映画評「X-ミッション」
☆☆★(5点/10点満点中)
2015年アメリカ=ドイツ=中国合作映画 監督エリクスン・コア
ネタバレあり
先日の「シーズンズ 2万年の地球旅行」はドラマもどきのドキュメンタリーだったが、捜査もの「ハート・ブルー」をリメイクしたこちらは、ドキュメンタリーみたいな劇映画である。スパイ映画という名目で見させられたが、そんなムードは全くない。
命がけのエクストリーム・スポーツのアスリートだったルーク・ブレイシーがバイクで峡谷を飛び渡る冒険をしている時に友人を失ってリタイア(ヒッチコックの「めまい」の始まりに酷似、多分パクリ)し、数年後FBIの捜査官に応募する。折しもこのスポーツを利用した犯罪が連続して起きる。犯人は奪ったものを庶民に与えてしまうので営利的な犯罪ではない。
このスポーツに詳しいブレイシーは、次の犯行場所を大波の来るところと予測し、大波の現場で主犯と思われるエドガー・ラミレスに接近、仲間に入ることに成功する。身分を伏せつつ過激な行動を取らないように説教するも馬耳東風、ブレイシー以下の仲間は鉱山の従業員を襲い、鉱山を爆破させる。
日本人若しくは日系人が始めた自然崇拝的な難行に心酔するこの連中は環境テロリストであるわけだが、環境問題を扱った映画を観るのは居心地が悪いし、何よりストーリーが弱い。オリジナルの「ハートブルー」もそれほどでなかった記憶があるが、脚本が「リベリオン」の凡才カート・ウィマーと知れば「むべなるかな」。
ドラマ部分以外は事実上アスリートのスーパーなパフォーマンスをそのまま捉えたドキュメンタリーで、とてもドラマ映画の映像とは言えない。とは言え、そのパフォーマンスとそれを捉えた画面は相当のスペクタクルなので、☆を二つくらいサーヴィスした。特に、命綱など道具を一切使わないロック・クライミングは凄い。劇映画としてでなければ、一応観る価値がある。
鯨より人間の命を軽く見ている矛盾だらけの環境テロリスト。日本人若しくは日系人に捕鯨船につっ込ませる逸話は程度の低いジョークだ。
2015年アメリカ=ドイツ=中国合作映画 監督エリクスン・コア
ネタバレあり
先日の「シーズンズ 2万年の地球旅行」はドラマもどきのドキュメンタリーだったが、捜査もの「ハート・ブルー」をリメイクしたこちらは、ドキュメンタリーみたいな劇映画である。スパイ映画という名目で見させられたが、そんなムードは全くない。
命がけのエクストリーム・スポーツのアスリートだったルーク・ブレイシーがバイクで峡谷を飛び渡る冒険をしている時に友人を失ってリタイア(ヒッチコックの「めまい」の始まりに酷似、多分パクリ)し、数年後FBIの捜査官に応募する。折しもこのスポーツを利用した犯罪が連続して起きる。犯人は奪ったものを庶民に与えてしまうので営利的な犯罪ではない。
このスポーツに詳しいブレイシーは、次の犯行場所を大波の来るところと予測し、大波の現場で主犯と思われるエドガー・ラミレスに接近、仲間に入ることに成功する。身分を伏せつつ過激な行動を取らないように説教するも馬耳東風、ブレイシー以下の仲間は鉱山の従業員を襲い、鉱山を爆破させる。
日本人若しくは日系人が始めた自然崇拝的な難行に心酔するこの連中は環境テロリストであるわけだが、環境問題を扱った映画を観るのは居心地が悪いし、何よりストーリーが弱い。オリジナルの「ハートブルー」もそれほどでなかった記憶があるが、脚本が「リベリオン」の凡才カート・ウィマーと知れば「むべなるかな」。
ドラマ部分以外は事実上アスリートのスーパーなパフォーマンスをそのまま捉えたドキュメンタリーで、とてもドラマ映画の映像とは言えない。とは言え、そのパフォーマンスとそれを捉えた画面は相当のスペクタクルなので、☆を二つくらいサーヴィスした。特に、命綱など道具を一切使わないロック・クライミングは凄い。劇映画としてでなければ、一応観る価値がある。
鯨より人間の命を軽く見ている矛盾だらけの環境テロリスト。日本人若しくは日系人に捕鯨船につっ込ませる逸話は程度の低いジョークだ。
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