ・トメイの感じの良さがそれを強烈にサポートしていると思う。

英国訛りのせいで、アメリカ映画におけるグラント扮する主人公は必ず英国から来たことになっているです。

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  • 「Re:Life~リライフ~」

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  • Re:LIFE~リライフ~

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