映画評「エージェント・ウルトラ」

☆☆★(5点/10点満点中)
2015年アメリカ=スイス合作映画 監督ニマ・ヌリザデ
ネタバレあり

まあ「ボーン」シリーズのコメディー版と言えば当たらずと言えども遠からず。尤もコミカルなのは設定くらいで、そう笑えない。

美人の恋人クリステン・スチュワートと楽しむために町の外へ出ようとするとパニック障害を起こしていつもダメにしてしまうコンビニ店員ジェシー・アイゼンバーグは、中年の買い物女性コニー・ブリットンに妙な言葉を聞かされた後、襲撃してきた二人組をあっと言う間に殺してしまう。これはどうしたことかと思っているうちに、敵は次々と殺し屋を派遣してくる。
 殺し屋を派遣するのは実はCIAで、彼を助けようとするコニーもCIAの一味。さらに元CIAエージェントの正体を現したクリステンにより、自分が特殊能力を開発された元軽犯罪者で、計画が失敗と判断された結果記憶を奪われてこの街に置かれたと判明する。要はCIA同士の戦いで、アイゼンバーグは物凄い能力を発揮して殺し屋をなぎ倒す。彼は自ら計画が失敗でなかったことを証明、殺されることなく新しい任務を任される。

「ボーン」シリーズに限らず、21世紀に入って知らぬ間に超人になっていた人物を扱う映画が少なからず作られるようになったが、本作はそこに「キック・アス」のようにそうは見えない人間が物凄い能力を発揮するという要素を交えたハイブリッド作品と言えそうだ。スーパー/ホームセンターでの戦いは「イコライザー」の後塵を拝している。

といった具合に全体的に新味が不足気味、頼りなさげなアイゼンバーグを起用したところが一番の新味。いつも寝ぼけているような彼がもの凄い早わざで敵を倒すギャップに一応の面白さがある。

徹底してはいないものの、やはりCIAは悪者という扱い。CIAがちやほやされたのは1970年代初めの数年だけですな。

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  • 「エージェント・ウルトラ」

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