映画評「ファインディング・ドリー」
☆☆☆★(7点/10点満点中)
2016年アメリカ映画 監督アンドリュー・スタントン、アンガス・マクレーン
ネタバレあり
「ファインディング・ニモ」の13年ぶりの続編。しかし、同じFindingでも、「ニモ」は「~を探して」という分詞構文であり、こちらは「探し求める~」という形容詞のようだ。
「ニモ」で主人公カクレクマノミのマーリン(声:アルバート・ブルックス)と共にニモ(声:ヘイデン・ロレンス)探しに大活躍したナンヨウハギのドリー(声:エレン・デジェネレス)が今度は主人公で、何年も前にはぐれた両親を探す冒険を描く。何故何年も経ってからなのかと言えば、彼女は【超】のつく健忘症だから。これが続編を今頃作るという意味でも巧く機能している。
とにかく、そんな健忘症の彼女が突然両親のことを思い出したのだ。健忘症でも、脳底には大事なことが定着していて、肝心なところで思い出す。
健忘症という設定が一番上手く使われているのは、彼女が一人で排水溝を旅する場面で、案の定行く方向の解らなくなった彼女を助けるべく、シロイルカのベイリーがエコーロケーション能力を使って彼女の居場所を察し、ジンベイザメのデスティニー(声:ケイトリン・オルスン)が特殊な声を使ってドリーに情報を伝えるというくだり。各々の生物学上の実際の特長が上手く生かされ、一致協力して物事を成すというところがなかなかの感動を呼ぶ。
ドリーが健忘症という致命的な欠点を乗り越えて両親を探し出す過程で、彼女の咄嗟の判断力や諦めない意志が色々と奏功する。欠点のある人もそれを補う長所があるという教訓をくどくならずに示しているところが良い。アメリカン・アニメの説教臭さが苦手な僕も、こういう扱いなら素直に受け入れられる。タコのハンク(声:エド・オニール)が擬態能力を生かして彼女を助けるところの様々なアイデアも楽しい。
子供時代のドリーが可愛かったね。
2016年アメリカ映画 監督アンドリュー・スタントン、アンガス・マクレーン
ネタバレあり
「ファインディング・ニモ」の13年ぶりの続編。しかし、同じFindingでも、「ニモ」は「~を探して」という分詞構文であり、こちらは「探し求める~」という形容詞のようだ。
「ニモ」で主人公カクレクマノミのマーリン(声:アルバート・ブルックス)と共にニモ(声:ヘイデン・ロレンス)探しに大活躍したナンヨウハギのドリー(声:エレン・デジェネレス)が今度は主人公で、何年も前にはぐれた両親を探す冒険を描く。何故何年も経ってからなのかと言えば、彼女は【超】のつく健忘症だから。これが続編を今頃作るという意味でも巧く機能している。
とにかく、そんな健忘症の彼女が突然両親のことを思い出したのだ。健忘症でも、脳底には大事なことが定着していて、肝心なところで思い出す。
健忘症という設定が一番上手く使われているのは、彼女が一人で排水溝を旅する場面で、案の定行く方向の解らなくなった彼女を助けるべく、シロイルカのベイリーがエコーロケーション能力を使って彼女の居場所を察し、ジンベイザメのデスティニー(声:ケイトリン・オルスン)が特殊な声を使ってドリーに情報を伝えるというくだり。各々の生物学上の実際の特長が上手く生かされ、一致協力して物事を成すというところがなかなかの感動を呼ぶ。
ドリーが健忘症という致命的な欠点を乗り越えて両親を探し出す過程で、彼女の咄嗟の判断力や諦めない意志が色々と奏功する。欠点のある人もそれを補う長所があるという教訓をくどくならずに示しているところが良い。アメリカン・アニメの説教臭さが苦手な僕も、こういう扱いなら素直に受け入れられる。タコのハンク(声:エド・オニール)が擬態能力を生かして彼女を助けるところの様々なアイデアも楽しい。
子供時代のドリーが可愛かったね。
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